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ため぀ぶの乱【6.僕、田䞭さんに芋぀かる】

    僕が反乱を起こしおから、「䞀人の倜」を10回以䞊は過ごしたず思う。
    そういえばもう「反乱を起こした」ず蚀える気力はすっかりなくなっおしたった。
    それでもだいぶ「僕の宿」での生掻に順応できるようになっおいお、倩気のいい日なんかは日の圓たる堎所に䜓を出しお、少し䌑めるようになっおいた。空を飛んでいるカラスや他の鳥を芋おも䜕ずも思わなくなっおいたし、雉や他の猫たちの姿を芋おもあたり動じなくなっおいた。
    「お腹枛ったなぁ・・」
    今の環境に慣れただけで、食べる物には満足できおいなかった。思えばご飯は䞻たちが必ず䜜っおくれたから、䞀人だずどうやっお食べ物を手に入れたらいいのかが分からない。

    僕は思い切っお、寝床の倉庫の前に眮いおあった機械の䞊に跳び乗っおみた。その暪には今跳び乗った機械よりも少し高い䜍眮たで板が積たれおいる。その積み䞊げられた板の䞊にさらに跳び乗った。高い䜍眮たで来おみおも、特に食べ物が芋぀かるわけではない。でも䜕かが芋぀かりそうな気がしお、僕は少しその堎から蟺りを芋枡した。

    ちょうど䞻ず嫁䞻が衚の玄関から出おきた。
    ここからだず良く芋える。車でどこかぞ出かけるみたいだけど、2人ずも車の暪で立ち止たっお䜕だかキョロキョロ呚囲を探っおいる。
    「僕はここにいるよ。」
    僕を探しおいるのかは分からなかったけど、ずりあえずそう呟いおみた。
    でも2人からは芋えづらいだろうな。
    ちょうど「僕の宿」の堎所を少し目隠しするように、そばに朚が立っおいる。目隠ししおくれる存圚を嬉しく思う反面、家たでの距離を少し遠くに感じさせるような倧きな存圚でもあった。

    䞻ず嫁䞻は䜕やらしゃべりながら車に乗った。そしお家を出お、田䞭さんの家の前を通り、通りぞず向かっおいった。
    どこかにお出かけするのだろう。
    僕は短くあくびをした。この明るい時間垯は本圓に眠くなる。䜓を䌞ばしおその堎に顎を぀けお少し目を閉じおみた。
    暖かいなぁ。
    蟺りが暗くなるず、思わず銖をすがめるほど寒くなる。でもこの時間はそれほど寒くないから、少し湿った䜓に倪陜の光はずおも心地よく感じた。

    どれくらい経っただろう。車の音がしお、僕は積たれた板の䞊から地面ぞず飛び降りた。
    どうやら䞻たちが垰っおきたみたいだ。
    僕は少し身を隠しお、2人の様子を䌺っおいた。2人ずも衚玄関から家の䞭に入っおいった。
    少し距離もあるから本圓に埮かだったけど、開いたドアの向こうから聞き芚えのある声が聞こえおきた。
    「䞻たちが垰っおきお、みんなが䜕か蚀っおいるんだ。元気そうだな・・」
    久々に聞いた仲間たちの声が少し僕を元気にさせおくれた。もう䞀床あそこぞ垰りたいな。

    するず、すぐに䞻だけがたた倖に出おきた。
    僕は身を䜎くしお、䞻の姿を目で远いかけた。
    ん手に䜕か持っおいる
    䞻の手には、僕の䜓よりも党然小さい「四角い圢」の䜕かが芋えた。
    䜕やらその四角い物を芋ながら、䞻は駐車堎の地面の片隅たで歩いお行った。
    そしお、しゃがんで手にしおいたその四角い物を眮いた。
    あれは䜕だろう四角い䜓の真ん䞭に目玉が぀付いおいるような気がした。
    でも、その目玉は遠目で芋おも僕の方には向いおいなかったから党然怖くはない。
    眮かれた四角い物はたったく動かないから、僕や䞻のような動くモノではないのかも、ず分かった。

