
1泊と連泊、どちらが利益を残せる?半年運営して分かった連泊の強み — 民泊開業への道 Vol.67
民泊を始めて半年以上が経過しました。
これまで多くのゲストに宿泊していただきましたが、運営を続ける中で、少しずつ予約に対する考え方が変わってきました。
開業当初は、とにかく予約が入ることが嬉しかったです。
しかし今は、予約件数だけではなく、どのような予約が入れば、より安定して利益を残せるのかを考えるようになりました。
その中で、最近特に注目しているのが連泊です。
今回は、1泊予約と連泊予約を比較しながら、実際に運営して感じた違いについて書いてみたいと思います。
同じ10泊でも、利益の残り方は違う
例えば、同じ部屋に合計10泊の予約が入ったとします。
1泊のお客様が10組。
10泊のお客様が1組。
どちらも販売できた宿泊日数は10泊です。
しかし、運営する側の負担は大きく違います。
1泊のお客様が10組であれば、チェックアウトのたびに清掃が必要になります。
清掃だけでなく、シーツやタオルなどのリネン交換、ゴミの回収、消耗品の補充も必要です。
さらに、次のゲストへのチェックイン案内や宿泊者名簿の確認なども発生します。
これが10泊の連泊であれば、毎日チェックアウトがあるわけではありません。
もちろん、滞在中にもタオル交換やゴミ回収などのサービスを行っているため、まったく経費がかからないわけではありません。
それでも、毎日新しいゲストを迎える場合と比較すると、清掃やリネン交換にかかる経費と手間を抑えることができます。
同じ10泊でも、予約の入り方によって利益率は変わる。
半年以上運営してきて、これは大きな気づきでした。
連泊割引をしても、利益が残りやすい
私たちの宿では、1週間以上の連泊予約に対して、宿泊料金を10%割引にしています。
例えば、通常の宿泊料金が1泊15,000円だった場合、10泊では150,000円になります。
これを10%割引すると、宿泊料金は135,000円です。
単純に宿泊料金だけを比較すれば、15,000円の差があります。
しかし、ここで考えなければいけないのが清掃費とリネン代です。
1泊のお客様が10組であれば、チェックアウト後の清掃は10回必要になります。
そのたびにシーツやタオルの交換、ゴミの回収、消耗品の補充などが発生します。
一方、10泊のお客様が1組であれば、チェックアウト後の清掃は1回です。
もちろん、私たちの宿では連泊中も2日に1回程度のタオル交換やゴミ回収を行っているため、まったく経費がかからないわけではありません。
それでも、毎日新しいゲストを迎える場合と比較すると、清掃やリネンにかかる費用を抑えることができます。
つまり、宿泊料金を10%割引しても、清掃費などの削減によって、結果的に利益率が高くなる可能性があるということです。
さらに、連泊であれば、一定期間の予約をまとめて確保できます。
1泊ずつ予約が入る場合は、10日間すべてが埋まるとは限りません。
間に空室が発生することもあります。
その点、長期予約は一定期間の売上が見込めるというメリットもあります。
ただし、直前にキャンセルされた場合には、まとまった日数が空室になるリスクもあります。
そのため、連泊のメリットだけを見るのではなく、キャンセル条件や予約の入り方も含めて考えていく必要があります。
これからは予約件数だけではなく、宿泊日数と実際に残る利益を意識した運営をしていきたいと思います。
日本人と海外ゲストでは宿泊日数に違いがある
実際の宿泊状況を振り返ると、興味深い傾向があります。
岐阜を訪れる日本人ゲストは、1泊での利用が大半です。
週末の家族旅行やイベントに合わせて宿泊し、翌日は別の場所へ移動する。
そんな利用が多い印象です。
一方、海外から来られるゲストは、連泊される方が多くなっています。
1週間以上の宿泊もあり、長い方では10泊を超える予約もいただいています。
海外から日本へ旅行に来られる方は、移動に時間も費用もかかります。
せっかく日本へ来たのであれば、同じ場所に数日間滞在しながら、周辺の観光地を楽しみたいという方もいらっしゃるのだと思います。
実際、私たちの宿でも、岐阜城や長良川だけでなく、白川郷、飛騨、下呂温泉などへ足を延ばすゲストがいます。
岐阜を観光する拠点として、数日間滞在していただく。
