
空を飛んで会いに行く
飛行機がないとどこにも行けないような、小さな小さな、遠い町。
皆さんは想像することができるでしょうか?
頑張れば陸路でも飛び出していけるけれども
時間と疲労感が圧倒的に違う。
そんな小さな町に住んでいたから、
こどもの頃から飛行機によく乗せてもらっていました。
国内も、国外も。
いろんなところに連れて行ってもらって。
わたしにとって飛行機は身近な存在で
「遠い場所を訪れるための手段」でした。
しばらく乗っていなかったけれど、
おとなになってから再びよく乗るようになりました。
仕事でお世話になりつつも、圧倒的にプライベートでの利用が多いです。
そんな日々を過ごしているうちに、いつの間にか、1年間で2桁回数も飛行機に乗っていました。
当然、会員ランクもあっという間に昇格。
(当時のルールでは搭乗回数or距離を重ねることでステータスがもらえました)
流石にラウンジを使うのはおとなになってからが初めてだったのだけど
きれいな空間の中でゆったりと腰を下ろして
美味しいお酒やいろんな飲み物をいただきながら
世界中に飛び立ったり、帰国してくる飛行機たちを眺める時間が大好きになりました。
わたしが好きな人に会いに行くために、
遠い小さな町から、この鉄の鳥に乗るように。
いろんな方が大切な人に会いに行くんだろうなぁ……
と思うと、なんだか愛おしくて仕方がなくなるのです。
もちろん、行きたくない…と思いながら、仕事だったり、苦手な街に行く人もいるだろうし。
離れたくない・帰りたくない、と別れを惜しむ人もいるはずです。
会いに行く対象が、人ではなくて、景色や建物だったりするかもしれません。
それぞれのいろんな想いを乗せて、
この大きな鳥たちは世界中を飛び回っているんですね。
この飛行機の存在があるから、
世界はグッと近くなって、いろんなところに行くことができる。
人類は己の脚に頼ることでしか移動できませんでした。
それがどうでしょうか。
馬に乗り、車輪が生み出され、大地を駆け、海を渡り、いつしか空をも飛ぶようになり、果ては宇宙へ。
なんだか壮大な歴史を感じてやみません。
だから飛行機や空港が好きなのかもしれません。
縦軸・横軸ともに積み重なり広がってゆく時間と人の想いを感じられるから。
これから会いに行くんだという離陸の高揚感
ドンっと一気に衝撃を感じたのも束の間、地面に足がつくという着陸の安心感
国際線では異国の食事を味わえるのも嬉しいところ
航行中は機内誌や仕事の資料を確認したり
窓から大地を見下ろして
あそこにはどんな建物があるのだろう
この町に暮らす人たちはどんな生活をしているのだろうと思いを巡らせて
ときにはラウンジで書ききれなかったお手紙を機内で書いたり……
(インク染みに要注意)
全てが大好きで、遠征はもっぱら飛行機です。
というか、選択肢が基本的に飛行機しかなくて…!
なんだかあたりまえのような存在になっていることが不思議です。
思い出を書いていると、そろそろ実家に帰りたくなってきました。
マイルも溜まっているし、観光がてら外の海のさらに向こうへ飛び出して、親族たちに会いにいきたいな。
おとなになって
演劇に出会って
応援したいと思える大好きな方の表現に
恋をして。
気がつけば飛行機は
「大好きな人に会いに行くため」
に乗るものになっていました。
空を見上げると飛行機雲が見えます。
今もたくさんの方と想いを乗せて
あの大きな鳥は翼を広げてさまざまな国へ行くのでしょう。
どうかどうか、
全ての人が旅先で
良い出会いに恵まれますように。