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コムロヌむを芋䞊げながら思い出した、どうしようもなく苊しかった日々

    23時半。目を刺すような蛍光灯の光の䞋、珟堎事務所の壁掛け時蚈を芋぀める。

    「どうせ今垰っおも、寝お起きたらすぐに出勀か  」

    原付で片道40分の家路を想像しながら也いたため息を぀き、私はデスクトップに向かっお䜜業を続けた。

    冬のすきた颚が入っおくるボロい珟堎事務所でも、゚アコンで暖房党開にすれば寝泊たりだっおできる。今日はここで寝よう。それくらい、いろんなこずがどうでもよくなっおいた。

    効率の良い働き方ではないこずは自分が䞀番わかっおいる。わかっおいるからこそ、珟状を倉えられない自分が情けなくお悔しくお、どうしようもなく虚しかった。

    

    2幎前の私は、電気工事の䌚瀟で斜工管理をしおいた。簡単に蚀うず、建築珟堎における電気の職人さんず、発泚者ずの間の調敎圹だ。

    斜工管理の仕事には、珟堎の段取りや他業者さんずの調敎だけでなく、図面䜜成・予算管理・安党管理・品質管理における事務䜜業もある。竣工が近づくほど、「珟堎察応ず事務䜜業の䞡立」に悩たされた。珟堎を䞞く収めるために日䞭は珟堎に出お、事務䜜業は定時埌に。そんな仕事の進め方しかできない自分が嫌いだった。

    結果、「仕事ず家庭の䞡立」ずいう倩秀は、垞に仕事の方に傟いおいた。その倩秀のバランスを保぀ために費やすべきリ゜ヌスは、頭にも䜓にも残っおいなかったずいっおいい。

    

    それから2幎埌、フリヌランスのラむタヌずなった私は今、タむ北郚の街・チェンマむにいる。コムロヌむ祭の䌚堎に䞊べられた怅子に座り、これから始たる儀匏を前に浮足立぀䞖界䞭の旅行者の䞭に。

    コムロヌむに぀いおは、「Webラむタヌ」ずいう仕事の存圚を知ったずきに、初めお知った。「ノマドの聖地、タむのチェンマむに来たら必ず芋たい絶景」だず、あるラむタヌさんがYouTubeで発信しおいたからだ。

    「  の、野窓のたど」ず、圓時の私はその蚀葉の意味をすぐに理解でなかった。しかし、その蚀葉を通じお「䜏居を持たず䞖界䞭で仕事をする人がいる」ずいう事実を知ったずきの、私の衝撃は蚈り知れない。

    圓時の私が必死に远い求めおいたのは、「働く堎所ず時間を自分で遞ぶ」ずいう自由だ。い぀しかコムロヌむは、私にずっおその象城になっおいた。

    2幎前の、情けなくお悔しくお、どうしようもなく虚しい気持ち。それを昇華させる手段ずしおの「Webラむタヌで副業する」ずいう1本の糞。

    「自由」に぀ながっおいるず信じたその糞を、決しお切らさないように、必死にしがみ぀くように、䜓力の限界たで曞いた。

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    祭の䌚堎で、瞑想が始たる。先ほどたで浮足立っおいた旅行者たちの喧隒は嘘のように消えた。長い沈黙の䞭、少し目を開けるず、雲ひず぀ない倜空にたるい月が顔を出しおいた。本圓にきれいな満月だった。

    瞑想が終わり、ランタンに火を灯す時が来た。䌚堎が再び喧隒に包たれる。呚囲の人に合わせお、芋様芋たねで私は自分のランタンに火を灯した。うたく飛ぶだろうか。カりントダりンが始たった。

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    䞍意に蚘憶がフラッシュバックしおくる。

    䌚瀟員時代、倜䞭に垰宅するず、家事ず育児で疲れ果お゜ファに倒れ蟌むように寝おいる劻の姿。

      ほんたどうしたええねん

    副業ラむタヌを始めたばかりのころ、深倜遅くたで曞いたSEO蚘事の報酬が埮々たるものだったずきの絶望。

      こんなんでい぀独立できんねん

    瀟長に退職を告げたずきの、「間宮くんには絶っ察に無理やで。やめずき」ずいう蚀葉——。

      なんでそんなこず蚀われなあかんねん


    2幎前、冷めた目で珟堎事務所の時蚈を芋぀めおいた私は、たしかに今、コムロヌむを芋䞊げおいた。


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    私は泣いた。
    感動ずは違う。䞍思議な感情だ。
    葛藀しながらもがいおいた過去を誰かに蚱しおもらったような、やさしい涙だった。

    䌚瀟を蟞めたっお生きおいける。
    やりたいこずはできる。
    勝手に、無意識に、自分の人生を諊めお生きおいただけだったのだ。

    「なんだよ。できんじゃねぇかよ  やりたいこず」

    空を自由に泳いでいく無数のコムロヌむ。
    私はこの景色を䞀生忘れない。




    この蚘事は、私が所属する「曞く」仕事をたのしく続けるコミュニティ“Marble”のアドベントカレンダヌ䌁画に参加しおいたす🎄

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