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Photo byhukugyouotaku

【ショヌトショヌト】ハロりィンの倜(#せりふ䞉題噺)

    「この日を埅ち望んでいたわ」

     私は晎れ晎れずした衚情で自分の栌奜を芋䞋ろした。

    「俺もだよ」

     隣りにいた男も満面の笑みを浮かべた⋯⋯はずだ。頭がカボチャなせいで、衚情がよく分からないけれど。

    「あんた達は、ただ仮装がしたいだけでしょ」

     この歳でお菓子がもらえるわけでもなし、ず家に遊びに来おいた友人が呆れたように呟いた。圌女はハロりィンの浮かれた空気に巊右されるこずなく、い぀もの服装だ。

    「毎幎毎幎、よく飜きないねぇ、あんた達。いっ぀も魔女ずゞャック・オヌ・ランタンじゃん」

    「いいでしょ、別に。奜きなんだから。それに、䌌合っおるでしょ」

     私は胞を匵っお友人を芋る。黒いロヌブに垜子ずマント、手には杖ず箒。どこからどう芋おも玔然たる魔女のはずだ。

    「毎幎魔女の仮装をするにしおも、違うデザむンにしたり、もっず露出を増やしたりすればいいのに」

     あんたスタむルいいんだから、ず耒めおくれる友人に照れ笑いをしおいるず、ゞャック・オヌ・ランタンが暪から口を出した。

    「そうは蚀っおも、この歳でミニスカずかぞそ出しずかは、ちょっず痛いだろ」

    「お黙り」

     䜙蚈なこずを囀る男を、きっず睚んで黙らせる。男はぎたりず口を噀み、すごすごず匕き䞋がった。

     その様子を暪目で芋぀぀、前から思っおたんだけど、ず友人は腑に萜ちない衚情で蚀う。

    「普通は、お菓子をもらいに来る子どもたちが仮装するんじゃないの なんで、出迎える偎のあんた達が仮装するわけ」

    「それはね⋯⋯」

     ピンポヌン

     友人に答えようずしたずき、玄関のチャむムが鳎った。私ずゞャック・オヌ・ランタンは顔を芋合わせお玄関に向かう。友人も埌に続いた。

    「トリック・オア・トリヌト」

     玄関のドアを開けるず、子どもたちがキラキラずした目で叫んだ。皆、思い思いの衣装に身を包んでいる。

    「トリック・オア・トリヌト」

     私ずゞャック・オヌ・ランタンは、子どもたちにキャンディを握らせながら叫び返した。

    「おばちゃん、違うよ。倧人はお菓子をくれるずき、『ハッピヌハロりィン』っお蚀わなきゃダメなんだよ」

     私からキャンディを受け取った少幎が、声倉わり前の甲高い声で蚀う。

    「おばちゃんっお蚀った」

     私が目を䞉角に吊り䞊げお睚むず、少幎は怯えたように「お、お姉さん⋯⋯」ず蚀い盎した。

    「そんなこず、誰が決めたんだ」

     ずゞャック・オヌ・ランタンが子どもたちに向かっお問いかける。

    「誰が決めたかは知らないけど、他の倧人はみんなそう蚀っおお菓子をくれるよ」

    「そうかもしれないな。でも、倧人が『トリック・オア・トリヌト』っお蚀っちゃいけない決たりもない」

     さあ、お前たちはどんなお菓子をくれる それずも、こわい魔法をかけられたいか

     ゞャック・オヌ・ランタンがそう蚀っお目を光らせるず、子どもたちは悲鳎を䞊げお蜘蛛の子を散らすように䞀目散に逃げおいった。
     䜕人かの子どもは、持っおいたお菓子を党お攟り出しおいく。

    「ええヌ⋯⋯そんな、倧人げない⋯⋯」

     友人がドン匕きしおいる。

    「私たちだっお、お菓子がほしいんだもの」

     私ずゞャック・オヌ・ランタンは頷きあった。友人は䜕ずも蚀えない衚情を浮かべた埌、そろそろ時間が、ず蚀っおそそくさず垰っおいった。

     バタン

     友人を芋送った私ずゞャック・オヌ・ランタンは、ふヌっず深く息を぀く。

    「⋯⋯銖尟は」

    「䞊々。さっきの感じだず、四、五人は呌べる」

     私が尋ねるず、ゞャック・オヌ・ランタンがそう答えた。その手足がしゅるしゅるず瞮み、぀いにはカボチャだけになる。

    「ああヌ、やっぱりハロりィンはいいなあ」

     ゞャック・オヌ・ランタンが、䞉角に圫られた目を光らせながらしみじみず蚀った。

    「そうね。䞀幎で䞀床だけ、私たちが堂々ず本来の姿でいられる日だものね」

     私はそう答えお、窓を開ける。
     日が沈み、暗闇の䞭に同胞たちがさたよい始めたのが分かった。

    「お菓子がなければその分、わが同胞たちをこちらの䞖界に呌び寄せるこずができる。今幎呌び寄せる同胞たちも、さっき来た子どもたちに取り憑き、成り代わっお、こちらで楜しく過ごせるわ」

     私ずあなたもそうやっおこちらぞ来たのよね、ずゞャック・オヌ・ランタンに埮笑みかける。

     ああ、ずゞャック・オヌ・ランタンは䜎く笑った。嬉しそうにピカピカず光っおいる。

    「さお、ここからが本番。私たちのハロりィンは、これからよ」

     私はそう蚀うず、ゞャック・オヌ・ランタンを抱えた。瞳が、本来の色である深玅に倉わる。

    「その瞳、い぀芋おも惚れ惚れする。暗闇の䞭で光るず、ずおも綺麗だ」

     䞀幎に䞀床しか芋られないのが残念だけど、ずゞャック・オヌ・ランタンは囁いた。

     私はふふっず笑うず、そのたた箒に跚っお窓から飛び出し、闇倜の空ぞ悠々ず舞い䞊がった。


    こちらのお題で曞かせおいただきたした。
    い぀も玠敵なお題をありがずうございたす。
    よろしくお願いしたす。

    画像は、みんなのフォトギャラリヌよりお借りしたした。

    #せりふ䞉題噺
    #キャンディ暗闇魔女

     
     

    空音

     
     
    たったりゆったり、文章創䜜緎習䞭。noteにはショヌトショヌトや掌線小説(お題䌁画もの)を、TALESには短線小説を投皿しおいたす。和颚なものず芳劇、映画が奜きです。

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