
父の「やりたいこと」を全部やった日
(↓ぜひ前半をお読みくださいっ↓)
事前に用意していった服や靴。
「持ってきていただいた服、お預かりして着替えてきますねえ」と
看護師さんが荷物を持って中へ。
そして戻ってきた父は——
「ご本人さんが冬でも長袖を着なくって」と、
普通に肌寒いのに半袖で登場。
さらに、
「この靴、あと少しなんですが小さくて入らなくて…」
いや、入らないのはしょうがない。
でもさ、中途半端な27cmの靴なんて誰も履かないのに、ちょっともったいないことした(笑)
結局、他にも必要な服があるとのことで買い足し決定。
さらに、父の「やりたいこと・食べたいもの」に合わせて、
私が立てていたプランは大幅変更。
高速を使って片道40分弱の道を、まさかの2往復😂
父の希望はこんな感じ。
「エビ食べたい。納豆とキムチ食べたい」
「墓参りしたい」
「ひーくんの歌声が聴きたい」
……なかなかのフルコース。
しょうがねえ、全部叶えてやるか。
はま寿司で、食べたいものをほぼ制覇。
事前に刻み食と聞いていたのでキッチンバサミを持参していたけど、
実際は“かけ込み防止”だったらしい。
それでも、エビの身と尻尾が噛みきれなかったから、結果オーライ。
久しぶりのお寿司を前に、目をキラキラさせてる父。
それを見て、なんだか私も嬉しくなった。
……ただ、挙動はしっかり障がい者(笑)
そしてちゃんと高齢者。
ああ、自分の中にまだこういう優しさ残ってたんだな、ってちょっと思った。
実はランチの時点で、ひーくん(弟)も誘ってた。
でもその時は断固拒否。
ただ、家に帰ったらどうせ会うんだし——強行突破(笑)
ひーくん、なんだかんだ優しいからさ。
父と一緒に墓参りにも行ってくれた。
それにしても父の希望、
「ひーくんの歌声が聴きたい」。
いや、父、今まで一回も聞いたことないよね?
しかもリクエストは、美空ひばりの「柔」。
私たちの世代、正直よく分からないし、
父が好きだったことも知らなかったし、
外出中ずっと「なんで?」ってなりながら普通に爆笑してた。
結局、ひーくんはそのまま病院に戻るまで一緒にいてくれた。
ほんと、素直じゃないだけで優しい子なんだよね。
ひーくんにとって父は、
5歳のときの事故以来「近くにいない人」。
だから印象も薄いし、
関わり方が分からないし、
たぶん興味もない。
でも、こうやってきっかけがあれば関わってくれる。
その優しさで、また家族が少しでも笑えたらいいなと思う。
あと今回、母がいなかったのは正直よかった。
父の行動にイライラする母。
その母にイライラする私。
簡単に地獄の三角関係になるところだった(笑)
家族旅行。
——その願望は、ちょっとなくなったかな(笑)
