
未到の道⑪|成長への選択の道程
第五節|成長とは何か
人は、成長を求める。
より良くなりたい。
より強くなりたい。
より高い場所へ行きたい。
だが――
成長とは、何だろうか。
結果を出すことか。
成功を手に入れることか。
誰かに認められることか。
確かにそれらは、
一つの“結果”ではある。
だが――
それだけが成長ではない。
人はしばしば、
失敗を「後退」だと思ってしまう。
うまくいかなかったこと。
期待に応えられなかったこと。
思い通りにならなかったこと。
それらを、
自分の弱さとして受け止める。
だが本当にそうだろうか。
高く跳ぼうとするとき、
人は一度、大きく屈まなければならない。
屈むという動作は、
一見すると、
下がっているように見える。
だが――
それは後退ではない。
飛躍のための準備である。
失敗もまた、
同じなのかもしれない。
落ちたのではない。
跳ぶために、
屈んでいるだけなのだ。
そう捉えたとき、
失敗の意味は変わる。
避けるべきものではなく、
引き受けるべき過程へと変わる。
そしてもう一つ、
成長において大切なことがある。
それは――
変わり続けることを恐れないということだ。
同じ場所に留まることは、
安定のように見える。
だがその中には、
惰性が紛れ込んでいることがある。
変わらないことは、
安心ではなく、
停滞になっていることもある。
一方で――
変化の中には、不安がある。
先が見えない。
うまくいく保証もない。
だから人は、
今の場所へ戻ろうとする。
だが――
成長とは、
安心の中で起きるものではない。
未知へ踏み出した先で、
少しずつ形になっていくものである。
人生は、
常に流れている。
変化の中でしか、
人は新しい自分に出会えない。
成長とは、
結果ではない。
変わり続ける選択を、
引き受け続けることである。
その積み重ねの先に、
気づけば以前とは違う自分がいる。
それこそが――
成長なのである。