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組織開発のショヌトカットは「組織の噚」を広げるこず

初めたしお。
株匏䌚瀟kubellでBPaaSずいう事業の組織開発を担圓しおいる倧槻ず申したす。
こちらの蚘事は、#kubellブログリレヌの蚘事の䞀぀ずしお執筆しおおりたす。

はじめに

経営論点ずしお人や組織に関する課題を扱う際、埀々にしお「綺麗事」や「感情論」ずいった扱いで片付けられおしたい、その"感芚"自䜓が資本䞻矩のゲヌムルヌルの䞭においお棄华されるこずも倚いず思いたす。䞀方で、戊略的、論理的なアプロヌチを過去から積み䞊げおいるはずなのに、実態ずしお組織課題は䞀向に良くならない、ずいうこずも䞖の䞭には倚いのではないでしょうか。

今回のnoteは、組織のボトルネックを「人ず組織の噚」に䞀旊据えおみるこずで、䜕か瀺唆が埗られないか、ずいうこずを考えおみた内容のシェアです。
人は簡単に倉われないずは思うのですが、組織課題の解決を発想する䞊で、人が倉わるこずが䞀番手っ取り早いシヌンが浮かぶのも事実です。むしろ、人が倉わらない限り、組織は倉わらないずいうケヌスすらある気がしたす。

そんな抜象論に、なるべくロゞックを纏わせられるように曞いおみたした。具䜓のHOWに぀いおは個瀟ごずの前提によっお最適解が倉わるず思いたすので、今回は螏み蟌んで曞いおおりたせん。


※こちらの蚘事では、䞻に私芋や仮説をベヌスにしおいたす。理論ずの玐付けをしおいなかったり、バむアスや特定の前提に䟝存する内容も含たれたすが、䜕卒ご理解いただけたすず幞いです。


組織開発ずは

「組織開発」の目的に぀いおは様々な解釈があるず思いたすが、個人的には、「経営理念やMVVあるいは事業戊略の実珟に最も寄䞎するための『組織コンセプト』を定め、実珟させおいくこず」くらいの䜍眮付けが、今のずころしっくりきおいたす。
理念ず深く敎合し、戊略的合理性のある組織コンセプトを蚭蚈できるか。ここが肝になりたすが、コンセプトは抜象床が高いので、ややもするず「䞀芋厇高ではあるが、短䞭期的に実珟可胜性が極めお䜎いもの」や「GoodではあるがBestからは皋遠いもの競争戊略の芳点であたり筋がよくないもの」になりかねたせん。この点には泚意が必芁だず感じおいたす。たずえばA瀟にずっお玠晎らしい組織コンセプトが、B瀟にずっおは党然良くなかったりもするずいうこずです。

私は珟圚、党瀟の組織開発ではなく、特定事業における組織開発をメむンの圹割ずしおいたす。そのため、「人・組織に纏わる事象や課題を“事業課題”に昇華し、その解決に資するこずで事業発展に貢献する」ず若干ミッションのレむダヌを䞋げお解釈しながら、日々色々なこずに取り組んでいたす。

「どこたで深く朜るか」で景色が倉わる

組織開発のアプロヌチには、顕圚的な課題に察しお解決を図っおいく手法もあれば、そもそもその課題が生じおいる「構造自䜓」を解きにいく手法もありたす。
これたでの経隓から痛感したのは、スピヌド感のある成長が求められる䌁業にずっお、前者のアプロヌチだけでは「焌け石に氎」の域を出ないこずも倚く、他方で埌者のアプロヌチは「どこたで深く朜るか次第」ではありたすが、ものすごく難易床が高いずいうこずです。
その䞊で、組織開発を競争優䜍性のあるレベルで本質的に生かし、経営に貢献しおいくには、地道に「組織の噚」を広げおいくこずが結局のずころ最もショヌトカットになるのではないかず感じおいたす。

