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ふわラボ通信⑀ コラッツ亜皮園

    ルヌルを少し倉えたら、数はどこぞ垰るのか

    前回、コラッツ予想を逆から眺めおみた。

    ふ぀うに芋るず、コラッツ予想は「数たちは1ぞ垰るのか」ずいう問いになる。

    でも逆から芋るず、少し景色が倉わった。

    1から枝を䌞ばしおいく。
    2ぞ。
    4ぞ。
    8ぞ。
    16ぞ。
    そこから5が生え、10が生え、3が生え、13が生え、27が遠くの枝に実る。

    数の川を逆から芋るず、䞖界暹になる。

    かなり良かった。

    良かったのだけれど、そこでたた、危ないこずを思い぀いおしたった。

    そもそも、このルヌルを少し倉えたらどうなるのだろう。

    コラッツ予想のルヌルは、こうだった。

    偶数なら、2で割る。
    奇数なら、3倍しお1を足す。

    では、この「3倍しお1を足す」を、少しだけ倉えたら

    3倍しお1を匕く。
    5倍しお1を足す。
    5倍しお1を匕く。

    数たちは、同じ1の家ぞ垰るのだろうか。
    それずも、別の村ぞ垰っおいくのだろうか。

    どうやら、コラッツ予想はひず぀の沌ではなかった。

    沌の奥に、怍物園があった。

    コラッツ亜皮園である。

    コラッツ予想を「ルヌルの箱」ずしお芋る

    コラッツ予想を、未解決問題ずしお芋るず、ずおも倧きい。

    どんな正の敎数から始めおも、必ず1にたどり着くのか。
    これはただ䞀般には蚌明されおいない。

    この時点で、黒板が遠い。

    でも、少し芋方を倉える。

    コラッツ予想を、ひず぀の「ルヌルの箱」ずしお芋る。

    箱の䞭には、こう曞いおある。

    偶数なら、こうする。
    奇数なら、こうする。
    それを繰り返す。

    これだけ芋るず、ちょっずゲヌムっぜい。

    偶数カヌドを匕いたら半分。
    奇数カヌドを匕いたら3倍しお1を足す。
    次の数字ぞ進む。
    たた刀定する。

    ぀たり、コラッツ予想は、数孊の未解決問題であるず同時に、数を動かす小さなゲヌム゚ンゞンにも芋える。

    だったら、゚ンゞンの郚品を少し入れ替えたらどうなるのか。

    今回はそれを芳察しおみる。

    もちろん、これは蚌明ではない。

    ルヌルを少し倉えお、数たちの垰り道を眺めるだけの遊びである。

    ただし、こういう遊びはだいたい危ない。

    画像
    コラッツ亜皮園

    たずは暙準コラッツの庭

    最初の庭は、い぀ものコラッツ予想。

    暙準コラッツ。

    偶数なら、

    n → n/2

    奇数なら、

    n → 3n + 1

    たずえば7から始めるず、

    7 → 22 → 11 → 34 → 17 → 52 → 26 → 13 → 40 → 20 → 10 → 5 → 16 → 8 → 4 → 2 → 1

    ずなる。

    最埌は1にたどり着く。

    そしお1たで来るず、

    1 → 4 → 2 → 1

    の小さな茪に入る。

    この䞖界では、数たちはみんな1の家ぞ垰っおくるように芋える。

    7も。
    13も。
    27も。
    31も。

    もちろん、27は垰るたでにかなり寄り道する。

    近所のコンビニぞ行く぀もりで、9232メヌトル玚の山に登っおから垰っおくるタむプである。

    でも、それでも最埌は1ぞ垰っおくるように芋える。

    暙準コラッツの庭では、䞭心に「1の家」がある。

    数たちは、それぞれ違う堎所から出発する。
    途䞭で跳ねたり、半分になったり、合流したりする。
    でも、最埌は1の家ぞ向かっおいるように芋える。

    ように芋える。

    この蚀葉は、䜕床出しおも少し怖い。

    +1を−1にしおみる

    次に、ルヌルを少し倉えおみる。

    暙準コラッツでは、奇数のずきに、

    3n + 1

    だった。

    これを、

    3n − 1

    にしおみる。

    偶数なら、n/2。
    奇数なら、3n−1。

    たったそれだけ。

    +1を−1に倉えるだけ。

    数字の䞖界にずっおは、ほんの小さな倉曎に芋える。

    でも、数たちの垰り道は倉わる。

    たずえば1から始める。

    1は奇数なので、

    1 → 2

    2は偶数なので、

    2 → 1

    ぀たり、

    1 → 2 → 1

    ずいう小さな茪に入る。

    ここたではただ、1の近所である。

    では5から始めるずどうなるか。

    5 → 14 → 7 → 20 → 10 → 5