    そうか・・僕を捕たえようずしおいるのかもしれないな・・・
    ずりあえず、あれを「シカク」ず呌ぶずしよう。
    䞻は、今床は駐車堎ず反察偎、衚玄関の前を通っお家の端ぞず向かっおいった。乱を起こした初日にお母さんず再䌚する前に少し隠れおいた茂みがある方向ずなる。
    その手にはたたシカクを持っおいた。
    茂みの前たで歩いお、そこでなにかやっおいるけど、ここからではよく芋えない。
    それも終えるず、䞻は家の䞭に入っおいった。

    僕はそっず「僕の宿」に戻った。
    そろそろ暗くなっおくる頃だし、わずかに芋えるシカクは、埮動だにしない。
    倉なの僕が家にいた時にもあんな物はなかったのに。
    そうか、さっき䞻ず嫁䞻が出かけた時に、連れお垰っお来たんだ。
    なら新入りだ。ずは蚀っおも、生き物ではなさそうだから遊んだりはできないのかもしれない。

    䞻は蟺りが真っ暗になっおからも家の倖に出おきた。
    僕はそっず䞻が芋える䜍眮たで移動した。
    䞻は䜇んでいるシカクを持ち䞊げお、䜕やらシカクず顔を合わせおいる。
    䜕かしゃべっおいるのかも、ず思った瞬間、シカクが明るい光を攟った。呚りが暗いからもの凄く明るく芋える。シカクが攟぀光が䞻の顔を照らした。
    よく芋えなかったけれど、䞻はしばらくその堎でシカクず向かい合っおいた。
    やがお、たたシカクをその堎に眮き、今床はシカクの目玉の向きを違う方向にしおいた。

    やっぱり僕を捕たえようずしおいる気がする。シカクはそのためにあそこに眮かれるんだ。
    僕は決しおシカクには近づかない、ず決心した。向こうからこっちに来る感じはないから僕が近づかなければ倧䞈倫だず思う。

    蟺りが明るくなるず、䞻はたたシカクず向かい合っおいた。
    そしお今床は、シカクを眮く堎所を倉えるみたいだった。
    2぀のシカクず向かい合っお眮く堎所を倉えお、䞻はさらに裏庭の方に向かっおいった。
    もしかしたら僕が確認した2぀以倖にもシカクがいるのかもしれない。

    䞻がい぀も同じような時にシカクず向かい合うようになっおから、3回目の明るい時間だ。
    明るくなった時間垯の今、たた䞻はシカクず向かい合っおいる。
    䜕だかシカクず向き合った埌の䞻からは、い぀も残念そうな寂しそうなにおいを感じた。
    それは遠目からでも嗅ぎ取れた。
    シカクは䞻に䜕を話しおいるのだろう
    僕はシカクを怖いずは思わなくなっおいた。同時にその䞍思議な存圚感に少し興味が湧き始めおいた。

    僕は気が付いおいなかった。
    シカクず向き合う䞻の顔をよく芋るために、僕は「僕の宿」から少し離れた䜍眮に移動しおいた。そんな僕の姿は、ある堎所からは䞞芋えになっおいたんだず思う。
    僕は䜕かの気配を感じお、巊偎を向いた。巊方向には、割ず近くに芋慣れた田䞭さんの家がある。誰もいない。䜕もいない。誰かに芋られおいるような気がしたけど気のせいだったのかも。
    僕はそのたた䞊を向いた。
    田䞭さんの家の2階の窓からおじさんが僕の方をじっず芋おいた。自分の家にいた時、2階の窓からい぀も田䞭さんの家の方角を芋おいたからすぐに分かった。あれは確か田䞭さんご倫婊の旊那さんの方だ。僕は、おじさんず呌んでいる。
    そのおじさんず目が合っおしたった。
    あっずいう間におじさんが窓から芋えなくなった。それから少ししお、田䞭さんの家の玄関が勢いよく開く。出おきたのは田䞭さんの奥さんの方だった。

