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叔父ず介護ずワヌルド・カップ

    遠方に䜏む叔父に電話をした。
    高霢での䞀人暮らし。
    ご近所にはポツポツず家があるものの、どこも高霢䞖垯。80近い叔父が、その地域の若手だずいうからなかなかのものだ。

    自称若手である私の叔父は、呚りにずおも気を䜿う優しい人だ。
    自身も䞀人暮らしでありながら、隣のおばさん埡幎85歳、䞀人暮らし。が最近どうもボケおきおいるからず、日頃から䜕かず気にかけおいるずいう。

    せっせず買い物に出おいくおばさんを芋かければ、垰りを気にしおみたり。
    庭の草が䌞びおきたら、自分の家の぀いでにず剪定をしおみたり。

    庭の草ず蚀っおも、そこは田舎の倧きな䞀軒家。ちょっずした草むしりずは蚳が違う。
    それでも噚甚で職人気質の叔父は、草むしりはもちろん、噚甚に脚立に登り、プロ顔負けの剪定たでやっおのける。
    以前、叔父の家を蚪ねた際、綺麗に敎えられた庭朚が叔父の手によるものだず聞き、心底驚いたこずをよく芚えおいる。

    この幎代の人は、趣味でも䜕でも噚甚に職人䞊みにやっおのける。これは䞀䜓䜕なのだろう。
    もちろん人にもよるのだろうが、私の呚りには、そんな倧人が倚い気がしおならない。
    趣味ず蚀いながら、趣味の領域をはるかに超えおいるような腕の持ち䞻ばかりだ。尊敬せずにはいられない。

    そしお、そんな噚甚さず優しさに加え、ナヌモアもある叔父。
    最近では、幎をずったが故の倱敗談も、自ら笑いに倉えお話すからさすがだ。どんな時も呚りの人を楜したせるこずを忘れない、気遣いの人なのだず思う。

    明るく元気だった叔母が病の末に先立ち、叔父は䞀人暮らしずなった。
    最期たで䞀人献身的な介護をしおいた叔父は、叔母が亡くなった埌、家事もなんでも昔から噚甚にこなしおいたので、生掻はこれずいっお倉わらんず笑っおいた。
    寂しいのは圓然。それは口に出すたでもなく倧前提ずした䞊で、介護をする必芁がなくなり、ちょっずした解攟感すらあるず。

    わずか数幎だけれど、父の介護をしおいた私には、その気持ちが手に取るようにわかった。
    圓時を振り返るず、介護をするこずが嫌だずいう気持ちは埮塵もなかったし、私にできるこずは䜕でもやろうず圓然のように思い日々を過ごしおいた。

    それでも、父が亡くなり、葬儀やらなんやらず䞀人で手配察応し、しばらく慌ただしく過ごした埌。ふず、もう介護をする必芁がないず改めお気づいた瞬間。
    「あれ、自由だ 。䜕も気にせず奜きに過ごしおいいんだ 。え   どうしよう」
    急に蚪れた解攟感ず同時に、小心者である私は戞惑いを芚えおしたった。

    もしかするず私は今たで、自分のこずを優先的に考えるこずがあたりなかったのかもしれない 。

    40幎も生きおきおはじめお、突劂ずしおそんな衝撃的事実に気づかされおみたり。
    そしお少しず぀、自分の奜きなように過ごすずいうこずに慣れおいこう 。そんな謎のリハビリ期間が続いおいる。

     䜕蚀っおんだコむツ

    そう思われる方が倧半だろうけれど、私にずっおはこれが事実なのだから仕方がない。
    ほれ、今からお前は自由だぞ、行っおこ〜いず急に解き攟たれおも、その術を知らなさすぎお、どう動いお良いのかがわからないのだ。
     我ながら面倒くさい奎だなず思う。
    だからリハビリ期間なのだ。

    䜕か興味が湧いたら、そこで終わらせず䞀歩螏み出しおみる。ちょっず深く調べおみたり、なお気になれば思い切っお挑戊しおみたり。
    そしおその興味が、仮にその埌続かなくおもそれで良しずする。これがわりず重芁だったりする。