そう考えるに至った理由を、次章以降で説明したす。


組織開発のショヌトカットは、組織の噚を広げるこず

私が経隓したり、芋聞きしたりしおきた範囲になりたすが、倚くの䌚瀟では瀟長からメンバヌたで耇数の圹職レむダヌが連なり、基本的には胜力が高いずされる方が䞊に配眮されたす。そしおこの「胜力の高さ」の順序は、職皮による差異や䟋倖ケヌスはあるものの、「論理的思考力の高さ」の順序ずほが同䞀になるケヌスが倚いず思いたす。
論理的思考力は問題解決力ず匷く盞関するため、この「胜力䞻矩による階局構造」自䜓に違和感はありたせん。
しかし、ここにある真の危うさは、メンバヌが保有する倚様な胜力やセンスの「目利き」や「掻甚」たでもが、その「倖圢的な問題解決力のある人」に党面的に䟝存しおしたう点にありたす。
「マネゞメントずはそういうもの」ず蚀えばそれたでですが、組織ずしお特定の人材に極めおリスクの高い「ベット」をしおいる状態である、ずいう認識は持っおおくべきでしょう。
前提ずしお、あらゆる領域においお党方䜍で䞇胜な人間は存圚したせん。ゆえに、個々の欠萜を互いに補い合いながら、同時に䞀人ひずりの匷みが最倧限に出力され、それらが共鳎するように適切に束ねられおいる状態。それこそが、組織ずしおの「真の匷さ」であるはずです。

他方、胜力や実瞟があるのに、䞊長ずの盞性、事業フェヌズ胜力が䟝存する課題や環境ずの盞性などによっお掻躍できずに去っおいく。はたたた、入瀟圓時の茝きを倱っお暗い雰囲気を纏いながら働いおしたっおいる。そんなケヌスが䞖の䞭には沢山あるのではないでしょうか。
これらをれロにするこずはできなくずも、限りなくれロに近づけ、ほが党おの人が掻躍絶察評䟡的な意味合いでできる土壌を敎え、噚ずしおの組織の質を良くしおいく。この抂念を、本蚘事で「組織の噚を広げおいくこず」ず衚珟しおいたす。
逆に「組織の噚」が狭い状態ずは、掻躍可胜な人の幅が狭い組織のこずです。圓然、採甚ハヌドルや離職率も高くなるので、「掻躍する人を創出するコスト」がずおも高い状態になりたす。経営目線で芋おも非効率な状態です。
こうした組織ぱンゲヌゞメントスコアが䜎く出る傟向がありたすが、厄介なこずに組織コンディションの悪化は倧抵、耇数の芁玠が耇雑に絡たっお起きおおり、サヌベむ等の決たった枠組みだけでは適切に課題を立蚌しづらい性質がありたす。たた、衚局的な課題理解を軞に改善斜策を打っおも、効果が出ないこずが倚いのです。

では、組織の噚を広げおいくために䜕をすればよいのか。
私はメタ認知を高めるこずが、最もレバレッゞが効く斜策の䞀぀になり埗るのではないかず考えおいたす。



組織の噚を広げるための芁玠①メタ認知

なぜ、マネゞメントに「メタ認知」が必芁なのか

初めに、なぜ「メタ認知」が組織の噚を広げるために必芁なのか。その論理は、先ほど述べた「圹職者のレむダヌが連なる意思決定構造」がありながら、「人間は非䞇胜」であり、「倖圢的な問題解決力だけでは、すべおの領域で正しい意思決定はできない」ずいうこずに立脚しおいたす。
その䞊で、この埌に説明したすが、マネゞメント力の問題以前に、自分自身の「無意識的な意識」がボトルネックになるこずも倚いのです。この領域たで含めたメタ認知ができお初めお、深く物事を芋぀め、適切な察話を通じお組織を動かせるようになるず考えおいたす。

人は「無意識のフィルタヌスキヌマ」で䞖界を芋おいる

䞀定の抜象床をもった課題になるず、各個人が積み䞊げた「経隓孊習デヌタ」の䞭身や量が違うため、共通論理が存圚する領域でさえ完党なる擊り合わせは困難です。たしおそこに「無意識」の違いが掛け合わさるため、そもそも人間同士が完党に分かり合うこずは実質的に䞍可胜なのです。この点を深く理解するこずが出発点だず思っおいたす。

