
“高い=いいモノ”と思っていた頃の話
「これ、けっこう高かったんだよね」
そんなふうに、モノの“値段”を自慢や言い訳のように口にしていた時期がありました。
値段が高い=価値がある。
安い=それなり。
そんなふうに思っていたし、それが普通だと思っていました。
でも今は、少しずつその感覚が変わってきています。
きっかけは、森博嗣さんの『お金の減らし方』という本。
この一節が、深く印象に残っています。
「値段がすなわち価値だ、という安直な認識に長く浸かっていると
高価なものは価値があるという価値観へシフトしてしまうかもしれない。
(中略)自分の人生を見失ってしまうに等しいだろう」
“値段”を基準にモノを選び続けることは、
自分の価値観を他人任せにしているのと同じなのかもしれない。
そう思ったとき、少しぞっとしました。
思い当たることはたくさんあります。
たとえば、昔買ったブランドのバッグ。
見た目は好みだったけれど、重くて出番が少なかった。
「高かったから手放せない」と思っていたけれど、
それはもう、モノに支配されていたような感覚だったと思います。
一方で、100円ショップで買った食器は、
子どものご飯皿にちょうどよくて、毎日使っています。
誰にとっても価値があるわけじゃないけれど、
私にはとても大事な存在です。
“値段に左右されない”という選び方を意識し始めてから、
モノとのつきあい方が変わってきました。
たくさんのものを持っていた頃より、
今のほうがずっと気持ちよく暮らせています。
もうひとつ心に残った言葉があります。
「お金というのは、自分の未来の可能性を考えるツールの一つだ」
お金は、ただ減っていくものではなくて、
これからの暮らしや人生を考えるための“材料”なのだと。
そう思うと、使い方にも、選び方にも、自然と意識が向くようになりました。
【おわりに】
“高ければいい”“安ければダメ”ではなく、
“自分にとって心地よいかどうか”
その基準で選ぶようになったら、
お金とのつきあい方も、ちょっとずつ変わってきました。
これからも、そんな視点で暮らしを整えていけたらと思っています。