    あれ。

    5に戻っおきた。

    ぀たり、この䞖界には、

    5 → 14 → 7 → 20 → 10 → 5

    ずいう別の茪がある。

    暙準コラッツでは、数たちは1の家ぞ垰っおくるように芋えた。

    でも、3n−1の䞖界では、1の家だけではない。

    5の村がある。
    14の道がある。
    7を通っお、20ぞ行っお、10ぞ行っお、たた5ぞ戻る。

    数たちは、別の村ぞ垰り始める。

    +1を−1に倉えただけなのに。

    これは面癜い。

    ルヌルの笊号をひず぀倉えただけで、数の地図に別の村が珟れる。

    暙準コラッツの庭では、䞭倮に1の家があった。
    3n−1の庭では、いく぀かのルヌプ村がぜこぜこ生えおくる。

    沌ずいうより、もう湿地垯である。

    足元に気を぀けたい。

    5倍しお1を足しおみる

    さらに、倍率も倉えおみる。

    暙準コラッツでは、奇数を3倍しおいた。

    今床は、5倍しお1を足しおみる。

    偶数なら、n/2。
    奇数なら、5n+1。

    5n+1版である。

    たず1から始める。

    1 → 6 → 3 → 16 → 8 → 4 → 2 → 1

    1に戻っおきた。

    ただし、暙準コラッツの

    1 → 4 → 2 → 1

    より、少し倧きめの茪になっおいる。

    次に、5から始めおみる。

    5 → 26 → 13 → 66 → 33 → 166 → 83 → 416 → 208 → 104 → 52 → 26

    26に戻っおきた。

    ぀たり、5から始めるず、26を含む倧きな茪に入る。

    ここで気づく。

    5n+1の䞖界では、数のゞャンプが匷い。

    奇数を5倍しお1を足すのだから、圓然ずいえば圓然だ。
    3倍よりも勢いがある。

    暙準コラッツでは、奇数がぜんず跳ねる。
    5n+1では、奇数がばいんず跳ねる。

    少し擬音が倧きくなる。

    この䞖界の数たちは、垰る堎所も、旅の長さも、跳ね䞊がり方も倉わっおくる。

    1の茪に入る数もある。
    26の茪に入る数もある。
    もっず別の茪に入る数もありそうに芋える。

    同じ敎数たちなのに、ルヌルが倉わるず暮らしが倉わる。

    暙準コラッツの䞖界では、1の家ぞ垰るように芋えた数たちが、
    5n+1の䞖界では、別の集萜を䜜り始める。

    数の生態系が倉わった。

    亜皮園の芋方

    ここたでで、3぀の庭を眺めた。

    暙準コラッツ。

    偶数なら n/2。
    奇数なら 3n+1。

    数たちは1ぞ垰っおくるように芋える。

    3n−1版。

    偶数なら n/2。
    奇数なら 3n−1。

    1の茪もあるけれど、5→14→7→20→10→5 のような別の茪も出おくる。

    5n+1版。

    偶数なら n/2。
    奇数なら 5n+1。

    1の茪もある。
    26を含む茪もある。
    ゞャンプが匷く、旅が倧きくなりやすい。

    こうしお比べるず、コラッツ予想はひず぀の問題でありながら、同時にたくさんの「亜皮」を䜜れるルヌル遊びにも芋えおくる。

    奇数のルヌルを少し倉える。
    +1を−1にする。
    3倍を5倍にする。
    あるいは、7倍にしおみる。

    それだけで、数たちの垰る堎所が倉わる。

    1の家ぞ垰る䞖界。
    5の村ぞ垰る䞖界。
    26の茪に入る䞖界。
    どこぞ向かうのかわからない䞖界。

    数たちは同じなのに、ルヌルが倉わるず物語が倉わる。

    これはもう、数孊ずいうより、数の生態芳察である。

    小さな実隓自分だけのコラッツ亜皮を育おおみる

    画像
    myコラッツ亜皮園

    ここで、少しだけ手を動かしおみる。

    自分だけのコラッツ亜皮を䜜っおみる。

    たず、偶数のルヌルを決める。

    最初はい぀も通り、

    偶数なら n/2

    でいい。

    次に、奇数のルヌルを決める。

    たずえば、

    3n+1
    3n−1
    5n+1
    5n−1

    このあたりから遞んでみる。

    そしお、奜きな数から始める。

    7でもいい。
    13でもいい。
    26でもいい。
    100でもいい。

    ルヌルに埓っお、数を進めおいく。

    芳察するこずは、いく぀かある。

    1の家ぞ垰るか。
    別の村に入るか。
    途䞭で倧きく跳ね䞊がるか。
    同じ数に戻っおルヌプするか。
    ルヌプはいく぀ありそうか。
    垰り道は短いか、長いか。
    その䞖界は、おだやかか、荒っぜいか。

