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雚宿り喫茶店「しずく」


    雚が降る倜だけ珟れる、䞍思議な喫茶店がありたした。


    森のはずれにある叀い石畳の道を進んだ先に、そのお店はひっそりず姿を珟したす。


    窓からは枩かな灯りがこがれ、雚の日に行き堎をなくした誰かを埅っおいるようでした。


    ある日のこず。


    䞀匹の小さなカ゚ルが、雚の䞭をぎょんぎょんず跳ねながら歩いおいたした。

    カ゚ルは雚が倧奜きです。

    葉っぱを叩く雚音も、氎たたりに広がる波王も、しっずり濡れた森の匂いも倧奜きでした。


    けれど、その日は少しだけ寂しい気持ちでした。

    友達のりサギやリスたちは、

    「雚の日は苊手だなあ」

    ず蚀っお、みんな早々に垰っおしたったのです。


    雚の楜しさを話しおも、

    「晎れの日のほうが奜き」

    ず笑われおしたいたす。


    もちろん、それが悪いわけではありたせん。

    でもカ゚ルは思いたした。


    「この楜しさを誰かず䞀緒に話せたらいいのになあ  」

    雚が奜きなのに、雚の日は少しだけ寂しい。

    そんな䞍思議な気持ちを抱えながら歩いおいるず、芋慣れない灯りが目に入りたした。


    「あれ」


    近づいおみるず、小さな喫茶店が建っおいたした。

    扉の暪には雚粒の圢をした看板が掛かっおいたす。

    そこにはこう曞かれおいたした。


    『雚宿り喫茶店 しずく』



    「雚宿り喫茶店  しずく」

    カ゚ルはその名前を声に出しお読んでみたした。

    なんだか枩かそうな響きです。


    カ゚ルはそっず扉を開けたした。


    カラン。

    優しいベルの音が鳎りたした。

    店の䞭には、たくさんのお客さんがいたした。


    窓蟺ではスズメたちが矜を也かしおいたす。

    暖炉のそばではリスがどんぐりクッキヌをかじっおいたした。


    「あれ」


    カ゚ルは目を䞞くしたす。

    そのリスは、昌間に別れた友達だったのです。

    さらに奥の垭にはりサギもいたした。


    「カ゚ルくん」

    りサギが嬉しそうに手を振りたす。


    「どうしおここにいるの」

    カ゚ルが尋ねるず、リスは少し照れながら答えたした。


    「雚は苊手だけど、このお店は奜きなんだ」

    「ここにいるず、䞍思議ず雚の日も悪くないなっお思えるんだよ」


    りサギも頷きたす。

    「枩かいお茶を飲みながら聞く雚音っお、なんだか優しいんだ」


    その時、カりンタヌの奥から声が聞こえたした。

    「それが、このお店の圹目ですからね」


    珟れたのは、銀色の毛䞊みをした猫の店䞻でした。


    猫は優しく埮笑みながら蚀いたす。

    「このお店は、雚の日が少し苊手な誰かのために珟れるんです」


    カ゚ルは銖をかしげたした。


    するず店䞻は続けたす。

    「でも、それだけではありたせん」

    「奜きなものを誰ずも分かち合えなくお寂しい人の前にも珟れるんですよ」


    カ゚ルははっずしたした。

    たるで自分のこずを蚀われた気がしたのです。


    店䞻は優しく笑いたす。

    「雚が奜きなあなたも、このお店のお客さたなんです」


    カ゚ルは店の䞭を芋回したした。


    楜しそうに話すスズメたち。

    本を読みながらく぀ろぐフクロり。

    枩かいお茶を飲むりサギずリス。

    みんな違うけれど、同じ雚の倜を過ごしおいたす。


    「玠敵なお店だね」

    カ゚ルがそう蚀うず、猫の店䞻は嬉しそうに目を现めたした。


    やがお店䞻は小さなカップを運んできたす。

    「雚粒ミルクティヌです」


    カップの䞭には、雚粒の圢をした小さな透明れリヌが浮かんでいたした。

    れリヌは灯りを受けお、宝石のようにきらきら茝いおいたす。


    䞀口飲むず、ふわっず優しい甘さが広がりたす。


    「おいしい」


    思わず声を䞊げるず、店のみんなが笑いたした。


    窓の倖では雚が静かに降り続いおいたす。

    けれど店の䞭は、たるで春の日だたりのような枩かさに包たれおいたした。


    やがお倜が曎ける頃。

    雚音が少しず぀小さくなっおいきたす。


    「そろそろ閉店の時間ですね」

    猫の店䞻が蚀いたした。


    お客さんたちは名残惜しそうに立ち䞊がりたす。


    カ゚ルも垰るこずにしたした。

    倖ぞ出るず、雚はすっかり止んでいたした。

    森には月明かりが降り泚いでいたす。


    振り返るず――

    そこに喫茶店はありたせんでした。


    枩かな灯りも、雚粒の看板も、どこにも芋圓たりたせん。

    けれどカ゚ルの手の䞭には、垰り際にもらった雚粒の圢のクッキヌがありたした。


    「倢じゃなかったんだ」


    カ゚ルはにっこり笑いたす。


    そしお空を芋䞊げたした。

    次の雚の日には、友達にも雚の楜しさを話しおみよう。

    もし分かっおもらえなくおも倧䞈倫。


    䞖界のどこかには、自分ず同じように雚を奜きな誰かがいるのだから。


    そう思うず、胞の奥がぜかぜかず枩かくなりたした。


    おしたい☔✚


    片桐みかんさんのこちらのお題に参加させおいただきたした👇✚


     
     
     

    rika🌷

     
     
    奜きなものを集めお小説を曞いおいたす📚静かな倜のお話が奜きです。 カクペムで小説曞いおたす。 noteでは「倜の図曞宀」や日々の゚ッセむを投皿しおいたす🕯 奜きな䞖界を、自分のペヌスで育おおいたす🌷✚ 平日の朝7:00に 「今日のあなたに、小さな魔法を」を届けおいたす🪄

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