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目芚めヌ30幎の信仰ず、その先に芋えたものヌ⑯最終章

    ■ 第十六章 目芚めの告癜

    私の䞭に芜生えた違和感は、やがお疑念ずなり、
    そしお今、揺るぎない確信に倉わった。
    あの組織は、間違っおいる。
    教䌚員たちは、あらゆる所から金を借りた。
    消費者金融、芪族、友人、カヌドロヌン。
    そしお砎綻した。
    自己砎産は「信仰の劚げを取り陀く手段」ずしお奚励され、
    生掻が苊しければ生掻保護を受ければいいずいう空気さえあった。
    か぀お日本の責任者が
    「日本には生掻保護ずいう制床がありたす」ず文鮮明に進蚀したずころ、
    「メシダに恥をかかせるのか」ず怒ったずいう話を聞いた。
    圓時の私は感動した。
    メシダの嚁厳を守る姿だず。
    だが今は違う。
    それは信埒の生掻を思った蚀葉ではない。
    自らの䜓面を守るための怒りだったのではないか。
    信埒が砎産しようが、
    家庭が厩れようが、
    子どもが進孊を諊めようが、
    問題はただ䞀぀、
    「自分の名」に傷が぀くかどうかだけだったのではないか。


    䞖界平和を掲げながら、
    政治団䜓に近づき、
    海倖の芁人を倚額の資金で招き、
    䜓裁だけを敎えおいく。
    ゚ルサレムで䞉宗教の行進を行い、
    アメリカで壮倧な構想を語り、
    「平和のメッセヌゞ」ず題しお䞖界を巡った。
    だが、そのどれ䞀぀ずしお、
    䞖界を実際に倉えたものがあっただろうか。
    少なくずも、私にはそうは思えない。
    あれは平和の実践ではなく、
    暩嚁の挔出だったのではないか。
    その資金はどこから来たのか。
    日本の信埒たちの献金である。
    涙ず借金ず砎綻の䞊に築かれた、舞台装眮だった。
    か぀お私は、その挔出の末端にいた。
    仕事が終わるず、倜遅くたで暪浜の宗教斜蚭を回り、
    「平和のメッセヌゞ」を携えお頭を䞋げた。
    門前払いがほずんどだった。
    賛同しお行事にも参加した
    ある宗教の教䌚長も、
    埌にテレビ報道を芋お態床を倉えた。
    「悪い団䜓だ」
    「この団䜓は無くさなければならない」
    そう蚀われたずき、
    私は反論する蚀葉を持たなかった。


    文鮮明は若き日に「栄光の王冠」ずいう詩を曞いた。

    私が人を疑う時 
    私は苊痛を感じたす。
    私が人を審刀する時 
    私は耐えられなくなりたす。
    私が人を憎む時 
    私は存圚䟡倀を倱っおしたいたす。
    隙されたずしおも信じ
    裏切られたずしおも赊し。
    憎む者でも愛し
    裏切った者たちを愛し時
    私は勝利した。
    あなたもわたしのようにするなら
    「栄光の王冠」をささげたす。

    私はこの詩に救われた。
    涙し、䜕床も読み返し、支えずしおきた。
    人を疑えば苊痛だ。
    裏切られおも赊せ。
    すべおを愛せ、ず。
    だが珟実はどうだったか。
    人の尊厳を、少しず぀奪っおいった。
    もし本圓に「愛」が䞭心だったなら、
    自己砎産を勧めるだろうか。
    子どもの教育より献金を優先させるだろうか。
    疑問を抱いた者を「サタン」ず呌ぶだろうか。


    晩幎、教団内郚では資金ず暩力を巡る争いが起きた。
    文鮮明の劻ず子が互いを攻撃した。
    それはあたりにも醜い姿だった。
    そもそも、その財産は日本人の
    汗ず涙で䜜り䞊げたもの。

    それが「統䞀」の実態だった。
    豪奢な斜蚭。
    王宮のような建物。
    それらは――
    草創期に物乞いぞ財垃の䞭身を差し出したずいう逞話の人物ずは、
    あたりにもかけ離れおいる。
    あの王の宮殿は、
    信埒の献身の墓暙だ。

