
マーブルフラワー物語|登場人物と世界観
19世紀末、ウィーン。
ガス灯の揺れる夜の街に
白い仮面の男が現れる。
届けられなかったものを、届けるために。
これは、そんな夜の物語。
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Marble Flower マーブルフラワー
白い仮面の探偵。
赤いコートで、19世紀末のウィーンを歩く。
なぜ仮面をつけているのか。
問われれば「通りすがりの者です」と言う。
それだけ。
でも——その目は
見ている。
全部。

Isolde イゾルデ
白い髪。金の王冠。青い瞳。
3日間、眠れなかった姫。
怖い夢を見るから、ではない。
幸せな夢が——怖かった。
眠るたびに失っていく気がして。
あの夜から、彼女には
夢と現実の間が見えるようになった。
登場するページには、必ず白い花が咲く。

Dublin ダブリン
深い黒猫。
月明かりの下では、少し青く見える。
いつも「先に座っている」。
ドアを開けると、もういる。
全てを知っていそうだが、語らない。
セリフは、いつも10語以内。
「からっぽではない」
「また来た」
「音は止まっても、聴いた者の中に残る」
なぜマーブルフラワーのそばにいるのか。
それも——語らない。
Pippin ピピン
マーブルフラワーの左肩に
いつもいる、赤いオウム。
「眠れない、眠れない!」
「行くの?行くの?」
普段は何でも2回繰り返す。
でも——核心の場面でだけ、繰り返さない。
静かになる。
一言だけ、自分の言葉で言う。
それが、読者への合図。
正体は、誰も知らない。
Hans ハンス
マーブルフラワーの馬車を引く、大きな馬。
ビールの話しかしない。
事件には全く興味がない。
でも、なぜかいつも現場にいる。
核心の場面で「きれいだね」と言う。
八咫烏が現れても、気づかない。
オルゴールの曲を、知らずに鼻歌で歌う。
読者だけが気づく——
それが、ハンスの役割。

Princess Marie マリー姫
どこかに、赤い服の女がいる。
目撃情報だけがある。
名前は、まだ誰も知らない。
残されたのは——赤い手袋、ひとつ。
マーブルフラワーが
その話を聞くたびに
少しだけ——立ち止まる。
それ以上は、語られない。

黄金仮面
児童用絵本に登場する、マーブルフラワーの敵。
「夢」を盗む泥棒。
「夢を 持つから、人は かなしくなる。 かなわぬ夢は、ただ 痛いだけ。
だから わたしが、あずかって あげているのさ。」
その素顔は謎である。
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マーブルフラワーと眠らない姫|第1話
絵本作家 / ミュージシャン
Marble Flower(マーブルフラワー)
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