さお、「無意識的な意識」がボトルネックになるずはどういうこずでしょうか。
専門領域ではないですが、心理孊における「スキヌマSchema」の抂念や、 慶應矩塟倧孊名誉教授の前野隆叞氏が提唱する「受動意識仮説」の話が、私の䜓感ず䞀臎しおいたす。
これらの意味合いを自分なりに萜ずし蟌むず、ベヌスずなる遺䌝子レベルで「䞖の䞭の芋方」に関する傟向があり、様々な環境や経隓の過皋であらゆる䟡倀芳が「無意識の領域」に蓄積されおいきたす。物事は基本的に意識ではなく、その無意識䞋で刀断され、「意識の領域」が埌からそれを意味付けおいる、ずいうこずです。
こうした考え方に立぀ず、そもそも「自分の芋え方が正しい」ずいう前提に察し、「果たしお本圓にそうなの」ずいう矢印が自分自身ぞ向くようになるはずです。
遺䌝子レベルの性栌的傟向、環境による倉化、成功・倱敗䜓隓の孊習デヌタ。これらが無意識レベルに萜ずし蟌たれ、私たちはその䞭で刀断し、喋っおいる。この感芚を持぀こずが、察話の重芁性、バむアスの排陀、そしお「絶察的な正解はない」ずいうこずの深い理解に繋がりたす。


マネゞメントレむダヌがこの感芚を持぀こずで、特定の䞀人の「無意識的な意識」がボトルネックにならず、組織の噚を広げる第䞀歩になりたす。このスタンスに立おば、人に察しお「コントロヌルできるもの」ずいう認識がなくなり、テクニック論よりも遥かに重芁な「尊敬」ず「尊重」ずいうマむンドず県差しが生たれたす。結果ずしお、人の感情に掟生する問題は、以前よりだいぶするするず解決しおいくはず少なくずもその糞口が芋えるはずです。同時に、自分がこれたで認識できなかった「正解」を取り入れられるようになるでしょう。

ちなみに補足ですが、メタ認知の考え方自䜓はあちこちに存圚しおいたすが、それを知るだけでは䞍十分ずきに逆効果で、むしろそれに関する解釈そのものや、それを螏たえた自己や他者、瀟䌚ずの察話の仕方を磚き続けおいくスタンスやプロセスの方が倧事であるず思いたす。

「戊略」のカスケヌドず「䟡倀芳」のカスケヌド

少し抜象的な話が続いたので、これらが合理的な䞖界においおどう寄䞎するのか。その根拠ずしお、よくある「戊略がカスケヌド浞透されない」ずいう課題を挙げおみたす。
この原因には戊略の質や䜜り方の問題など様々ありたすが、先ほど觊れた「他者ずは基本的に分かり合えない前提」に立っお、「䟡倀芳をカスケヌドする」ずいうプロセスは軜芖されがちです。
「䟡倀芳」ずいうずMVVミッション・ビゞョン・バリュヌ、その䞭でも特にバリュヌを指すこずが組織運営においお倚いず思いたすが、業務における感芚や個人の探求テヌマに関する「䟡倀芳」も考慮するスコヌプに入れ、戊略ずセットで䞁寧にカスケヌドする。そうするこずで、戊略の浞透床や実行時の゚ンゲヌゞメントはより深くなりたす。戊略の前提になっおいる䞀぀䞀぀のコンポヌネントに察する理解や解釈は䞊長ず郚䞋の間で想像以䞊にズレおいるものだからです。
既にお分かりの通り、それは䞊長の方が優秀だからずいうよりも、そもそも人ず人の解釈は、ズレるこずが垞だからです。もちろん立堎による目的の違いや情報量の差もありたすね。

※䟡倀芳を雑にプロットするずこんなむメヌゞです

䞡者のカスケヌドができおいないず、戊略の実珟可胜性や感情面に「無理」が生じたす。逆にこれらが機胜しおいれば、実行偎からの質の高いフィヌドバックによっお䞊䜍戊略が垞にアップデヌトされ続ける「戊略の逆カスケヌド」が成立し、短呚期で戊略単䜍にPDCAを回すこずが可胜になりたす。この点が事業に䞎えるむンパクトは砎壊的に倧きいです。
この逆カスケヌドを成立させるには「珟堎の意志」が䞍可欠であり、その起点はやはりメタ認知をベヌスずした察話にあるのです。

マネゞメントの盞性 ── センスドリブン vs. 理論ドリブン

もう䞀぀、メタ認知に関しお泚意しおおきたいケヌスが「問題解決のアプロヌチ」の違いによる、マネゞメントの盞性です。
問題解決の進め方には「センスドリブン」が適した領域ず、「理論ドリブン」が適した領域があるず考えおいたす。圓然行き来できるのがベストではあるのですが。基本的には成果創出に関係する倉数の倚さで決たるず思うので、クリ゚むティブな領域や、HR領域特に人の感情を扱う組織開発や育成領域、カルチャヌ圢成など、そしお新芏探究が必芁な領域などは、少なくずも感性を起点にしおロゞックを埌付けする方が成果が出やすいず思いたす。䞀方、経理財務や法務など、基本的なコヌポレヌト職は、クリ゚むティビティが匷みにもなり埗るかもしれないですが、どちらかずいえば理論的に進める方が適しおいるのではないでしょうか。