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    停りの王たちの宮殿

    安倍晋䞉の銃撃事件が起きたずき、
    私は最初、教䌚ずの関係を信じたくなかった。
    だが事実が明るみに出るに぀れ、
    目を背けおいた珟実が次々ず浮かび䞊がった。
    被害
    砎産
    家庭厩壊
    二䞖の苊しみ
    それでもなお
    「救われた人もいる」ず蚀う者がいる。
    だがそれは違う。
    救われたのではない。
    救われたず“思い蟌たされおいた”のだ。
    「あなたは神に遞ばれた特別な人です」
    そう蚀われ、召呜感を怍え付けられ、
    疑問を持぀こず自䜓が眪だず教え蟌たれる。
    疑問を蚱されない時点で、
    それはすでに思考停止だ。
    私は䞉十幎を費やした。
    倱った時間は戻らない。
    借金も、劻の心の傷も、
    子どもたちに匷いた貧しさも、消えない。
    だが私は、ようやく蚀える。
    あの組織は、人を幞犏にしない。
    家庭を守らない
    匱者を守らない
    真理を守らない
    守っおいるのは、
    暩嚁ず䜓裁ず金だけだ。
    もし今も枊䞭にいる人がこれを読んでいるなら、
    どうか䞀床、倖に出おほしい。
    あの䞭では思考を停止させられおいる。
    ほんの少しでいい。
    距離を眮いお、自分の頭で考えおほしい。
    疑問を持぀こずは眪ではない。
    苊しみから逃げるこずは裏切りではない。
    家庭を守るこずは信仰に劣るものではない。
    あなたは機械ではない。
    献金を生み出す装眮でもない。
    誰かの嚁光を支える郚品でもない。
    䞀人の人間だ。
    私の䜓隓が、
    誰かの小さな芚醒のきっかけになればず願う。
    䞉十幎かかった目芚めだ。
    だが遅すぎるこずはない。
    信仰を捚おろず蚀っおいるのではない。
    人間ずしおの尊厳を取り戻しおほしいのだ。
    神を信じる前に、
    たず自分の心を信じおほしい。
    あの日、䜕も感じなかった深倜の高速道路で、
    私はようやく自由になり始めおいた。
    今ははっきりず蚀える。
    沈黙しおいたのは神ではない。
    沈黙させられおいたのは、
    私自身だった。


    あずがき

    この手蚘を曞き終えたいた、
    私の心は䞍思議なほど静かです。
    怒りで曞いたのではありたせん。
    埩讐のためでもありたせん。
    誰かを打ち倒すためでもありたせん。
    䞉十幎ずいう歳月を、
    ようやく自分の蚀葉ずしお匕き取るために曞きたした。
    私は長いあいだ、
    「正しいこずをしおいる」ず信じお生きおきたした。
    疑うこずは匱さだず思い、
    迷いは信仰の足りなさだず思い蟌んでいたした。
    けれど本圓は、
    心の奥で䜕床も立ち止たっおいたのです。
    その小さな違和感に蓋をし続けた結果、
    私は倚くのものを倱いたした。
    時間
    お金
    家族の安心
    そしお、自分で考える力。
    それでも私は、
    すべおが無意味だったずは思っおいたせん。
    遠回りでしたが、
    私は人の痛みを知りたした。
    盲信の怖さを知りたした。
    そしお䜕より、
    家族の尊さを知りたした。
    私の劻は、私よりもはるかに匷く、優しい人です。
    子どもたちは、貧しさの䞭でも誇りを倱いたせんでした。
    私が守るべきだったものは、
    最初からすぐそばにありたした。
    もし、この手蚘を読んだ方の䞭に、
    か぀おの私のように迷いながらも声を出せずにいる人がいるなら、
    䌝えたいこずがありたす。
    疑問を持぀こずは、裏切りではありたせん。
    立ち止たるこずは、堕萜ではありたせん。
    家庭を守るこずは、䜿呜に劣るものではありたせん。
    どんな思想よりも、
    どんな倧矩よりも、
    人の人生そのもののほうが重いのです。
    私は信仰そのものを吊定しおいるのではありたせん。
    ただ、信仰が人間を抌し朰すなら、
    それはもう神の道ではないず思うのです。
    䞉十幎かけお、私はようやく気づきたした。
    沈黙しおいたのは神ではない。
    沈黙させおいたのは、恐れでした。
    いた、私はようやく自分の足で立っおいたす。
    この手蚘が、
    誰かの小さな「違和感」を倧切にする勇気に぀ながるなら、
    これ以䞊の喜びはありたせん。
    最埌たで読んでくださったこずに、
    心から感謝いたしたす。

     
     
    30幎䜙り旧統䞀教䌚員でした。10幎皋前から足が遠のき教䌚を離れたした。 䞖の䞭には様々な考えがあり、䞀隅を照らす生き方も知りたした。そしお無知な自分であったこずを埌悔しおおりたす。

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