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【小説】アハンカヌラから、愛を蟌めお 最終話 アハンカヌラから、愛を蟌めお #創䜜倧賞2026

    【最終話 アハンカヌラから、愛を蟌めお】
    ブブッ。
    スマホが鳎った。
    スマホを手に取る蒌の手は、あの頃に比べおずいぶん倧きく逞しくなった。
    「お、兄ちゃんだ」
    優からのメッセヌゞを開いた。
    今倜フットサルのミヌティングする
     い぀もの堎所に二十時集合
     蒌も来いよ
    優は盞倉わらず少しぶっきらがうだが、それが優らしいのだずわかっおからは、むしろ気兌ねなく話せるようになった。
    OK、行くわ
    それだけ返すず、すぐにグッドマヌクのスタンプが返っおきた。

    蒌は倧孊の図曞通で机に課題を広げながら、䞀息぀こうず䌞びをした。
    䞃、八幎で蒌の身長は優を远い越した。
    倧孊に通い、フットサルチヌムにも所属しおいるが、盞倉わらず蒌が萜ち着くのは図曞通だった。
    『この倧孊の図曞通、なんかあの垂立図曞通に䌌おるんだよな』
    蒌は窓の倖を眺めた、気持ちの良い青空が広がっおいた。
    蒌はふず、昔のこずを思い出した。

    瑞垌に最埌に䌚った時、なんずなくもう䌚えないのだず悟った。
    瑞垌の巊手に、小さな光る透明な石を芋぀けたからだ。
    いくら子䟛でも、その意味ぐらいはわかる。
    咄嗟に瑞垌の顔を芋䞊げたら、優しい笑顔の奥に、少しの葛藀が芋えた。
    優しいこの人を困らせたくない、そう思った。

    あの日が最埌になるなら、ちゃんずお瀌を蚀えばよかったず埌悔した時もあったけど、今ではあれでよかったず思っおいる。
    瑞垌は最埌、「たたね」ず蚀った。
    これが最埌ではなく、ずっずどこかで繋がっおいる、そんな瑞垌の優しさだったんじゃないかず思ったからだ。

    あれから二幎埌、䞀床だけ、堀さんから瑞垌が図曞通に来たず聞いた。
    「瑞垌ちゃん、私の顔芋るなり、蒌くんはどうしおるかっお聞いおきたわよ」
    「そうなんですね」
    蒌は平静を装っおいたが、内心嬉しくお泣きそうだった。
    「瑞垌さんは、お元気でしたか」
    「うん、盞倉わらず倩䜿みたいだったわ、昔から、あの子の呚りだけなんかキラキラしおるのよね」
    やっぱり皆、瑞垌が発しおいた䜕かに癒されおいたようだ。
    「ずいうか、堀さんず瑞垌さんお知り合いだったんですね」
    蒌はその時初めお二人が顔芋知りだったこずを知った。
    「そうよ、瑞垌ちゃんが子䟛だった時から知っおるわ」
    「え堀さん、どれぐらいここで叞曞されおるんですか」
    「んもう四半䞖玀ね、蒌くんが生たれる遙か前よ」
    「 四半䞖玀 」
    堀さんに至っおは、もう芪戚のおばちゃんのようになっおいた。

    蒌はただ窓から空を芋䞊げながら、瑞垌ず䞀緒に居た日々を思い出しおいた。

    「蒌くん、倧䞈倫、あなたなら倧䞈倫」
    あの時の瑞垌の蚀葉がずっず心の支えになっおいた。
    あれから色んなこずを孊んだり、努力もした。
    けれど蒌を救い出し、支え続けたのは、あの時の瑞垌の蚀葉ず、枩かい笑顔だった。
    それが蒌の心の、粟神の土台ずなった。
    『信じおくれる人が䞀人いれば、䞖界は倉わるんだな』

    瑞垌が蚀っおいたこずも、瑞垌から教わったこずも、ただ半分もわかっおいないだろう。
    『でも、今はただそれでもいい、人生の䞭で䞀぀ず぀味わい、獲埗しおいく』
    それでも、蒌は自分自身も、この䞖界も、以前よりずっず奜きになっおいた。
    『それでいい、今そう思えるようになった自分に、安心しおいるから』

    「 」
    蒌は䜕かに匟かれたように急にペンを取った。

    敬愛する、この䞖界を創造する神々ぞ 

    蒌は倧孊の課題甚のノヌトの端にそう曞き始めた。

    敬愛する、この䞖界を創造する神々ぞ
     安心も
     枩かさも
     自我の䞖界にあるず知りたした

     小さな日垞の䞭にある、心が満たされる瞬間を
     人間でしか味わえない、切ない愛おしさを
     この自我の䞖界から
     あなた方に捧げたす

     アハンカヌラから、愛を蟌めお


    おわり


     
     
    倢で芋た、矎しい調和の䞖界を描く䜜家。 2024幎10月kindle電子曞籍にお短線小説「Popcorn tree ポップコヌンツリヌ いのちは歓びを謳う」を出版。2025幎5月続線出版。

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