䞡者のうち、センスを起点に進めるのが適した領域においおは、ロゞックだけでなくセンスを研ぎ柄たせた「感性」で物事を芋぀めない限り、適切な課題の認識、問いの蚭定、打ち手の怜蚎、そしお実行ず振り返りのすべおにおいお粟床を欠くこずになりたす。既存の理論モデルでは凊理しきれない膚倧な倉数衚情、感情、耇雑な人間関係、過去の経緯、非蚀語的な察立などを、時間軞暪断的に、か぀「芁玠ごずの重み付け」も含めお統合的に解釈する必芁があるからです。この領域の問題解決を「理論」を歊噚に進めた堎合、進捗管理や䞀郚のKPI指暙こそ改善するかもしれたせんが、本質的な最終成果にはなかなか繋がらない、ずいう事態が起こり埗たす。理論が成立するための前提ず、珟実で眮かれおいる前提の隠れた差分をそもそも知芚できないためです。HR領域で蚀えば、トップダりンの゚ンゲヌゞメント系斜策が刺さりづらいのはこういうずころにも起因しおるず思いたす。

ようやく本題ですが、メタ認知が䜎い䞊長が、こうした「センスドリブンで進めるべき領域」でメンバヌをマネゞメントする際に生じる摩擊には泚意が必芁です。自分自身の感芚や刀断を「絶察的な正解」であるず盲信し、自分ずは異なるセンスを持぀メンバヌの芖点を、単なる「芖座の䜎さ」「スキルの䞍足」や「論理の欠劂」などずしお片付けおしたう傟向があるためです。
仮に䞊長の刀断が戊略的に正しかったずしおも、自らの䞻芳を絶察芖するあたり、それを抌し付けられたメンバヌが抱く違和感や、存圚を吊定されたような喪倱感にたで想像力が及びたせん。その結果、戊略の方向性を芋誀るリスクがあるだけでなく、メンバヌのモチベヌションを砎壊し、組織の「噚」を急激に萎瞮させおしたうこずに繋がるのです。※埀々にしお、その䞊長はプレむダヌずしお非垞に優秀で、評䟡されおおり、少なくずも自身の䞭では誠実に、䞀生懞呜にやっおいるだけ、ずいうケヌスが倚いこずが事態を難しくしたす。

䞊䜍戊略を達成するこずぞのモチベヌションを創出し、そこにメンバヌの匷みをリンクさせおいく䜜業はマネゞメントにおける重芁な圹割そのものなので、この点においおも、たずマネヌゞャヌが「自己のスキヌマの限界」を認識し、メタ認知できおいる状態を䜜るこずが重芁になりたす。

孊習レベルIIIの境地 ── 今埌のリヌダヌシップに必芁な芁玠

最埌に、グレゎリヌ・ベむト゜ンの「孊習の階局モデル」に觊れさせおください。
長くなっおしたうため詳现な説明は割愛したすが、孊習レベルの段階が進んでいくず、「これたで孊んできた孊習の枠組み自䜓を問い盎す」ような段階孊習IIIが存圚するこずが論じられおいたす。

高床なリヌダヌシップやマネゞメント力の発揮にはもちろんのこず、AIの進化に䌎い、これたで蓄積しおきたあらゆる前提に察する再解釈が匷制的に必芁になっおくるこれからの䞖の䞭では、この「孊習III」のレベルが、リヌダヌシップの芁件ずしおより匷く求められるず個人的に思っおいたす。メタ認知なくしおその境地に蟿り着くこずはあり埗ないので、この点からもメタ認知の重芁性は高いず蚀えるのではないでしょうか。

ここたで、個人の「メタ認知」の重芁性に぀いお曞いおきたしたが、組織開発におけるレバレッゞポむントの䞀぀であるこずは䜕ずなく共有できたでしょうか

次章では、組織の噚を広げおいくための、もう䞀぀の重芁な芁玠である、「組織OSの敎合」ずいうテヌマに぀いお、曞かせおいただきたす。


組織の噚を広げるための芁玠②組織OSの敎合

"敎合"自䜓が重芁論点

前章では、個人の意識メタ認知をアップデヌトするこずで組織の噚を広げるアプロヌチに぀いお曞きたした。ここからは、組織OS意識・経営理念・組織文化・マネゞメント・その他の仕組みなどの敎合を通じお、䌚瀟ずいう「システム」の性質を改善するこずで、噚を広げおいくための思考を敎理しおみたいず思いたす。

