
ゲームの中のマンホール今昔:Pokémon GOからゲーム&ウォッチまで
ポケふたとPokémon GO
前回の記事ではマンホールカードを紹介したが、
共にマンホールブームを牽引する両輪が「ポケふた」である。
「ポケふた」とは、ポケモンのキャラクターが描かれたカラーマンホールであり、選ばれた全国各地に一枚だけ存在する。

このポケふた、公式設定では「ディグダが掘った穴の跡に、その『しるし』として誰かが絵を描いているというウワサ」とされている。

(出所)Nintendo Switch Online『ポケモンスタジアム2』
ポケふたにはマンホールカードのような持ち帰れる記念品はない。
でもスマホゲームPokémon GOの中では、ポケふた訪問のイベントがあることを最近知った。
また、Pokémon GOに限らず、古くからマンホールが重要なギミックとなるゲームが散見される。併せてそれらを紹介したい。
Pokémon GO(2016年)
位置情報ゲームの代表作であるスマホアプリ。

現実世界とゲームの世界がリンクして、街を歩いてポケモンをゲットできる画期的なシステムであり、登場時に大ブームを巻き起こした。
プレイするために屋外を散歩するから健康に良いと、大人もこぞって始めていた。
そして最近、ポケふたと連携して「ポケふたスタンプラリー」機能が追加された。
ポケふたを見に行くと記念スタンプがもらえ、2つ集めると特別なピカチュウと出会えるのだ。


ポケふたを見るため、さっそく東京上野に出かけよう。
まずは国立科学博物館前。私はここの生物関連の展示が大好きで、いつも良く行っている。

ポケふたに描かれているのは、「チゴラス」と「ソーナノ」。
館内には恐竜の化石の展示があるし、どの展示も「そーなのか」と勉強になるものばかりだから、妥当なポケモン選択だ。
Pokémon GOを起動してスマホをかざすと、こんな画面が現れる。


続いて、2つ目のポケふたを見るため、近くの東京国立博物館に行く。
私はここの各国の仏像彫刻の展示が好きである。

描かれているのは「ヤジロン」と「ドーミラー」。
モチーフの土偶や銅鏡が展示されているからだろう。

スタンプを2つ集めると、特別なピカチュウが登場した。
背景が東京の景色となっている。

鉄とコンクリートの守り人(2022年)
位置情報ゲームで「マンホール」と聞くと、このスマホアプリを思い出す人も多いのではないだろうか。
ゲーミフィケーション(ゲームの楽しさを他分野に持ち込んで課題解決をする取組)を生かしたインフラ維持の新しいアイディアとして、当時はインフラ老朽化に苦しむ地方自治体の間で話題となった。

ユーザーが街を歩いてマンホールを撮影すると、報酬としてポイントが得られる。
運営側はその情報をマンホールの傷み具合の確認に用いる。
このアイディアは後継アプリ「TEKKON」に引き継がれたが、それも2025年7月にサービス終了となってしまった。
このゲーム、私はプレイしたことがないのが残念である。
Pokémon LEGENDS Z-A(2025年)
オープンワールドのRPG。ハードはSwitch/Switch2。
ポケモンシリーズがオープンワールド化したのは「Pokémon LEGENDS アルセウス」(2022年)からだが、これは大きな変化だった。
これまで「オンライン対戦や図鑑集めの奥深さと比較して、ストーリーがRPGとして淡白すぎる」と指摘されてきたポケモンシリーズの弱点を克服したのだ。
最新作の「Pokémon LEGENDS Z-A」では、冒険の舞台であるミアレシティの各5地区それぞれに、ポケモンがデザインされたマンホールが登場する。
マンホールの初登場はゲーム開始直後。
これがミアレシティの「標準蓋」だろう。モンスターボールの意匠であり、5地区共通のデザインだ。

(出所)Pokémon LEGENDS Z-A

そして長方形の鉄蓋も同じデザイン。

そして各地区オリジナルのデザインマンホールの登場。
いきなりデザインマンホールの上にアイテムを配置するあたり、
制作スタッフの中にマンホールファンがいて「マンホールに気づいて!」とアピールしているように思えてならない。

地区ごとに色・ポケモンが異なり、探し回って写真を撮るのが楽しい。
私は現実世界でもゲーム世界でもマンホールを追いかけてばかりだ。





ここまでは最新ゲームを紹介してきたが、
これ以降は40年以上前のレトロゲームからマンホールが登場するものを見ていこう。
おにゃんこTOWN(1985年)
ファミコンのアクションゲーム。
そしていわゆる「クソゲー」として有名。
操作キャラの猫を操作して、敵キャラから逃げつつ、子猫を救おう、という内容。

(出所)MobyGames
私はプレイしたことがあるが、とにかくストレスを感じるゲームだった。
調子が外れた高音のBGMは数秒で無限ループする。
敵キャラの犬が真顔で全力疾走して追ってくるので怖い。
マンホールは敵キャラを振り切るギミックとして用意されている。
操作してマンホールの蓋を開け、敵キャラをそこに落とす。

(出所)MobyGames
アーバンチャンピオン(1984年)
ファミコンの対戦型格闘ゲーム。
街中で二人が喧嘩をするという設定。相手を3回ダウンさせると勝利。

(出所)Nintendo Switch Online
シンプルに見えて、パンチの強弱・上下、ガードなどがあって駆け引きが面白かった。
3回ダウンすると、やられた側はマンホールに落ちていく。

(出所)Nintendo Switch Online
マンホール(1981年)
ゲーム&ウォッチのアクションゲーム。
操作キャラはマンホールを持って移動して、通行人が落ちないよう、路上の4つの穴を塞ぐ。

(出所)RetroFab
インターネット上にシミュレーション版が公開されている。
最初は単調だが、時間が経つごとにどんどん難しくなっていく。

(出所)RetroFab
各ゲームはどのハードでプレイできるか
上記で紹介したゲームは、「鉄とコンクリートの守り人」と「おにゃんこTOWN」を除き、簡単に実現可能な手段でプレイすることができる。
Pokémon GO:スマホでアプリダウンロード
Pokémon LEGENDS Z-A:Switch/Switch2でソフト購入
アーバンチャンピオン:Switch/Switch2でNintendo Switch Online参加
マンホール:パソコン等でRetroFabウェブサイト
結論:ゲーム内のマンホールはどう変わったか
1980年代と現代を比較すると、ゲーム内でもマンホールのイメージは大きく変わったと言えるだろう。
1980年代のゲームでは、マンホールは専ら「人が落ちるもの」として描かれていた。
一方で現代ゲームでは、マンホールは「興味関心の対象」となり、「ゲーム世界と現実世界の接続点」の役割を果たしている。
「鉄とコンクリートの守り人」では、ユーザーをマンホールに注目させることで、それがインフラの一部であることを気付かせようとした。
インセンティブとして金銭的報酬を導入することで、ゲームと現実のインフラ管理を繋げようとしたのである。
「Pokémon GO」と「Pokémon LEGENDS Z-A」では、マンホールは世界観に現実味を持たせる作用があるのだと思う。
ユーザーが「GO」で現実のポケふたを見に行き、「Z-A」でゲーム内のマンホールを追いかけるうちに、現実と仮想世界の境界線が曖昧となり融合していく。
おわりに
今後もマンホールにまつわることを、好奇心に基づき書いていこうと思います。
今回の記事を読んでゲームの中でマンホールを探してみようと思ったら、スキで教えていただけるとうれしいです。