
短編小説 ぼくのともだち
ぼくのともだちは、へんなやつ。
からだはとってもおおきくて。
たいどもとってもおおきいんだ。
こころはとってもちいさいのに。
なぜだかとってもあたたかい。
ぼくのすてきなおともだち。
ぼくのともだち。
あるひ とつぜんゆうめいじん。
ぼくのことはわすれてく
ふわふわふわふわ とんでいく
あのひ きみが ぼくに うたったうた
いまは みんながうたってる
きみがだいじにしてた ばしょ
きょうしつのはじの おおきなほんだな
きみがいなくなってから
だあれもそうじをしてないんだ
きょうは はやくおきれたからね
そうじをしようってがっこうにいったら
もう、きみのほんはなくなってた
ごめん、ごめんね。
だからかわりにぼくが
きみのおはなしをかいた
おおきなみずうみのはなし。
むかしむかしあるところに
とってもおおきくて、とってもわがままで
いじわるで、なまいきで、
すてきなこえのきみがいた。
すてきなこえがほしかった
みずうみのようせいさんがきみにいった
「あなたのこえをわたしにちょうだい?」
きみよりさきにぼくがこたえた
「だめだよ!」
「どうして?」
みずうみのようせいはわらった
きみもわらった。
なんだかとってもあたたかい。
きみのところはあたたかい。
きみのこえがこだまする
あたまのなかでこだまする。
おかしいな、いつのまにかねむってた。
めをそっとひらくと、
さそりのひがきらきらしてる。
はやくきみにつたえなきゃ。
きみのぱぱはいった
きみのすきなものがたりとおなじことばを
「もうだめです。45分経ちましたから」