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バンコク大雨の翌日に思うこと

    先日の大雨、すごかったですね。

    外出されていた方、無事家に辿りつきましたか?
    お近くのソイは、川化しなかった?
    しかも、その川を歩いて渡るはめにならなかった?


    雨季のバンコクは、大雨が日常の一部。
    頻繁に大雨が降り、道路やソイ(小道)は、あっという間に水たまり、いや、川のようにさえ変わるところも少なくない。

    そろそろ退勤時間…なんていうタイミングで大雨が降った日には、帰宅難民続出だ。傘がその役目を全うしない。こんな日はタクシーもまるでつかまらない。

    私はというと、雨季はもともとの出不精に拍車がかかり、家の窓際という安全地帯から空模様を眺める時間が増える。

    そんな雨の日も嫌いではないけれど、私が好きなのは、大雨が降った日の翌朝。空がぱっと晴れて、空気が澄んでいるように見える。とても気持ちがいい。大陽サンサンなのに、どこか涼しい気さえする。

    …ってね。
    そうやって、爽快感に浸っていると頭をよぎるのが、
    韓国映画『パラサイト 半地下の家族』のワンシーン。
    (※以下、内容に少し触れます。)

    一番印象に残っている、この場面だ。

    大雨の翌日、主人公一家の一員であるドライバーが運転する車の中。雇い主である奥様が、「雨のおかげで空気が澄んで、今日は気持ちがいい」とスマホ通話越しに言う。

    そして、その言葉を耳にしたドライバーのなんとも言えない表情。

    そう、半地下の家に暮らす主人公一家は大雨で家が水に沈み、避難所で夜を過ごすことを余儀なくされていた。

    自分にとっては悲惨な雨。
    でも、誰かにとっては空気をきれいにする恵みの雨。


    その落差を一瞬で見せる場面だった。
    そんな場面を、バンコクで大雨が降った翌日につい思い出してしまう。

    奥様の正直な感想も、ドライバーのフラストレーションも、どちらも間違っていないと思う。

    「立場やいる場所が違えば、見え方も変わる。」
    そんなお決まりのフレーズは何度も聞いてきたけれど、このシーンで改めて突きつけられた。


    同じ出来事が、人によって全く違う色を帯びる。

    雨上がりのバンコクの空を見上げながら、そんなことをぼんやりと思ったのでした。


    mari.

    あとがき もとい おしゃべり
    このドライバー役の韓国の役者さんがですね、これまたいい演技をするのですよ。このワンシーンも、表情で語ってしまうの。

    『パラサイト 半地下の家族』、観た作品の内容を直ぐに忘れてしまいがちな私が、未だに自信を持って好き!と言える程に、とても心に残っている作品です。
    まだの方は是非。


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    mari.

     
     
    タイと日本の両方で育ちました。 家族・ことば・アイデンティティについて、私の視点から見えたことや考えたことを綴っています。 ✉️ご連絡・ご相談はnote DM / Emailからどうぞ mari.kw2533@gmail.com

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