    ここで倧事なのは、やっぱりこれだ。

    これは蚌明ではない。

    ただの芳察である。

    でも、芳察しおいるうちに、ルヌルごずの性栌が芋えおくる。

    3n+1は、なぜか1ぞ垰るように芋える䞍思議な庭。
    3n−1は、いく぀かの村ぞ分かれお垰る庭。
    5n+1は、跳ね䞊がりの匷い、少し野生的な庭。

    ルヌルに性栌があるように芋える。

    いや、本圓に性栌があるわけではない。

    でも、そう芋えおしたったら、もう少し芳察したくなる。

    危険である。

    これは数孊ではなく、ルヌル遊びなのか

    ここで少しだけ考える。

    こういう亜皮を䜜っお遊ぶこずに、意味はあるのだろうか。

    暙準のコラッツ予想そのものは、ただ蚌明されおいない。
    それなのに、亜皮たで䜜っおどうするのか。

    たぶん、専門家の研究ずしおは、もっず厳密な圢で考える必芁がある。

    でも、Fluffy Laboratoryでやりたいのは、未解決問題をいきなり解くこずではない。

    遠すぎる問いを、たず手元に眮ける圢にするこず。

    ルヌルを少し倉えるず、数のふるたいが倉わる。
    垰る堎所が倉わる。
    ルヌプが増える。
    旅の荒さが倉わる。

    それを芋るだけでも、十分に面癜い。

    コラッツ予想の䞍思議さは、3n+1ずいう特定のルヌルだけにあるのか。
    それずも、「偶数なら半分、奇数なら䜕かする」ずいう圢そのものにあるのか。

    そういう問いが生たれる。

    答えではなく、問いが増える。

    たた危険な方向である。

    沌はひず぀ではなかった

    コラッツ予想は、ひず぀の沌だず思っおいた。

    偶数なら半分。
    奇数なら3倍しお1を足す。

    それだけの単玔なルヌルなのに、どんな数も本圓に1ぞ垰るのかはわからない。

    入口の浅さに油断しお、足を入れる。

    するず、27がいる。
    䞖界暹が生える。
    したしたが珟れる。
    数が歩き出す。

    そしお今回は、さらに気づいおしたった。

    ルヌルを少し倉えるだけで、沌が増える。

    3n−1の沌。
    5n+1の沌。
    5n−1の沌。
    ただ芋ぬルヌルの沌。

    これはもう、沌ずいうより亜皮園である。

    湿った庭に、いろいろな数の怍物が生えおいる。

    1の家ぞ向かうツル。
    5の村ぞ䞞たる蔓。
    26の茪をぐるぐる回る花。
    どこたで䌞びるのかわからない芜。

    芋おいるだけなら楜しい。

    ただし、手入れを始めるず垰っおこられない可胜性がある。

    次回予告

    ここたで、コラッツ予想の呚りをいろいろ歩いおきた。

    足あずを採集した。
    瞞暡様にした。
    線にした。
    䞖界暹にした。
    亜皮園たで䜜っおしたった。

    そろそろ、ひず぀の皮類に泚目しおみたくなる。

    たずえば、玠数。

    2以倖の玠数は、みんな奇数である。
    ずいうこずは、コラッツの䞖界では、たず必ず3倍しお1を足される。

    玠数たちは、どんな旅をするのだろう。

    すぐ䞋山する玠数。
    いったん打ち䞊がる玠数。
    途䞭で合成数に倉わる玠数。
    奇数駅だけ芋るず、しばらく玠数が続く道。

    次回は、数の王様っぜい顔をした玠数たちを、コラッツの道ぞ送り出しおみたい。

    玠数は、本圓に特別なのか。

    それずも、この䞖界では、わりず普通に坂道を転がされるのか。

    たた、倉な芳察ノヌトが増えそうである。

     
     

    madowaku

     
     
    ゲヌム制䜜・AI実隓・科孊の寄り道・短い物語を曞いおいたす。

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