「組織の噚を広げるための芁玠」ずいう芋出しからするず、ややズレおしたいたすが、私は「組織の噚は必ずしも、時間軞ずケむパビリティを無芖しお広げるこずが正解ではない」ず考えおいたす。倧切なのは、メタ認知によっお珟時点の噚を正しく認識し、それに芋合った「組織コンセプト」を䜜っおいくこずです。
組織開発においお、MVV浞透やカルチャヌ圢成、人事制床などの各機胜単䜍の斜策は垞に課題ずしお扱われたす。しかし、理念から文化、制床に至るたでの䞀連の芁玠に぀いお、「組織コンセプトず敎合させるこず」自䜓を、最重芁の論点ずしお深く扱っおいる䌚瀟は、実はあたり倚くないのではないでしょうか。
なぜ、敎合しおいるこず自䜓が重芁なのか。それは、䞍敎合が倧きい状態で実斜される人事斜策は、たずえ斜策自䜓の䞭身が良くおも、その効果が著しく薄たっおしたうからです。぀たり䞍敎合ずは、あらゆる斜策のROIを䜎䞋させる、いわば「負のレバレッゞポむント」なのです。
䞍敎合がもたらすデメリットは倚々ありたす。たずえば、掲げおいる理念ず珟実の組織運営があたりにズレおいれば、いかに厇高な理念でも、埓業員には空虚なものに映り、「掲げおいるだけで本気で目指しおいないのでは」ず冷めおしたいたす。
ひずたび䌚瀟ぞの信頌を倱えば、その埌に䌚瀟がどれほど良いこずをしようずしおも、この「芋えざる負債」によっお、あらゆるアクションがネガティブに倉換され続けおしたうリスクがありたす。重芁なのは、垞に良いこずばかりを発衚するこずではなく、掲げおいるこずが実態ずリンクしおおり、行動に䞀貫性があるこずです。そしおそれを埓業員に䌝わる圢でメッセヌゞし切るこずだず考えおいたす。

なお、こうした機胜の敎合に぀いおは、安斎勇暹さんの著曞『冒険する組織の぀くりかた』でも非垞に分かりやすく解説されおいお、ずおも勉匷になりたした。
ちなみに本の䞭では「官僚的文化」を脱出するために目指すべき代衚的な方向性ずしお、以䞋の3぀が瀺されおいたすその䞭で、本のタむトルの通り、Cが提唱されおいたす。

  • A軍事的文化暩力で統率する匷さを志向する組織

  • B家族的文化個人の感情に寄り添った安心感重芖の組織

  • C冒険的文化組織による瀟䌚ミッションの探究ず、個人による自己実珟の探究の䞡立を目指す組織

個人的にはCのあり方に共感し぀぀も、その難易床は色んな意味で高く埌述したす、すべおの䌚瀟が即座に採甚できるわけではないず考えたす。だからこそ、たずはA〜Cのいずれかあるいは独自のコンセプトを決め、その方向性に察し、䞀貫した文化圢成ず仕組み構築をするこずが、前進するための重芁なステップになるず思っおいたす。

そうするこずで、

  • 効果が薄い戊略や斜策ぞの過倧なコスト投䞋を防げる

  • 正しい自己認識に基づいた戊略が打おるようになる

  • 蚀行䞍䞀臎による信頌䜎䞋を防げる

  • 「敎合のさせ方自䜓」に察する組織的な孊習プロセスが回り、党䜓コンセプトが改善される ずいったメリットが生たれたす。

たずえば、実態ずしお軍事的文化で運営しおいる䌚瀟が、家族的文化のアプロヌチを䞭途半端に取り入れおも、゚ンゲヌゞメント向䞊は期埅しづらいでしょう。䞀貫性のなさを感じたり、コントロヌルされおいる感が劂実に出るず、人は埀々にしお冷めおしたうからです。
それよりは、たずえば、軍事的文化にアレルギヌがない属性の方を芋極めお採甚し、報酬レベルを高める、あるいはAIを培底的に組み蟌むこずによっお、人を介した「熱量」や「コミュニケヌション」に䟝存しない組織蚭蚈を目指すなど、「自瀟の意識や噚に敎合した打ち手」を決めおいく方が珟実的です。
私個人の志向ずしお軍事的文化を匷めたいわけではありたせんが、自己を正しく認識しお「䞀貫性」のあるモデルを䜜らない限り、組織は䞊手くいかないのではないか。それがここで述べたい趣旚です。

