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エッセイみたいな小説、小説みたいなエッセイ

    エッセイとはなにか。小説とはなんなのか。両者の境目はどこなのか。小説もエッセイも書く者として、その問いは常に頭の中にある。

    というのも、もともと小説から執筆活動を始めたせいか元来の文体のせいか、私の文章はエッセイになりきらないな、と日々感じているからだ。まあ端からエッセイらしいエッセイ(世の中でエッセイストとして活躍される方々の文章を想像してみてほしい)が私に書けるとは思えないので、このごろは開き直ってどうせなら小説的なエッセイを書いてやろうと意識しているのだけれど。だから私は自分のエッセイのことを「エッセイもどき」と呼んでいる。なりきれないし、なりきらない。


    小説は基本的に作者の想像で書かれたフィクションだけれど、そこには作者の経験や実際に起きた出来事が多分に含まれていることもある。むしろ、自分自身の経験なしに小説一本を書くのはジャンルによっては至難の業とすら言えるかもしれない。

    エッセイは基本的にノンフィクションである一方で、特にインターネットを通じて全世界に公開する場合、多少の脚色や改変は当たり前になされていると思う。エッセイストとして自分自身を商売道具にしている人ならまだしも、一般人がすべて真実を書くのはリスクが高い。私もそうだし、きっとエッセイに噓を混ぜ込む人は多かれ少なかれ存在しているはず。しかし、果たしてそれはほんとうにエッセイなのか。別の視点で見ればそれは小説ともいえるのではないだろうか。

    ところが周りを見ている限り、これはエッセイだ、と筆者が宣言すればそれはエッセイになるらしい。真実に噓を混ぜたものもエッセイと呼べるのならば、嘘に真実を混ぜ込んだものもまたエッセイと呼べるのではないか。いやさすがにこれは小説になってしまうのか。そもそも噓と真実の割合でエッセイか小説かが決まる、そんな単純な話なのだろうか。ならば作者自身の経験を小説化した私小説はどうなるのか──。

    (『ぜんぶ噓だよ、ほんとだよ。』「まえがき ──嘘エッセイ集とは」より抜粋)


    今の私が書きたいものはなんだろう? と考えたとき、エッセイでも小説でもないと思った。エッセイ本は2月に出したばかりだし、小説もわざわざ本にしたい作品が(アイデアも含めて)手元にあるわけでもない。
    そして今まで出した本はちょうどエッセイ3冊、小説も3冊。このどっちつかずの状態だからこそ、どちらでもないもの、あるいはどちらでもあるものを書いてみるのも悪くないと思った。

    そうしてできたのが、「嘘エッセイ集」「エッセイ小説」と呼んでいるこの一冊。タイトルを略して「嘘ほん」とも呼んでいます(呼び方統一して)。

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    78P・¥400

    エッセイっぽく書いた小説もあれば、小説っぽく書いた私の話もある。つまりこれは私小説だろと言われたらそれまでなので、中にはほぼすべて創作の小説も混ぜ込んでいる。どれが私のほんとうで、どれが嘘なのかはわからない。わかる人もいるかもしれない。けれどわかったところで、そんなのは読者には関係のないことかもしれない。

    小説が好きな人にも、エッセイが好きな人にも楽しんでいただけそうな本になった。自分の中ではフォロワー感謝祭として臨む文フリ東京の新刊には、我ながらぴったりだと思う。私のフォロワー様方には、私の小説が好きな方もエッセイもどきが好きな方もいらっしゃるはずなので。……いらっしゃいますよね……?

    もちろんはじめましての方にとっても、「皐月まうってどんなの書くんや?」という疑問にお答えする入門書としてうってつけ、のはず。……いや、それにしてはいつもの作風とは少し違うかな……。とにかく、今の私が書きたいものを詰め込んだ。書いていてすごく楽しかったことだけは間違いない。
    (実はほぼすべて書き下ろし!noteに載せたものがひとつも入っていない本は初めて……!)

    新刊『ぜんぶ噓だよ、ほんとだよ。』は、5/4(月)文学フリマ東京【O-19】にて初売りです。ご都合のよろしい方はぜひ会いにきてやってください。既刊小説3冊の割引キャンペーンも行っています!

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    おしながきも作りました!字ちっちゃ!

    ▼イベント詳細情報はこちらの記事にて。

    追記:通販も開始しました!
    ※価格は通販とイベントで異なります。

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