
iPhoneの要約機能が、大事な部分を消した──同じ音声を4つのAIに聞かせてわかったこと
週末の書類整理について、独り言のように音声メモを録った。5分弱、日程や保存先、まだ決めていないことをそのまま喋っただけの、なんてことのない記録。
これを、iPhone標準の文字起こし、Notta、NotebookLM、Geminiの4つに聞かせてみた。同じ音声、同じ長さ。違うのは文字に起こすツールだけ。
結果を並べて、青ざめた。4つのうち1つだけ、読み返して「これはまずい」と思う書き方をしていたからだ。
「次にすること」が、丸ごと消えていた
音声の中では、こう喋っている。「前日の午後2時に空き容量を確認する」「作業を始める前にテスト用のPDFを3件作る」。この先の行動をちゃんと決めていた。
ところが、あるツールの要約は、この部分をまるごと省いていた。決まったこと・決まっていないことはきれいにまとまっている。でも「次に何をするか」という、実際に動くときに一番必要な情報がすっぽり抜けている。
短くまとまっているぶん、パッと見た印象は悪くない。だからこそ怖い。読んで「わかった気になれる」のに、実は大事な行動計画が消えている。
AIの出力は、比べて初めて欠陥が見える
1つのツールの答えだけを見ていたら、たぶん気づかなかった。単独で読めば「よくまとまっているな」としか思わない。
でも同じ音声を他の3つに聞かせて、はじめて「あ、これ大事な部分が消えてる」とわかった。AIの出力は、それ単体では欠陥が見えにくい。比べて、初めて粗が見える。
4つのツールには、それぞれまったく違う癖があった。ある1つは細かい言葉を頻繁に誤変換していた。別の1つは、言い間違いまで律儀に残していた。そして残る1つは、ほとんど手直しがいらないほど正確だった――ただし、たった1文字の読み違いだけは見逃せなかった。
どれが一番信頼できて、どれが一番危ないのか。実際の書き起こし全文と、台本と見比べた具体的な間違いの数々、そして4つの観点(正確さ・読みやすさ・整理のされ方・話を盛っていないか)でつけた採点表を、ここから先に置く。
「わかった気になる」で終わらせず、実際に自分のツール選びに使える形にして残しておきたい。