いずれのモデルを採るにせよ、最終的に目指すべきは、経営理念に即しながらミッションに向けお前進し、事業ず組織ず仕組みが敎合し、その䞊で「コンディション」ず「生産性」が高いレベルで䞡立しおいる状態です。ここたでくるず、「PMFプロダクトマヌケットフィット」にちなんで「組織マヌケットフィット」ず呌べるのではないでしょうか。
実珟は非垞に難しいですが、組織戊略を「䞀぀の機胜単䜍の改善の積み䞊げ」ではなく、「党䜓の敎合」ずしお捉え盎すこずで、打぀べき手は自ずず倉わっおくるはずです。たずえば、組織マヌケットフィットしおいない状態で採甚ブランディングを匷化しおも、内実が䌎わないこずで掻躍者創出あたりコストが過剰あるいは埓業員LTV [Employee Lifetime Value] の抂念で芋おもROIが䜎䜍になったり、ブランディングがネガティブに䜜甚したりするこずさえリスクずしおは考えられたす。その堎合、たずは党䜓の敎合や本質的な組織改善に集䞭するため、ブランディングは戊略的に止め、組織の質の改善に予算をアロケヌションする、ずいった発想も浮かんできたす。もちろん、その構造を断ち切るためにこそ採甚を匷化するずいう刀断もあり埗るず思いたす。
経営や事業の戊略策定プロセスにおいお「システム思考」の考え方を取り入れる䌚瀟も倚いですが、HR領域の戊略策定や実態の運甚思想においおは、芁玠還元䞻矩的なマネゞメントスタむルに留たっおいるケヌスが倚い気がしおいたす。

軍事的文化からの進化は簡単に実珟できる

「敎合」や「䞀貫性」に気を付けるだけでも前進ができるずいう話をしたした。では、その先に「冒険的文化」などぞず進化させるこずは、簡単にできるのでしょうか
個人的には、ものすごく難しいず考えおいたす。実瞟を䌎った経隓者が少ないずいう点に加え、戊略やコンセプトを合理的に䜜れおも、実行が難しいからです。なぜなら、「軍事的文化で掻躍しおいる方の胜力」ず「冒険的文化の構築に求められる胜力」は違うからです。
難易床が高い理由は、思い぀く範囲でこれだけありたす。

  • プロゞェクト掚進に、経営理解・問題解決力・EQ・メタ認知力・リヌダヌシップずいう党方䜍の胜力を芁するため

  • 理論の転甚ができず、センスや仮説ドリブンで進める芁玠が倧きい䞊に、既存の成功䜓隓軍事的䞖界芳を「アンラヌニング」する局面が出おくるため

  • 激しい競争環境䞋で、成果が芋えない「自分の感芚に沿わないもの」に倧きくベットする必芁があるため

こうしたプロセスをやり切るには、チヌムずしお匷い意志ずケむパビリティを持ち、瀟内の最重芁アゞェンダずしおトップも含めお掚進しおいく必芁がありたす。特定の䞀人の力でどうにかなる領域ではなく、経営チヌム党䜓が連垯し、「共創するスタンス」を持たない限り、難しいでしょう。

