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向こう側【せりふ三題噺 / キツネ煮付け歴史】

    財布野紐ゆるみ

    昔はこの辺りにも人間がいたと、歴史の授業で習った。

    その日、一匹のキツネが言う。

    「僕の給食、どこにやったの?」

    鯖の煮付けが消えていた。

    人間の仕業かも。好物らしいから。
    でも、喜んで食べる姿を誰かが見たわけではない。

    帰り道。

    風もないのに、鉄棒がきしんだ。

    「こっちには、たくさんいるよ。」



    ※以下の企画に参加させていただきました。

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