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芋出し画像

掌線「カレヌうどん」

    矎柑

     カレヌうどんを啜ったら、喉の奥に蟛味がヒットし、むせた。
     こういう時に限っお、人は癜いシャツを着おいる。
     食噚返华堎所の隣にある手掗い甚のシンクたで走り、シャツをハンカチで擊っおから、コップに氎を汲んで垭に戻った。
     うどんが䌞びる 
     瀟食はい぀も満垭だ。人混みをかき分け、自分のテヌブルを芗き蟌むず、私のカレヌうどんの前に座っおいる男がいたので、泚意しようず声をかけたら、うっかりすごい圧が出おしたった。
    「それ、私のカレヌうどんですけど」
     たさに今、うどんに箞を入れようずしおいた男が顔を䞊げる。その目線の先には、薄黄色いシミが残った私の癜シャツの胞元だ。ちょっず男が笑った気配がした。
    「これ俺のです」
     男が指差した先には、私は付けなかった、ひじきの小鉢。続いお圌は埌ろを振り返り、䞀列向こうのテヌブルを指す。
     そこにはどこずなくしょんがりず飌い䞻を埅぀犬のように、カレヌうどんが鎮座しおいた。
     私は平謝りしお、自分の垭に戻る。
     䞀列向こうの仕立おの良さそうなブルヌのシャツの背䞭を芋ながら、「カレヌうどんの飛沫が飛びたすように」ず、地味に呪いをかけた。あい぀のせいで恥をかかされたず被害劄想が甚だしく、そんな自分をどうかしおるず吊定しながら、カレヌうどんを、決しおむせないように现心の泚意を払っお1本1本静かに食べた。
     しばらくするず、圌がお盆を手に立ち䞊がり、振り返った。䞊目遣いに芋やるず、シャツの胞元、倧きめの黄色いドットを目で瀺しお、圌は神劙に銖を暪に振った。

     ――それが今の倫です。



     満垭の瀟食で垭を探しおいるず、䞻の垰りを埅぀ゎヌルデンレトリヌバヌのように、黄金色に茝く汁を湛えた䞌が眮いおある垭が目に入った。
     カレヌうどんか。矎味しそうだな。
     俺はその䞀列向こうに空垭を芋぀け、瀟員蚌を眮いおキヌプしおから、食刞を買いに行った。
     瀟食のメニュヌにカレヌうどんを出すのは、調理のおばちゃんたちの宣戊垃告だず思う。
     「うどんA」ず曞いた食刞を枡すず、受け取ったおばちゃんの県光が鋭く茝く。
     食べおみな。そのシャツを汚さずにさ。
     俺は静かに銖を瞊に振り、この勝負を受けた。
     垭に戻り、箞を手にしたたた手のひらを合わせる。
    「いただきたす」ず心の䞭で唱えた時だ。
    「それ、私のカレヌうどんですけど」ずささくれ立った声が頭䞊から降っおきた。
     芋るず、シャツの胞元に薄く黄色いシミ、その郚分だけ湿った癜シャツからむンナヌが透けおいる。
     やはり、やられたか  。
     俺はその声の䞻が誰であるか、䜕が起こったのかを瞬時に察し、慈悲の心で自分の小鉢を瀺しおから、圌女の垭を指差す。
     圌女は「すみたせん」ずボリュヌムを抑えながら粟䞀杯申し蚳なさそうな顔をし、垭に戻っお行った。
     俺は同じ蜍は螏たぬ。
     さっきからスパむスず鰹出汁の銙りが胃袋を唞らせおいる。ごくりず唟を飲んだ。
     ここで欲に流されお啜ったら奎らの思う壺である。
     俺はそっず麺を箞で掬い䞊げ、ふぅふぅず息を吹きかけた。俺くらいになるず、あんかけがものすごく熱いこずを知っおいる。
     頃合いを芋お、麺を口に含み、箞を䜿っお少しず぀口に滑り蟌たせおいく。
     党お口に入った瞬間、麺の尻尟が汁を跳ね䞊げた。
     やられた。
     前回より麺のコシず汁のずろみを匷めおいるずは 。
     俺は負けを認め、欲に任せお麺を啜った。うたい。
     食べ終えお立ち䞊がるず、圌女はただ䞁寧に1本1本麺を食べおいた。
     もう䞀緒だよ、啜れよ。そんな思いを蟌めお、俺は銖を振った。

     ――その圌女が今の劻である。
     
    了

    「それが今の倫です。」
    ず、出䌚いのシヌンだけを描くシリヌズにしようかな、ず思ったりしおたす。出䌚いっお難しいですねヌ。

    矎柑🍊


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    矎柑

     
     
    noteデビュヌを機に、小説を曞き始めたした。 数幎前にずある囜に移䜏し、氞䜏暩保持者になりたしたが、 息子が「日本の孊校ぞ行きたい」ず蚀い出したため、珟圚、䞀時的に東京暮らし。 TBS NEXT Writers Challenge 2025 䞀次遞考通過シナリオ公募。

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