医療職 パソコン仕事 転職を、元看護師が2サービス併用で進めた話
夜勤明けの朝、ナースステーションの電子カルテの前で、ふと思ったことがあります。「パソコンの前で働く仕事なら、自分にもできるのではないか」と。わたしは病棟看護師を約6年やったあと、未経験でIT業界に移り、いまはQAエンジニアをしています。転職活動では、ITエンジニア特化のエージェントのテックゴーと、スカウト型のレバテックダイレクトを併用しました。医療職からパソコン仕事に移りたい人に向けて、その進め方を書きます。
「パソコン仕事」と言っても、何を指すのか分からなかった
総合病院の病棟で、三交代の勤務を約6年続けました。仕事そのものは、嫌いではありませんでした。ただ、職場の人間関係で消耗して、体調を崩す前に辞めると決めました。そこから半年ほどは、派遣で医療事務をしながら次を考えました。
最初に決めたのは、夜勤のない生活に戻ることでした。次に考えたのが「パソコン仕事」です。ところが、具体的に何の仕事かが分かりません。事務、Web、IT、エンジニア。どれも同じに見えました。
パソコンが苦手ではなかったことと、夜勤のない生活に戻りたかったことから、IT業界を調べ始めました。そこで出てきたのが、テスト・品質保証の仕事です。
看護の経験は、パソコン仕事でどこに役立つか
調べていくうちに、看護の仕事で身についていたことが、意外とIT寄りの仕事と重なると気づきました。
看護記録を、正確に、時系列で書く
手順書どおりに動き、手順書から外れる部分に気づく
小さな違和感を見逃さず、報告する
優先順位をつけて、複数の仕事を同時に回す
特に、記録の正確さへのこだわりは、のちにテストの仕事で活きました。不具合の報告書は、書き方が曖昧だと開発者に伝わりません。「いつ、どこで、何をしたら、何が起きたか」を淡々と書く作業は、看護記録に近かったです。
医療系のシステムを扱う案件では、現場を知っていることが役に立つ場面もありました。ただ、これは入社してしばらくしてからの話です。最初は、それどころではありませんでした。
転職活動は、エージェントとスカウト型の併用にした
IT業界は未経験なので、最初は不安が大きかったです。年齢、学歴、スキル。どれを見ても自信がありません。そこで、攻めと受けの両方を用意することにしました。
攻めの側、テックゴー
テックゴーは、ITエンジニアの転職支援に特化した転職エージェントです。専門コンサルタントへの無料転職相談、求人紹介、書類添削、面接対策、年収交渉まで扱っています。公式サイトによると、ITエンジニア向けの求人は10,000件以上とされています。
登録フォームで「情報収集したい」か「転職することを決めている」を選ぶ形式でした。わたしは最初、情報収集のつもりで相談しました。
コンサルタントに最初に言われたのは、看護師の経験の言い換え方でした。職務経歴書の添削では、病棟での業務を「担当患者数」の自慢にせず、手順の遵守や記録の正確さといった、IT側に伝わる言葉に書き直しました。面接対策では、なぜ看護師を辞めてITなのか、という質問への答えを整理しました。理由を人間関係だけにせず、「夜勤のない環境で、記録や手順を扱う仕事を続けたい」という前向きな軸に組み直しました。
受けの側、レバテックダイレクト
レバテックダイレクトは、ITエンジニア向けのスカウト型の転職サービスです。登録した経歴を見た企業から声がかかります。
わたしが助かったのは、自分では選ばなかった求人に出会えたことでした。テスターという職種は、最初は検索ワードに入れていませんでした。スカウトで「未経験可のテスター」と声がかかって、初めて具体的に調べました。
役割の違いを、わたしなりにまとめるとこうです。
テックゴー: 自分から相談して、求人紹介と面接対策を受ける
レバテックダイレクト: 登録して待ち、声がかかった求人から選ぶ
どちらが上、という話ではありません。併用したのは、自分の視野が狭いままにならないように、という理由でした。
入社してからのつまずき
未経験可のテスター職で入社した初日、用語がまったく分かりませんでした。テストケース、リグレッション、ステージング環境。先輩との会話の半分が、外国語のようでした。
最初の1か月は、毎日、帰宅してから用語を調べ直していました。看護学生時代に、薬の名前を覚えたときの感覚に近かったです。
もう一つ、苦労したのは、ミスを指摘する側に回ったことでした。看護の現場は、ミスを出さない文化です。テストの仕事は、ミスを見つけるのが仕事で、見つけた人が評価されます。最初は、見つけた不具合を報告するのに気後れして、報告が遅れたことがありました。先輩に「見つけたらすぐ言って」と言われて、少しずつ慣れました。
夜勤がなくなって最初に変わったのは、睡眠でした。次に、食事。その次が、人と会う予定を入れられるようになったことです。
まとめ
医療職からパソコン仕事への転職で、わたしが大事だと思ったことをまとめます。
看護の経験を、IT側に伝わる言葉に書き直す
「パソコン仕事」を、具体的な職種名に落とす
エージェントとスカウト型を、役割を分けて併用する
入社後は用語に苦しむ前提で動く
相談しながら進めたい人は、ITエンジニア特化のテックゴー。声がかかるのを待ちたい人や、自分では選ばない求人も見たい人は、レバテックダイレクト。どちらも、未経験で必ず入れるという保証ではありません。看護師を辞めることが正解だと言いたいわけでもなく、今も現場で働いている方を否定するつもりもありません。わたしの場合は、この進め方が合っていた、というだけの話です。
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