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Photo byhidemaro2005

「今年こそは」決意表明コンテスト応募作品

    「芥川さんは、文章を書くのがとても上手ね」 
    15年前、私が高校3年生の時の出来事です。
    担任の先生が、そう言って私のことを褒めて下さいました。「今日は、一番素晴らしかった芥川さんの作文を読みます」そう言って、クラスメイト達の前で作文を読んでくれることも。私はそれが嬉しくて、夢中になって文章を書きました。「あいつ、変人だよな。気持ち悪い」私には、発達障がいという障がいがあります。周囲と変わっていることが原因で、クラスメイトから心無い言葉をかけられることも。くじけそうになった時、先生の言葉を思い出すと自然と勇気が湧いてきました。高校の卒業式の日。先生は、私をある中華料理店に連れて行ってくれました。そこで、麻婆豆腐とチャーハンを食べました。「ここはおごります」そう言って、1500円もする中華料理をおごってくれたのです。私は驚くと同時に「ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えました。その瞬間、あることを心の中で誓いました。「短大を出て働くようになったら、先生に中華料理をご馳走しよう」と。ところが、それから2年後の短大の卒業式の日。突然、父の転勤が決まりました。転勤先は、地元広島から遠く離れた名古屋。仕方なく、名古屋についていきました。そして、B型事業所という、障がい者が働く福祉施設で働くようになりました。私は、集団行動が苦手です。働くのがしんどいと感じることもあります。何度も辞めたいと思いました。そのたびに、15年前に心の中で誓ったことを思い出して、仕事をがんばりました。
    これまで、遠いから、お金がかかるからと理由をつけて、先生の所へ行くのを後回しにしていた私。
    しかし、あることがきっかけで、考えが変わりました。それは、母の友人がすい臓がんになったことです。余命3ヶ月と医師から告げられたそうです。母の友人は、先生と同い年くらいです。「先生も、いつどうなるか分からない。だから、生きているうちに会わなくちゃ」そう思いました。そして「今年こそは、広島に行こう」と決意しました。桜が舞う暖かい季節になったら、先生にハガキを出します。そして、B型事業所から出た工賃で、先生に中華料理をご馳走する予定です。「先生は、どんな顔をするかな?どんな言葉を、私にかけるかな?」広島へ行くのが、今からとても楽しみです。(終)

    幻冬社主催の『「今年こそは」決意表明コンテスト』に応募した作品です。残念ながら、落選してしまいました。
    多くの人に読んで頂きたいので、こちらにアップします(*^-^*)

     
     
    名古屋市に住む32歳独身女性 のんびりした性格 発達障がいと精神障がいを抱えながら、クリエイター活動をしています。 支援して下さる方、有料記事(イヤーマフ)を購入して頂けると幸いです(*^-^*) ※全記事の無断転載禁止※

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