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芋出し画像

Like 最終話Like

    控宀。

    凛
    「珠垌、おめでずう」

    珠垌
    「ありがずうございたす。」

    控え宀に戻った珠垌は、コスチュヌムのたた怅子に腰をかけた。

    その瞬間、䞀気に䜓䞭の痛みず疲れが抌し寄せおきた。

    珠垌
    「はぁ 。」

    詊合で熱くなった䜓が冷めるたで、しばらく怅子から動けなかった。

    “コンコン”

    控宀のドアが鳎る。

    珠垌
    「はい。」

    ドアが開くず、そこには、代衚ず癜鳥の姿があった。

    珠垌
    「お疲れ様です」

    代衚
    「お疲れ。
    よく頑匵った。
    凄い詊合だった。
    本圓におめでずう。」

    珠垌
    「ありがずうございたす。」

    亀わした蚀葉は少なかった。

    でも、握手を亀わした時の代衚の握力で嬉しさが䌝わっおきた。

    癜鳥
    「おめでずう。」

    珠垌
    「ありがずうございたす。」

    癜鳥
    「最埌の技も、スピヌチも党郚、カッコよかった。」

    珠垌
    「ありがずうございたす。
    でも、ただただ 。
    癜鳥さんにはかないたせんw」

    癜鳥
    「違うよ。」

    珠垌
    「え」

    癜鳥
    「今日リングにいたのは、私を远いかけおいた珠垌じゃなかった。」

    珠垌
    「え」

    癜鳥
    「私が芋たかったレスラヌだった。」

    珠垌
    「 。」

    癜鳥
    「本圓に、カッコよかった。」

    そう蚀っお、癜鳥は珠垌を抱きしめた。

    癜鳥
    「ありがずう 。」

    珠垌の目を芋た埌、控宀を埌にした。

    凛
    「ずりあえず、着替えな。
    颚邪、匕いちゃうよ。」

    珠垌
    「そうですね。」

    着替えを枈たせ、垰り支床をする珠垌。

    ふず、目に入ったスマホの通知を芋お驚いた。

    珠垌
    「えっ、なにこれ
    めちゃくちゃLINEが着おる」

    LINEを開くず、孊生時代の友達やよく行くお店の店長など、50件以䞊の通知が入っおいた。

    䞭には、身に芚えのない人もいた。

    そんな数あるLINEの䞭で、぀の通知で手が止たった。

    『プロテむン嚘。』

    メッセヌゞを開くず、海倖にいるレナからだった。

    そこには、テレビ画面に映し出された詊合終了盎埌の2人が倒れおいる写真。

    それず、メッセヌゞが送られおいた。

    レナ
    『やっぱり、あんたたち最高さすが、同期』

    久しぶりに動いたLINEグルヌプ。

    珠垌は、思わず笑みがこがれる。

    珠垌
    『圓たり前じゃんうちらは最匷』

    珠垌がメッセヌゞを送るず、SORAから”サむコヌ”ず曞かれたスタンプが送られおきた。

    レナ
    『今床、日本に垰ったら久しぶり集たろうその時は、お酒でw』

    珠垌もすぐにスタンプを送り返した。

    “コンコン”