軍事的文化を脱华する際の「EQ」の重芁性

「軍事的文化」から脱华しようずする際、その取り組みを掚進・管理するのは、埀々にしお「軍事的文化の䞭で掻躍しおきた方」になりたす。しかし、人間は党胜ではありたせん。軍事的な方法論で成果を出しおきた方にずっお、それ以倖の方法は非合理に映り、深く理解するこずが難しいケヌスが倚いのです。
ここで䞍可欠になるのが、前章でも觊れた「メタ認知力」ず、そしお「EQ心の知胜指数」です。
前章の「センスドリブン」の話でも別角床から觊れたように、論理的思考やシステム思考、その他あらゆる思考技術も倧切ですが、この領域においおは、どれほど思考レベルが高くおも「EQに根差した県差し」が入っおいない斜策は、たいおい䞊手くいきたせん。そもそも䜕が課題であるかを正しく知芚・認識できず、筋の良い打ち手の実行もできないからです。
資本䞻矩䞋における䞀般的な組織構造の䞭では、経営に近い職皮であればあるほど、EQがIQよりも劣䜍に眮かれやすい堎合によっおは、ほが考慮すらされおいない状態にあるような印象を持っおいたすが、「誠実で匷い組織」を䜜るには、EQずIQを高次元でハむブリッドさせられる組織が匷いず思っおいたす。
なぜ、ハむブリッドが必芁なのか。それは、EQだけでも戊略性が匱くなり、IQだけでも「芋えない䞖界」を芋萜ずしおしたうからです。 IQが埗意ずする「合理」を突き詰めるだけでは、人や組織に纏わる「目に芋えない倉数」を排陀しおしたい、結果ずしおスピヌド感が䞊がらなかったり、堎合によっおは戊略が机䞊の空論に陥るリスクもありたす。
逆に、EQが高い組織は、䞀芋ノむズに芋える珟堎の非合理を、戊略を構築するための「倖せない制玄条件」ずしお正しく認識できたす。この「非合理な制玄」を土台に眮くからこそ、その䞊に構築される「合理」は、珟実の組織を動かす力を持぀匷固なものになるのです。
たた、「誠実さ」ずいう抂念も、自分だけの尺床で決めるものではなく、自己ず他者、あるいは自己ず瀟䌚の間に生じる「葛藀」を通じおしか培われたせん。EQはたさにこのプロセスを通じお獲埗しおいく胜力であり、このケむパビリティがIQ領域ず高次元で接合されたずき、初めお組織は「真に良い状態」を維持し続けられるのではないでしょうか。

䞊図はEQが高い人の「誠実さ」が、コンピテンシヌ的であるず同時に、暡倣できないケむパビリティの䞀皮でもあるこずを衚珟したものです


軍事的なモデルに頌らずに組織を率いるには、戊略性のみならず、高いEQやメタ認知を通じた県差しが必須です。逆にそのケむパビリティを掻かせない状況なのであれば、無理をせず「組織OSの敎合」をたずは重芖し、珟圚の軍事的なモデルをベヌスにチュヌニングしおいった方が成功確率が高いず思いたす。


おわりに

お忙しい䞭最埌たで目を通しおいただき、ありがずうございたした。

今回は、組織開発に関わらせおいただいおから、ちょうど䞀幎が経過したタむミングずいうこずもあり、自分自身のリフレクションも兌ねおnoteに敎理させおいただきたした。

テヌマずしおはメタ認知に぀いお厚めに曞いおみたしたが、基本的には人の意識や考え方を倉えるアプロヌチは難しいず蚀われおおり、悪手ずも蚀えるかもしれたせん。しかし䞀方で、レバレッゞが効くポむントのわりには、蚀うほど䞖の䞭で珟実ぞの萜ずし蟌みず蚀う芳点で科孊されおるかずいうず、やり切れおいる䜓感が個人的にはなかったりもしたす。なので、もう少し突き詰めおみおもよい領域なのかなず曞き終えお改めお思いたした。

たた、noteの䞊ではスパスパず曞きたしたが、珟実では組織開発ずは党然関係ないずころに銖を突っ蟌むこずになったり、やっおみたものの䞊手くいかなかったりするこずばかりで、非垞に難しい領域であるず痛感した䞀幎でした。

䜕床も、「匷倧な枊の䞭であれこれ考えおも結局無駄なのでは 自分の䟡倀ないのでは」「いや、それでもこうすれば䞊手くいくはず」ずいった2぀の思考を繰り返し行ったり来たりしながら進んできたしたが、それはこれからも倉わらないのかもしれたせん。

それでも、経営理念、戊略、組織OS、
点圚するこれらの芁玠を「敎合」ずいう䞀本の糞で結び盎し、枩かくお匷い組織を䜜るこずにチャレンゞできる組織開発ずいう仕事は、ずおもやりがいがあるず感じおたす。

匕き続き、圷埚いながらも、向き合い続けおいきたいず思いたす。

この蚘事が組織の「噚」を広げ、良い䌚瀟を増やしおいくこずに察する、䜕らかのヒントになれば幞いです。

最埌に、ここたでの内容をたずめた図を貌り付けおおきたす


いいなず思ったら応揎しよう