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魔女見習い、今日も坂をのぼる┊︎エストニア🇪🇪

    ━━━『魔女の宅急便』
    13歳の魔女キキが、ホウキに乗り〝ひとり立ち〟の旅に出る物語。
    でもある日突然、空を飛べなくなる。

    子どもの頃は、「魔法がなくなって大変!」「早くスランプから抜けさせてあげて!」なんて思った。

    でも、大人になって観てみると、あの飛べないジタバタも、調子が狂い出したら止まらない感じも、誰の人生にも何度となくやってくることで、懐かしくて、微笑ましい。

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    魔法が使えなくなっても、落ち込みながらも、キキはパン屋の手伝いをしたり、おつかいを頼まれたり、友達と心を通わせたり。

    灰色の日々もそれなりに光は注がれたまま、
    ちゃんと続いていくんだよね。

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    エストニアのタリン旧市街━━━
    ここは「魔女の宅急便」の舞台のひとつ(らしい)。

    〝魔女宅の舞台〟って言われる街って、世界にいくつもあって、「またここもか……」なんて毎度ツッコミを入れてしまうんだけど(笑)、この街はなんだかとても印象に残っている。

    パステルカラー。
    だけど、哀愁がある。
    「飛べなくなった魔女」が無理して飛ぼうとして、路地裏からざわっとホウキで飛び出してきそうな、そんな気配がある。

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    ▲なんだか魔女宅っぽいモチーフたち

    街並みはザ・メルヘン。でも媚びてない。
    絵本の中の世界みたいなのに、街ゆく人は凛としていて、
    ちゃんと〝現実を生きてる〟顔をしている。

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    ▲丘の上からの絶景


    たとえばキキは、「魔法が使えなくなったら、なんの取り柄もなくなっちゃう」って落ち込んだりする。

    「これだけは誰にも負けない」って思ってたことが、ある日ふとできなくなることがある。そうなると、ひたすらジタバタ足掻く。
    でもどんどん使えなくなっていく。
    誰にだって、そんな経験があると思う。

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    でも、
    いつだって、どうにだってなる。

    〝飛ぶこと〟が目的じゃなくて、
    その先の目標ができたとき、キキはまた飛んだ。
    しかも使い慣れたホウキじゃなくて、
    知らない誰かの、魔力を帯びてないデッキブラシで。

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    自分がこれだけは絶対!なんて思ってる〝道具〟なんて、それだけじゃない。固執する必要なんてない。
    ほかにもいろいろあるから。

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    飛べないままの魔女も、飛べるようになった魔女も、
    色が淡い日も、濃い日も、にじむ日も、
    無理に奮い立たせない。深く考えない。

    飛べなくても、飛べても、
    いつも今より上のどこかへきっと繋がっている。
    どちらだって、ちゃんと悪くない。

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    それに、昨日まで喉から手が出るくらい欲しかったものが、
    今日、それが向こうから差し出されても、
    ああ別にいらないや、ってなっていたりする。

    歳を取るって、そう悪くないなと最近思っていて、
    なにかに固執することがなくなっていく過程だと思う。
    なにか大きな流れに身を委ねることをよしとする過程だと思う。

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    いつだって明るい方へ、追い風。
    今よりもっとカラフルな街並みを眺めたくて、
    使い古したホウキはその辺に放ったらかしで、
    私は、今日も愉快に坂を登る。

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    ▲そしていつも飲んでる(笑)




    「カラフルな街」を歩くのが好きです。
    おすすめの街もぜひ教えてください✈️


     
     
    色フェチです。北京在住🥢「旅×写真×文字」を更新中📚“カラフル”を肴に、晩酌がてら今宵もニンマリひとつ。早稲田政経卒。創作大賞エッセイ部門2025中間選考通過🍷 時に翻訳業、日本語講師。時に刺繍家。 カメラ片手にふらりと旅に出ます。 仲良し夫(🇯🇵)と二人暮らし

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