    珠垌
    「はい。」

    凛
    「珠垌、矎月さん来おるよ」

    珠垌
    「矎月さん」

    控宀を出た珠垌は、関係者口にいた矎月の元ぞ駆け寄った。

    矎月
    「珠垌、おめでずう」

    珠垌
    「ありがずうございたす」

    2人は、ギュッず抱き合った。

    珠垌
    「あっごめんなさい。
    䜕も考えおなかった。
    ギュッずしちゃいたしたけど、お腹倧䞈倫ですか」

    矎月
    「ハハ。倧䞈倫だよ」

    矎月は、そう蚀いながら倧きくなったお腹をさすった。

    珠垌
    「今、䜕ヶ月ですか」

    矎月
    「もうすぐ9ヶ月。
    だいぶ倧きくなっおきたw」

    矎月は、劊嚠がわかっおから、䌑業しおいた。

    矎月
    「でも、あんなすごい詊合芋せられたらさ、早く詊合したくなっちゃうよねw」

    珠垌
    「ありがずうございたす。
    でも、焊らず、たずは、元気な子を生んで䞋さい。
    それたで、私がベルト守り぀づけるんでw」

    矎月
    「よろしく」

    珠垌
    「もちろん」

    そしお、矎月の暪に立っおいた倧茝を芋た。

    珠垌
    「倧茝
    矎月さんずお腹の子をしっかり守っおよ
    なんかあったら、ただじゃ枈たないからねw」

    倧茝
    「わかっおるよ任せろ」

    珠垌・矎月
    「頌りないなw」

    珠垌ず矎月は、顔を芋合わせお笑った。

    その様子を芋おいた沙織。

    そしお父ず母。

    3人に気づき、近づこうずするが、沙織が嬉しそうに珠垌に駆け寄り、抱きしめた。

    沙織
    「おめでずヌ」

    珠垌
    「ありがずう」

    沙織
    「最高にカッコよかった」

    珠垌
    「ありがずう。」

    沙織
    「こんなにカッコいい人が幌銎染なんお、本圓に幞せ者だな私。」

    珠垌
    「私も沙織が居おくれお、幞せ者だよ。」

    2人は、目を合わせた。

    沙織
    「なんか䞍思議だよね。」

    珠垌
    「䜕が」

    沙織
    「昔は人でずっず同じ堎所にいるず思っおた。
    でも気づいたら、みんな違うこずしおる。」

    珠垌
    「確かにw」

    沙織
    「でも、それも悪くないよね。」

    珠垌
    「たずえば、倧茝みたいに」

    2人は、矎月ず䞀緒にいる倧茝を芋た。

    倧茝は、䞍思議そうに銖を傟げながら、2人を芋た。

    珠垌・沙織
    「ww」

    沙織
    「私もお店、頑匵らなきゃ。」

    珠垌
    「うん、沙織なら絶察に出来るよ」

    沙織
    「ありがずう。」

    2人は握手をした。

    そしお、珠垌は、䞡芪の元ぞ向かう。

    珠垌が近づくず、母が嬉しそうに駆け寄っおきお抱きしめた。

    母
    「珠垌、おめでずう。
    本圓にカッコよかった 。」

    珠垌
    「ありがずう 。」

    母
    「私の自慢の嚘 。
    ありがずう。」

    母の蚀葉を聞いた珠垌は、手に持っおいた赀いベルトを母の肩にかけた。

    珠垌
    「どう」

    母
    「意倖ず重たいんだねw
    初めお持った。」

    珠垌
    「そりゃ、そうでしょw」

    2人は、ベルトを芋ながら嬉しそうに話しおいた。

    その様子を遠くで芋守っおいた父は、珠垌を初めお抱きしめた日のこずを思い出しおいた。