    この人を僕は、おばさんず呌んでいる。家の2階から芋おいた時よりもだいぶ近くに芋える。
    僕は田䞭さんが怖くなっお、慌おお「僕の宿」に戻った。
    おばさんは、僕には気が付かなかったみたいだ。おばさんは慌おた様子でそのたた䞻の家ぞず走っおいった。
    「ダバい芋぀かっちゃった」
    芋぀かったら連れ戻される。ここでの生掻も終わりになるだろう。

    皋なくしお、䞻がおばさんず䞀緒に田䞭さんの家の方に向かっおやっおきたようだった。
    田䞭さんの家の前からは、「僕の宿」がよく芋えるはずだ。どうやらおじさんもそこに合流したらしい。
    「うちのお父さんがあの蟺で黒猫を芋たっお。぀ぶちゃんじゃない」
    「今、階から芋おいたけど、あそこの小屋の前にいたな。物陰に隠れちゃったかもしれないけど、間違いなく黒猫だったよ。」
    おじさんずおばさんが亀互に、䞻に僕の居堎所を説明しおいるようだった。
    どうやら䞻は、田䞭さんたちに僕が反乱を起こしたず䌝えおいたらしい。
    「小屋の䞋に入ったか小屋の䞋から向こうぞ行っちゃうずたずいな。」
    䞻の声だ。やっぱり僕を捕たえに来たんだ。もしも捕たっおしたったら・・・反乱を起こした僕はどこかに捚おられるかもしれない。

    僕は「僕の宿」で誰も入っおこられない「小屋の䞋」に身を朜めた。
    「分かった。田䞭さんありがずう。本圓に助かりたした。」
    「どうするの」
    「黒猫は他にいなかったはずだから、たぶん぀ぶだず思う。ずりあえず田䞭さんの家からだず、あの小屋が芋やすいから、カメラ眮かせおもらっおもいい」
    「いいよ、いいよ。よく芋えるずころに眮いお。」
    䞻ずおばさんで続いおいた䌚話が途切れた。
    あれ䞻がこっちの方に来るかず思ったら、家の方に向かっお戻っお行く。小屋の䞋からでも田䞭さんの家の前にいる人間たちの動きは良く芋えおいた。
    僕はちょっず耇雑だった。ここを動く気はないけど、僕を心配しお䞻が小屋の方に来るかず思ったから。
    少ししお䞻がたた田䞭さんの家の前に戻っおきた。その手には・・・
    「シカク」
    僕の家で散々䞻ず䜕やら察面しおいたアむツだ。田䞭さんの家たで連れお来られたのか。
    䞻は䜕やらシカクの䜓を觊り、そのたたそれを地面に眮いた。
    今床は、はっきりず小屋の䞋にいる僕の方にあの目玉が向いおいる。
    ゎクッ
    僕は緊匵しおきた。キツネにも他の猫にもそれほど恐怖を感じなかったけど、シカクがこっちをじっず芋おいる様子はたるで、獲物を前に狙いすたした鋭い県光のようだった。
    「田䞭さん、もし぀ぶが田䞭さんの家の前たで来るようだったら、悪いんだけどご飯を䞊げおもらえる」
    「分かった。姿を芋せたらたた教えるよ。」
    うん、ずおばさんに返した䞻は、ずっず小屋の方を芋おいた。
    「぀ぶ。出おおいで。」
    久々に名前を呌ばれた。それは以前ず同じ優しい声だった。そしお䞻は自分の家ぞず向かい歩きながら、田䞭さんにこう蚀っおいた。
    「ちょっず、保護団䜓の所ぞ行っお捕獲機を借りおくる。」


     
     

    manao88

     
     
    🌞「ため぀ぶの乱」党13章を公開しおいきたす🌞 [半分フィクション、半分ノンフィクションの猫たちが起こした反乱の物語] 非日垞で生掻しおみた先に、圌らが気付いたモノずはいったい䜕だったのか・・ どうぞ最埌たでご芧ください

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