これは今後、さらに伸ばしていきたい宿泊スタイルです。
長期滞在に選ばれる宿にするために
ただ、連泊していただきたいと思っているだけでは、長期予約は増えません。
1泊なら多少不便でも我慢できることが、1週間以上の滞在となると気になることもあります。
例えば、食事です。
毎日外食をするのではなく、スーパーで買い物をして、宿で簡単な料理をしたいという方もいらっしゃいます。
そのため、キッチン用品の充実は重要だと考えています。
また、長期滞在では洗濯も必要になります。
私たちの宿では、洗濯機を設置するなど、ホテルとは違った形で快適に過ごしていただけるよう工夫しています。
さらに、連泊中は2日に1回程度、タオル交換やゴミ回収のサービスも行っています。
長期間、同じ部屋で快適に過ごしていただくためです。
民泊は、一般的なビジネスホテルとは違い、生活に近い環境を提供できることが強みだと思っています。
キッチンがある。
洗濯機がある。
家族やグループで同じ空間を利用できる。
そして、滞在中も必要に応じてサポートを受けられる。
こうした特徴を活かして、長期宿泊のゲストにも選んでいただける宿を目指したいと考えています。
今後は連泊ゲストを意識した集客へ
これまで私たちは、4〜5人のファミリー層を中心に宿づくりをしてきました。
実際に半年以上運営した結果、4〜5人での宿泊が多く、当初のターゲット設定は一定の成果につながっています。
そこに今後は、もう一つの軸を加えたいと思います。
それが、長期滞在を希望するゲストです。
もちろん、1泊のお客様をお断りするということではありません。
1泊でも、連泊でも、岐阜を楽しんでいただける方には利用していただきたいです。
ただ、予約の入り方によって利益率や運営負担が違うことが分かってきた以上、長期宿泊を意識した販売方法も考えていく必要があります。
海外から来られる方に向けて、キッチンや洗濯機などの設備を分かりやすく紹介する。
岐阜を拠点に数日間観光する旅行プランを提案する。
1週間以上の連泊割引を活用していただく。
こうした取り組みを続けながら、長期予約の割合を少しずつ増やしていきたいと思います。
予約件数よりも、利益と運営の安定を考える
民泊を始めた頃は、予約が1件入るだけで嬉しかったです。
今でも、その気持ちは変わりません。
しかし半年以上運営してきた今は、予約件数だけではなく、その予約によってどれだけ利益が残るのか、どれだけ運営の負担がかかるのかも考えるようになりました。
同じ10泊でも、1泊のお客様が10組なのか、10泊のお客様が1組なのか。
売上だけを見ていては分からない違いがあります。
もちろん、連泊割引や滞在中のサービスにかかる費用もあるため、今後は実際の数字を使って、さらに詳しく検証していきたいと思います。
ゲストに快適に過ごしていただきながら、運営する側にも利益が残る。
そんな仕組みを作ることが、民泊を長く続けていくために大切なのだと感じています。
これからも、実際の予約状況や収支を確認しながら、少しずつ改善を続けていきたいと思います。
📘 今日のおすすめ本
『はじめての民泊経営 ~準備編~』
民泊は、始める前の準備がとても大切です。
どんなゲストを想定するのか。
どんな設備を用意するのか。
1泊中心にするのか、連泊も狙うのか。
今回のように、実際に運営を始めてから「連泊の方が利益を残しやすい」と気づくこともありますが、開業前から宿泊スタイルをイメージしておくことで、必要な設備や運営方法も変わってきます。
キッチンや洗濯機など、長期滞在を意識した設備を準備することも、その一つです。
これから民泊を始めたい方が、最初に考えるべきことを整理するのにおすすめしたい一冊です。
🌏 Agodaで宿泊施設を見てみる
長期滞在の宿を探すときは、1泊あたりの料金だけではなく、キッチンや洗濯機などの設備も重要になります。

実際に他の宿を見てみると、長期滞在向けにどのような設備を用意しているのか、どの程度の連泊割引を設定しているのかなど、自分の宿を改善するヒントも見つかります。
いつかやるではなく、今日やる。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
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