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2020年、コロナ禍の「空白」が生んだ資産形成の再定義

    2020年、静止した世界と「在宅勤務」という転機

    2020年の幕開けは、誰もが予想しなかった事態で始まりました。
    ダイヤモンド・プリンセス号のニュースから始まり、4月には初の「緊急事態宣言」。
    世界が文字通り大混乱したあの時、私の生活も一変しました。

    慣れない在宅勤務。
    通勤時間がなくなり、出張や外出もできず、飲み会も消えました。
    手元に残ったのは、PCの画面と、それまでにないほどの「膨大な空白の時間」、あまりに暇でした。
    しかし、この「暇」こそが、私の最大のデトックス期間となりました。

    金融相場の激動:コロナショックから「未曾有の過剰流動性」へ

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    資産推移 2008年~2020年|合計 2,364万円(前年比 +808万円)

    2020年のマーケットは、歴史の教科書に載るような激動の連続でした。

    • 2月〜3月:コロナショック。NYダウが1日で約3,000ドルも暴落する「サーキットブレーカー」が発動し、日経平均も一時16,000円台まで沈みました。

    • その後: FRB(米連邦準備制度理事会)によるゼロ金利政策と大規模な量的緩和。

    世界中が「現金」を市場に供給したことで、株価は実体経済を置き去りにして急速なV字回復を見せました。
    長期グラフを見ると、あの暴落がまるで「一時的な小さな窪み」に見えるほどの、その後の強烈な上昇。
    この荒波の中で、暇を持て余す私は自分の運用スタイルを根底から疑い、学び直す必要性を感じたのです。

    「両学長」との出会いと、迷走していた自分への決別

    暇を持て余した私がたどり着いたのが、両学長のYouTubeチャンネルや書籍『本当の自由を手に入れる お金の大学』でした。


    それまでの私は、どこか「流行り」や「なんとなくの安心感」で投資信託ファンドを選んでいました。
    2018年に導入した「8資産均等型」のバランスファンドも、「バランス=守り」という目的で保有していましたが、結局は2年ほどで手放すことになります。

    2011年に資産運用を開始してから、私は銘柄をころころと変える「迷走期」が続いています。
    相場が荒れるたびに、「本当にこれでいいのか?」という不安が消えなかった。
    両学長の言葉は、そんな私の「無知」と「優柔不断」を論理的に整理してくれました。

    徹底的な「家計の筋肉質化」とスプレッドシートの再構築

    投資の勉強と並行して行ったのが、これまで細々と続けてきたスプレッドシートの徹底的な作り直しです。
    外出制限により支出が強制的に減ったことを好機と捉え、家計管理の解像度を一段階上げました。
    固定費にいくら使っているのか、食費や日用品はどうなっているのか、ムダ遣いはないか。
    これは支出を減らす「守る力」の大切さとして学んだことの実践です。

    その結果、「どれだけ暴落しても、これだけの現金があれば生活は揺るがない」という具体的な防衛ラインが可視化されました。
    この「現金比率(キャッシュポジション)」の重要性を再認識したことが、2020年最大の収穫です。

    コア資産の見直し:米国経済の成長を信じ、S&P500へ

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    この年、私は自身のポートフォリオのコアとなる投資信託ファンドのあり方を根本から見直しました。
    それまで保有していた「8資産均等型」などのバランスファンドは、2年程度という短い期間でその役割を終え、解約という決断を下しました。
    相変わらず銘柄をころころと変えてしまっていますが、より確信の持てる投資先へと資金を集中させるためです。

    新たなコアとして選んだのは、以下の2本のインデックスファンドを軸としたシンプルな布陣です。

    • ニッセイ外国株式インデックスファンド(先進国株式)

    • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

    比率は概ね半々。
    この構成への変更は、単なる流行への便乗ではなく、先進国の中でも圧倒的な時価総額とハイテク株の躍進などイノベーションを誇る「アメリカ経済の将来的な成長」を、資産形成の原動力として正面から受け止めるという意思表明でした。

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    資産構成 2020年末|合計 2,364万円、預貯金の厚さが精神安定剤でした

    これまで「バランス型」に頼っていた分散効果をあえて削ぎ落とし、より成長性の高い株式クラスへ集中させる。
    これは一見リスクを高める行為に見えますが、資産構成のドーナツチャートをご覧いただければわかる通り、私にはそれを補って余りある「預貯金」の厚みがありました。

    2020年の短期推移グラフを詳しく見ると、コロナショックの荒波の中でも、この預貯金の割合がポートフォリオ全体のクッションとなり、資産額の極端な変動を抑えていることがわかります(丸で囲った部分です)。

    バランスファンドに含まれる債券などの伝統的な分散対象を一時的に減らし、株式の純度を高めたとしても、十分な現金という「防波堤」がある。
    この確信があったからこそ、相場の先行きが不透明な中でも、迷うことなくS&P500への投資を開始することができたのです。

    静かな部屋で手に入れた「一生物の知恵」

    コロナ禍という未曾有の苦境。
    しかし、あの時にデータと向き合い、YouTubeや書籍から学び、自分の弱さを認めた時間は、私にとって非常に価値のある資産となりました。

    「暇だったから」始めた勉強が、銘柄選びの迷いを消し、今の揺るぎない投資スタイルを形作った。
    2020年は、私にとっての資産形成の新たなスタート時期だったのだと、18年間のグラフを見返しながら改めて感じています。


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