
お世話になりました
行きつけのスーパーのレジ係に、動作が早くていつもエネルギッシュに仕事する若い女性店員がいて、見ているだけでエネルギーを貰えそうな雰囲気が良い。動作が早いので、他のレジより待ち客の列が多少長くても早く済んでしまう。
また、単に動作が早いだけでなく、気さくで社交的なので、顔馴染みになっているお客さんも多くて、笑顔で対応している姿をよく見かける。僕にしてもそんな中の一人で、レシートが出てくるのを待つ間、軽く2~3の言葉を交わすことが多い。
そんなわけで、その娘がレジに付いているときは、そこを選んで並ぶことになる。たぶん、他にもそんなお客さんが少なからずいると思う。
今月始め、その娘からこんな挨拶があった。
「仕事辞めることになったんです。15日が最後になります。これまでお世話になりました。」
レジでそんな挨拶されるのは初めてだった。
「結婚するの?」
「就職が決まったんです」
「おめでとう。もし、どこかで見かけるようなことがあったら声かけてね」
「就職先、熊本なんですけど…。あ、でも家はこっちですから」
そんな会話を交わしてから数日後、レジを終えたあと、
「また!」
なんて言われて、咄嗟に返す言葉が見つからず、ただ笑って通り過ぎた。
それまで、レジで「また!」なんて言われたことがなかったが、
結局、その「また」という言葉が最後になった。
あれからもう10年くらい経っただろうか・・・。
そのスーパーを今でもよく利用する。
最近ではセルフレジの数が増え、店員との会話も減り、あの店員のように、見ているだけでこちらが楽しくなるような仕事ぶりも目にすることがなくなった。
その後、熊本でどんな仕事に就いて、その後どうなったかもまったくわからないが、どのような境遇にあったとしても、たぶんあのポジティブなオーラ感は、変わっていないと思う。