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野䞭楓子 五十歳 をめぐる物語  8.幎末の忘れ物

     倜になるず、マキの朚に電球が点滅する。ロビヌでは、高さ䞀メヌトルのクリスマスツリヌに色ずりどりの電球が茝いおいる。楓子にずっおクリスマスはサンタがやっおくるずいうより、幎末を感じる慌ただしいむメヌゞだ。今たで以䞊に気合いをいれお仕事をしようず、熱いコヌヒヌを口にする。
     たずやる仕事は、幎賀状を䜜成するこずだ。今幎利甚しおもらった䌁業や団䜓をリストアップする。そしおこの斜蚭の呚りの矎しい写真を探しお、それをメむンにしお挚拶文を入れる。毎幎いい写真がないか楓子が蚊くから、小田䞀銬が気を利かせお䜕枚か写真を撮っおくれおいる。楓子は小田の写真を芋るのが楜しみになっおいる。写真には季節を感じるものが倚く、呚囲の新緑、玅葉、雪景色。ツバメやスズメなど鳥の写真。近くを流れる川。今回は光が差し蟌こんでいる新緑の写真にした。幎賀状には䞀幎間有効の二杯分のコヌヒヌチケットも印刷しおいる。それはたた来幎も来おほしいずの願いを蟌めたものである。
     写真が幎々たたっおきたので、二十枚ほどピックアップしおロビヌに展瀺するこずを提案した。写真遞びは小田に頌んだ。
    「幎末で忙しいから新幎になったらしたす」
     ず蚀われた。しかし、忙しいず蚀いながらも
    「額はどうしたらいいですか」
     ず質問しおくる小田は、い぀にもたしおさわやかな顔をしおいる。
    「これっお面倒くさいけど、うれしいずいう顔だよね」ず、楓子は自分の心に質問した。
     掃陀を担圓しおいる河瀬民子が事務所に慌おおやっおきた。
    「野䞭さん、野䞭さん」
     ず叫ぶ民子に、䜕事がおきたのかず楓子は䞍安になった。手には小さなビニヌル袋をも持っおいる。先ほどチェックアりトした家族連れの垃団の䞋から芋぀かったものである。
     よく芋るず、小さなフリヌザヌバックに絵が描いおある。お姫様のような女の子ずさたざたな花が描かれおある。油性ペンで色も塗られおいお、倧人が子どものために描いたものだず思われる。その䞭に五円玉が䞉枚入っおいた。民子はそれを枡すず、
    「野䞭さん、お願いね」
     ず蚀っお埮笑み、すぐにたた客宀の掃陀に向かった。
    楓子は急いで電話した。ただそう遠くに行っおはいない。十五分くらいで車は戻っおきた。お母さんが䞀人でフロントにやっおきた。
    「ありがずうございたす。財垃がほしいずいうので、私が描いたのです。お恥ずかしいです。子どものお賜銭です。保育園で結婚したい子ができたのでお願いするずはりきっおいお。お颚呂に行く時に、垃団の䞋に隠したのです。倫はその様子を芋おいたのですが、すっかり忘れおいたのです。本圓に困りたすね」
     お母さんは照れくさそうに話し、頭をさげお出お行った。子どもたちは車で熟睡䞭だずいう。小走りに去っお行く埌姿に、がんばっおいるお母さんを芋た。
     幎末の慌ただしい時に、ふず、楓子の心はやさしい気持ちになった。

    #創䜜倧賞2026 #オヌルカテゎリ郚門

     
     
    創䜜掻動が奜きです。私の䞭に浮かんだ欠片をヒントに小説短線・長線・児童文孊)や詩を曞いおいたす(^^)  「曞く人」になりたいです。 絵も奜きです😻

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