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ファザコン幽霊の変 特別篇「手のひらと、頬の距離」


    昼。

    客間。

    白いベッド。

    窓際のクッション。

    壁の飾り。

    みうはベッドの上あたりを浮いていた。

    ミニスカート。

    足を組んでいる。

    涼介に見られると、怒られてしまうやつだ。

    「……事故の方は、いったん置いとく」

    小さく言う。

    そのまま足を組みなおす。

    「待つの、なんか違うし」

    指先。

    手の甲。

    そこまでは、もう試した。

    次は、その先だ。

    「……胸かぁ」

    言ってから、自分の胸元を見る。

    少しだけ唇を尖らせる。

    「確認にはなるんだろうけど…」

    白い天井を見る。

    「そこまでやるの?」

    返事はない。

    少しだけ間。

    「……感じるのかな」

    着地する。

    「試してみないとわからない」

    居間。

    涼介は座卓の前にいた。

    紙を見ている。

    みうが来る。

    少しだけ顔を上げる。

    「何だよ」

    「確認の続き」

    「またか」

    「まただよ」

    みうはそのまま近づく。

    「手、出して」

    「何で」

    「こんどは手のひら」

    「そうきたか」

    涼介が小さく息をつく。

    でも、手は出す。

    みうも手を出す。

    向かい合う。

    涼介が息を吐く。

    手のひらが重なる。

    ぴたりと止まる。

    「……感じた」

    「そうかよ」

    指先より広い。

    手の甲より近い。

    逃げ場がない感じがする。

    みうはそのまま少しだけ黙る。

    それから顔を上げる。

    「次、いい?」

    「早いな」

    「胸を試す」

    涼介が止まる。

    「は?」

    「確認だから」

    「何の」

    「いろいろ」

    「雑すぎる」

    「手で触るだけだよ」

    みうは少しだけ視線をそらす。

    「……お互いに」

    「何?」

    「私のも、触らせるから」

    小さい声だった。

    そのあとで、もっと小さく足す。

    「……たぶん」

    涼介が本気で止まる。

    「お前、女の子だぞ?」

    「まだちょっと悩んでる」

    「悩んでるならやめろ」

    「でも確認にはなるし」

    「しなくていい」

    「私はしたい」

    みうはそこで顔を上げる。

    「変かな?」

    「普通の女の子はしないと思うぞ」

    「でも、漢字で書くと変と恋って似てるよね」

    「なんだ、それ?」

    涼介が笑う。

    みうが涼介の隣に移る。

    「先に触る」

    少し間。

    「大丈夫か?」

    「きちんと止められれば……」

    「服の上からだぞ」

    「うん」

    「押しすぎるなよ」

    「分かってる」

    みうは近づく。

    少しだけ息を止める。

    手のひらを、そっと涼介の胸に当てる。

    服の上から。

    そのまま。

    押しこまない。

    離れない。

    最初は、布の感じだけだった。

    でも。

    どくん。

    みうが止まる。

    もう一度。

    どくん。

    「……っ」

    顔が上がる。

    涼介は動かない。

    自分の胸のあたりを、じっと見ている。

    「どうだ?」

    小さく聞かれる。

    みうはすぐに答えられない。

    でも、もう分かっていた。

    「……した」

    小さく言う。

    その瞬間、頭の中で何かが飛ぶ。

    さっきまで真面目に悩んでいた、自分の方の話も。

    触らせるとか。

    触らせないとか。

    そういうのが一回、全部どこかへ行く。

    「たぶん、感じた」

    涼介が首をかしげる。

    「……すご」

    「何が起きた?」

    みうは答えられない。

    それどころではない。

    頬が熱い。

    胸の奥までうるさい。

    みうは少しだけ手を引く。

    それでも、まだ涼介の胸を見ていた。

    息をつく。

    少し落ち着く。

    「ねえ」

    「何だ?」

    「頬って、いけると思う?」

    涼介が止まる。

    「知らないよ」

    「無理って言わないでね」

    「言ってないよ」

    「試してもいい?」

    「試すだけならな」

    「ありがと」

    みうが微笑む。

    向かいあう。

    手を伸ばす。

    涼介の頬に、そっと触れる。

    押しこまない。

    そのまま止める。

    少しあたたかい。

    「……触れた」

    少し考える。

    でも、触れた。

    それだけで十分大きい。

    「今度は、私を触って」

    「面倒だな」

    「お願い」

    涼介の手が動く。

    近い。

    目で追ってしまう。

    指先が視界から消える。

    「ゆっくり……」

    腕が少しずつ近づく。

    「止めて」

    「どうした?」

    返事がない。

    「動かさないで」

    涼介はわけが分からない。

    みうは目を閉じ、顔を小さく動かす。

    熱が伝わる。

    触られている感触がある。

    「あっ」

    みうが声を上げて赤面する。

    涼介が手を下ろしながらたずねる。

    「何があった?」

    「触られた」

    「……」

    「すごくうれしい」

    顔が赤い。

    「手を固定していただけだが」

    「手のひらの丸みがよかった」

    「幽霊も赤面すんだな?」

    「そんなこと言わないで」

    みうが下を向く。

    少し考える。

    胸の時も、頬の時も、ちゃんと届いた。

    なら。

    「ねえ」

    「どうした」

    みうの顔が涼介の顔に近づく。

    「おい」

    「動かないで!」

    少し強い声。

    「何をしたいんだ?」

    「だから、動かないで」

    さらに顔と顔が近づく。

    慎重に距離を測る。

    涼介が緊張しているのが分かる距離。

    かすかに頬に感触が出る。

    あたたかい。

    慎重に当たる場所をずらしていく。

    唇が頬に触れる。

    暖かい感触が唇に伝わる。

    唇の中央で少し止める。

    しばらくして、ちゅっと音を立てた。

    ゆっくり戻る。

    みうは、顔が真っ赤になっていた。

    「何をした」

    「……キス」

    涼介は少し黙った。

    「先に言え……」

    「言ったら嫌がるでしょ?」

    「まあな」

    再びの沈黙。

    まだ、みうはうつむいて顔が見えない。

    嬉しい。

    かなり嬉しい。

    ちゃんと届いた。

    でも。

    頬だ。

    頬までだ。

    顔を上げる。

    涼介は少しだけ顔をそらしている。

    でも、離れはしない。

    みうはその横顔を見る。

    胸の奥があたたかい。

    でも同時に、少しだけ足りない。

    「……できちゃったね」

    小さく言う。

    「できたのか?」

    みうは少しだけ笑う。

    笑える。

    でも、ほんの少しだけ切ない。

    届いたのに、まだ先があるからだ。

    「まだ先がある……」

    思わずこぼす。

    涼介がすぐに返す。

    「邪魔はなかったな」

    みうが少し考えて、笑う。

    「そうだね」

    正面から涼介を見る。

    「こんどは、涼介さんからしてほしい…」

    「気が向いたらな」

    「いつ?」

    「そのうちだ」

    「雑~」

    みうが笑う。

    そして、涼介の唇を見る。

    そこは最初から無理だ。

    分かっている。

    分かっているからこそ、少しだけ遠い。

    唇に残った感触だけが、やけに長く消えなかった。

     
     
    読んでみたいストーリーを、AIと書いてみた。 小説は書いたことがありませんので、 いろいろ、おかしな点があるとは思います。 なにとぞ、お手柔らかにお願いします。

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