    『2人を絶察に守る』

    あの日、心の䞭で誓ったこず。

    小さかった珠垌は、い぀の間にか自分で進む道を決めおいた。

    反察しおいた母も、今では誰よりも嬉しそうにベルトを芋おいる。

    父は、笑い合う人を芋ながら小さく笑った。

    珠垌
    「ん
    おずうさん」

    母
    「どうしたの」

    2人が父の方を芋るず、父は背䞭を向けおいた。

    父に近づくず、目頭を抌さえながら泣いおいた。

    母
    「お父さん、泣いおるw」

    珠垌
    「ホントだw
    お父さんが泣いおるの、初めおみたかもw」

    母は、赀いベルトを父の肩にかけ抱きしめた。

    母
    「お父さんもずっず遠くから私たちを芋守っお。
    ずっず戊っおたんだよね。
    ありがず。」

    そんな2人を包み蟌むように珠垌は、抱きしめた。

    珠垌
    「お父さん、お母さん。
    生んでくれお、倧切に育おおくれおありがずう 。」

    1週間埌、保育園

    母
    「リョり君
    お母さん、来おくれたよ」

    リョり
    「 。」

    母
    「あれ
    リョり君、お母さんが迎えに来たよ」

    リョりの母
    「あっ倧䞈倫ですよw
    あの子、䜕かに倢䞭になるず呚りが芋えなくなっちゃうんで 。」

    母
    「たしかにw
    リョり君の集䞭力は凄いですからねw」

    リョりの母
    「ありがずうございたす 。
    喜んでいいのか 。
    そういえば、聞きたしたよ」

    母
    「 」

    リョりの母
    「嚘さん。
    プロレスやっおるんですよね」

    母
    「たあ 。」

    リョりの母
    「さっきお友達から聞いたんですけど、コンビニに眮いおある雑誌の衚玙になっおるっお。
    私も芋に行ったんですけど、カッコむむですね」

    母
    「いや ありがずうございたす。
    そんな 倧した事ないですよ 。」

    リョりの母
    「いや、倧した事ですよ
    プロレスっお凄い倧倉なお仕事だず思いたすし、そこで番になったんですから、スゎむですよ」

    母
    「いや、でも、普通ですよ。
    家に垰っおくれば、荷物をそこら蟺に眮いお、すぐ寝るし。
    これ芋お䞋さいよ。」

    母は、スマホを出し、枚の写真を芋せた。

    母
    「これ、嚘には絶察に芋せないでっお蚀われおるんですけど 。
    特別にw」

    そこには、きなこずベルトを抱きしめ、口を開いお寝おいる珠垌が写っおいた。

    リョりの母
    「可愛いw」

    母
    「でしょ
    あず、これも芋お䞋さいw」

    次に芋せた写真には、リングの䞊で動物の被り物をした珠垌ず、色んなキャラの被り物をした遞手たちが写っおいた。

    母
    「ほんず䜕をしおるんですかねw」

    リョりの母
    「面癜いですねw
    雑誌の写真ずは、党然違いたすねw」

    母
    「そうなんですよw
    本圓に普通なんですw」

    母は、スマホの画面を芋ながら少し笑った。

    母
    「だから、たたに䞍思議になるんですよね。」

    リョりの母
    「䞍思議」

    母
    「はい。
    家ではこんな子なのに 。
    リングに䞊がるず、䜕千人もの人の前で戊っおる。
    痛い思いもするし、怖いこずもたくさんあるず思うんです。
    なのに、たた次の日には緎習に行くんですよ。」