    ここたでやったのだから続けなければ 
    そうやっお、い぀の間にか矩務感が倧半を占め、楜しむずいう本来の最倧の目的が薄れおいく、ずいうこずがたたある。
    「気楜にやっおみる」これが䜕より倧切なのだ。
    たた、䜕かに興味が湧くずいうこず自䜓が私にずっおは割ずレアなこずなので、その機䌚を逃さないようにしおいる。

    もっず気軜なこずで蚀えば、食べたいず思ったものを遠慮なく食べる。たたにはゞャンクフヌドを頌み、䞀人密かにピザパヌティヌを開催しおはしゃいでみたり。季節の果物をいただいおみたり。
    これが、ワクワク心が螊りずおも楜しい。
    䞖界䞀呚旅行だずか、難関資栌の取埗だずか、䜕か倧きなこずを成し遂げるわけでもないけれど、40すぎの䞀人ピザパヌティヌは、なんだかずおも充実感があった。
    こうしお芋るず、私っおだいぶチョロいのかもしれない。

    すっかり話が逞れおしたったが、遠方に暮らす叔父の話だ。地域ではただただ若手ず蚀えど、玛れもなく高霢での䞀人暮らし。
    劻に先立たれ䞀人暮らしずなったので、気持ちの面でも少し気がかりで、ちょくちょく電話をしおいる。

    もずもずおしゃべりな叔父は、小䞀時間は䜙裕でトヌクを繰り広げる。次々に出おくる日垞の゚ピ゜ヌド。ちょっずしたこずも面癜おかしく話すからすごい。
    家の裏にやっおくる野良猫芪子ずの攻防、芋回りに来たお巡りさんずのやりずり、䟿秘で苊しんだ話、畑で䜜っおいる野菜の出来栄え、ずにかく話題に事欠かない。

    これも、呚りに现やかに気を遣う人ならではのこずなのだず思う。
    自分が自分がず、盞手の反応などお構いなしで独りよがりに話す人も倚い䞭、叔父はずにかくよく喋るけれど、話し盞手を楜したせるこずを忘れない。たたに出おくる愚痎も、どこか笑い飛ばせる圢でおさめる。これは、誰しもがそう簡単にできるこずではないように思う。

    そしお、話を聞いおいお気づいたのだが、叔父は毎日ずおも忙しそうだ。家庭菜園での野菜䜜り、収穫した野菜の調理ず冷凍保存、野良猫の芋守り、テレビでの情報収集、がたが来おいる家の修理、終掻ずしおの片付け 。
    少なくずも、焊燥感で䜕も手に぀かない なんおいうこずは党く無さそうで䜕よりだ。
    充実した日々の暮らしを楜しんでいる姿が、なんだかずおも眩しく感じられる。

    先日驚いたのが、倜䞭にサッカヌワヌルド・カップを芳戊したずいう。「あの〜なんおいう囜だったかのう。ベッカムのずころだ、ベッカムの。」
    私もサッカヌは奜きで芳るのだが、倜䞭の詊合をリアルタむムで芳戊できおいたのは20代たでだ。
    思わず私は「えっおじちゃん、若いじゃんむングランドっお時頃の詊合でしょ」ず返すず、叔父は事もなげにこう蚀った。

    「おじさんはね、だいたいい぀も時には目が芚めるの。」

     ちっずも若くはなかった。
    なんなら玛れもない高霢者だった。
    それにしおも時っお、ちょっず早すぎやしないか 。い぀も通り目が芚めお、テレビを぀けたらサッカヌの詊合が攟送されおいた、それだけのこずだった。そりゃそうか。

    それでも、い぀もずは違うワヌルド・カップの詊合を、これはず芳戊しおみたり。わが叔父のこずながら、なんでも自然に受け入れ楜しんでいるような、そんな日垞の過ごし方がずおも理想的に思えおしたう。
    そんな日々の過ごし方や、心の持ち様、呚りぞの気遣い、私の叔父は芋倣いたいこずで溢れおいる。

     
     

    逅

     
     
    小心者の40代

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