
500人の仲間たちとエミリー
カフェの夜
「心のないカラクリ人形が作り出すも
のは、なんとも無機質で気分が悪くな
ってしまうよ。 私は、今の魔法の鏡
に支配されたこの国をもう一度昔のよ
うな、血のかよった国に戻したいと思っ
ています。」
「王子様、私も、それに協力させて
下さい。」
と、エミリーは自分の発言に驚いて
顔を真っ赤にしてしまいました。
「よし、君も今から我々の仲間だ。」
と、王子がエミリーの目を見つめて
言いました。
王子に見つめられたエミリーは、
心がキュンと鳴ったような気がし
ていました。
始まりは5人から
王子を囲んで、エミリー、ピーター
おじいさん、マーガレットおばあさん、
そして少し離れてエミリーの姉のサンド
が座っていました。
「今、我々に必要なのは、仲間です。」
と、王子が言いました。
「どのようにして仲間を集めるか・・・
ですね!」
と、エミリーが反応しました。
「魔法の鏡が監視しているので、目立っ
た動きは出来ないんだよな」
と、王子が思案顔で答えました。
「そうだ、手紙よ、手紙、魔法の鏡って
手紙は読めないのよ。 手紙を使って
仲間を集めるのよ。」
と、エミリーが立ち上がって言いました。
「それが良い、それが良い」
と、マーガレットおばあさんが言いました。
「でも、誰に手紙を渡すんだ? 魔法の鏡
に洗脳されていないカエルに渡さないと
いけないよな・・・」
と、またまた王子は思案顔になって言いま
した。
「歌よ、歌、私が街の中で歌を歌うは、
生歌を聴きに来るカエルを探すのよ。」
「私、分かるのよ。 私の歌を聴きに来る
カエルの気持ちが、私の歌を聴きに来る
カエルに悪いカエルはいないから。」
と、エミリーが自信満々で言いました。
「エミリーの歌は、わしも大好きだ」
と、ピーターおじいさんが言いました。
「よし、それは凄い才能だ。 それに
しよう。」
と、王子に褒められてエミリーの頬が
少し赤くなってしまいました。
歌うエミリー
村人に変装した王子と、エミリーそして
サンドが街にやって来ました。
エミリーは、早速、街角に立ってギター
を弾き、歌い出しました。
最初は、誰も立ち止まって歌を聴く
カエルは現れませんでしたが、
エミリーは、それにはめげずに歌い
続けていました。
その努力が、実ってカエルが一人、
二人と寄って来て歌を聴くように
なってきました。
「いやー、心がこもった歌を久しぶり
に聴いたなー」
と、聴衆からそんな声が聞こえるよう
になっていました。
エミリーは、目線で王子に手紙を
渡すカエルを示していきました。
その手紙には、
「ピーターおじいさんとマーガレット
おばあさんのカフェが大変で、この
ままだと潰れてしまいそうなの。
もう一度、美味しい香りとみなさまの
笑顔でカフェをいっぱいにしたいと
思っています。どうか二人に、お力
を貸して下さい。」
と、書かれていました。
希望の光
「497,498,499・・・500」
と、サンドが数えていました。
「500人集まったよ!」
と、エミリーは、飛び跳ねたい気持ち
をこらえて言いました。
「だろ、おじいさんとおばあさんを
助けたいと思ってやって来たカエルに
悪いやつはいないからね。」
と、王子が答えました。
「さあー、これからだ。 魔法の鏡を
倒すぞー」
と、王子は剣を抜き誓いました。
エミリーは、その姿にまた、心が
「キュン」となっていました。
つづく
この物語は、カエルの国のエミリーの
スピンオフになります。
良かったら本編のカエルの国のエミリー
も読んでみて下さい。
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