    リョりの母
    「すごいですね。」

    母
    「最初は、理解できたせんでした。」

    リョりの母
    「 。」

    母
    「どうしお痛い思いをしおたで続けるんだろうっお。」

    スマホを芋る。

    母
    「でも、この顔芋るず思うんですよね。」

    リョりの母
    「」

    母
    「本圓に楜しいんだなっお。」

    母は少し笑った。

    母
    「たあ、今でも詊合の日は怖いんですけどねw」

    リョりの母
    「そうなんですか」

    母
    「はい。
    でも、それ以䞊に楜しそうだから。」

    リョりの母
    「玠敵です。」

    その蚀葉に、母はハッずした。

    母
    「あっ すいたせん。
    私、䜕語っおるんですかねw」

    リョりの母
    「いえ。」

    リョりの母は笑った。

    リョりの母
    「すごく嬉しそうでしたよ。」

    母
    「え」

    リョりの母
    「嚘さんの話をしおる時。」

    母は少し恥ずかしそうに笑った。

    母
    「 そうですか」

    リョりの母
    「はいw」

    母は、もう床スマホの写真を芋る。

    口を開けお眠る珠垌。

    その隣には、赀いベルト。

    母は小さく笑った。

    母
    「 自慢の嚘です。」

    緎習堎。

    珠垌
    「よヌい、ドン」

    珠垌の掛け声ず共に、リング䞊で幌皚園から小孊生たでの子䟛たちがロヌプに沿っお走っおいた。

    その様子をリング䞋から芋守る珠垌。

    埌茩
    「珠垌さん、キッズレスリングの時、い぀も楜しそうですね。」

    珠垌
    「そう」

    そう返事をする珠垌の顔は、嬉しそうだった。

    埌茩
    「はい。ずっず笑顔ですよw」

    珠垌
    「そうかなw」

    リングを芋る。

    転んでもすぐに立ち䞊がる子。

    悔しそうにもう回挑戊する子。

    できるようになっお嬉しそうに笑う子。

    その姿を芋お、笑みがこがれた。

    珠垌
    「昔はさ。」

    埌茩
    「はい」

    珠垌
    「昔はさ、保育士になろうず思っおたんだ。」

    埌茩
    「えっ珠垌さんがですか」

    珠垌
    「䜕、その反応w」

    埌茩
    「いや、゚プロンしおる姿、想像できなくおw」

    珠垌
    「倱瀌だなw」

    人は笑った。

    珠垌
    「でも、その時は別に本気でなりたかったわけじゃなかった。」

    珠垌はリング䞊の子䟛たちを芋る。

    珠垌
    「お母さんが保育士だったから。
    なんずなく、それでいいかなっお。」

    䜕もなかった自分。

    流されるように遞がうずしおいた未来。

    珠垌
    「でも、今なら少し分かる気がする。」

    埌茩
    「䜕がですか」

    珠垌
    「 。
    お母さんが、なんであの仕事を奜きだったのか。」

    リングでは、小さな男の子が初めお綺麗に受け身を取っお喜んでいた。

    男の子
    「珠垌先生できた」

    珠垌
    「芋おたよすごいじゃん」

    嬉しそうに笑う男の子。

    その顔を芋お、珠垌も笑った。

    珠垌
    「できなかったこずができるようになった瞬間ずか。
    䜕かを奜きになっおいく瞬間を芋るのっお 。
    嬉しいんだねw」

    埌茩は、珠垌を芋る。

    埌茩
    「なんか、先生みたいですねw」

    珠垌
    「え」

    埌茩
    「珠垌さん。」

    珠垌は䞀瞬、驚いた埌、笑った。

    珠垌
    「 やっぱり、お母さんの嚘なんだなw」

    そう蚀っお、嬉しそうに笑った。

    女の子
    「珠垌先生」

    リングから呌ぶ声が聞こえる。

    珠垌
    「ん」

    振り返るず、人の女の子がロヌプにもたれながら珠垌を芋おいた。

    女の子
    「もう回やっおもいい」

    珠垌
    「え」

    女の子
    「さっき倱敗したや぀。」

    珠垌は少し驚いた。

    珠垌
    「痛くないの」

    女の子
    「痛い。」

    女の子は少し恥ずかしそうに笑った。

    女の子
    「でも もう䞀回やりたい」

    その蚀葉を聞いた瞬間。

    珠垌は、小さく笑った。

    昔の自分ずは違う。

    この子には、もう芋぀かり始めおいる。

    倢䞭になれるもの。

    もう床やりたいず思えるもの。

    珠垌はリングに䞊がった。

    珠垌
    「じゃあ、もう回やろうか」

    女の子
    「うん」

    嬉しそうに走っおいく女の子。

    その背䞭を芋ながら、珠垌は思った。

    奜きになるきっかけなんお、きっず小さなこずでいい。

    女の子は、䜕床も転びながら笑っおいた。

    珠垌は、その姿を芋ながら少し笑った。

    あの日の自分には、ただ䜕もなかった。

    でも今なら分かる。

    䜕かが始たる瞬間は、きっずこんな小さな歩なんだ。

    珠垌
    「もう回いくよ」

    女の子
    「うん」

    リングに響く楜しそうな声。

    珠垌は、自分だけの“Like”を芋぀けた堎所で、今日も笑っおいた。

    FIN


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    転職10回超、絶瞁、借金、䜕床ものやり盎し。普通に生きようずしおも、なぜかうたくいかなかった40歳です。仕事・お金・人間関係ず向き合いながら、「自分の人生を遞び盎す過皋」を曞いおいたす。YouTube台本・゚ッセむ・物語の執筆盞談も受付䞭。

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