
【3分でわかる用語解説】コンセンサスアルゴリズムとは?
今回は3分じゃおさまりません(先に宣言)
暗号資産・ブロックチェーンでとてもとても、それはとても大切な「コンセンサスアルゴリズム」について詳しく解説します。
コンセンサスアルゴリズムとは

コンセンサスアルゴリズムの基本
コンセンサスアルゴリズムとは、行われた取引が正しいかどうか判断するため、みんなの意見をまとめる仕組みです。
みんなって?
ネットワークに参加している人、みんなです!
ビットコインの取引をしている人はビットコインの、イーサリアムの取引をしている人はイーサリアムの、それぞれ利用しているネットワークにいる人たちを指します。
【言葉の補足】
Consensus(コンセンサス)…総意、合意、意見の一致
Algorithm(アルゴリズム)…演算法、算法、方法、手順
コンセンサスは「合意」、アルゴリズムは「方法」。つまり、ほんまにその取引が正しいのかどうかを判断するため、みんなで意見をすり合わせる方法です。ビットコインやイーサリアムなど、銘柄によってその合意方法は違います。
なぜこの仕組みが必要なの?
お金のやり取りといえば、まず出てくるのは銀行ですよね。
銀行でお金のやり取りをするとき、振り込みをすると銀行がやり取りする人の間に入って見張ってくれます。だから、急に多額の振り込みがあると電話がかかってきて「心当たりありますか?」とか詐欺の確認とかされるじゃないですか。
自分のお金だけど、銀行が安全のために取引を管理してくれます。手数料はかかるけど、安心して取引できるのはこのためです。

でも、ビットコインなどの暗号資産をやり取りするのは銀行ではなく、ブロックチェーン上です。ここには、銀行のように管理・監視してくれる第三者はいません。
だから、ネットワークにいるみんなでその監視役をしよう、正しく取引されているかを判断しよう!というルールが必要になるんです。
それが、コンセンサスアルゴリズム。
管理者がいなくても「これは正しい取引ですネ」「これあかんわ、不正すな!」とみんなで判断できる、それがブロックチェーンのすごいところなんです!
代表的なコンセンサスアルゴリズム

それでは、ビットコインなどの各銘柄がどんなルール(コンセンサスアルゴリズム)を取り入れているのか見てみましょう!
コンセンサスアルゴリズムの名前は、基本的に「Proof of ナントカ」と名付けられています。
【言葉の補足】
Proof(プルーフ)…証明、証拠、試験など
「Proof of~」は「~の証明」という意味です。
取引が正しいかどうかを確認するためのルールだから、証拠とか証明という意味の言葉が使われとるんですね。
ではいってみよう!
PoW(Prood of Work:プルーフオブワーク)

まずはコレ!
Workは仕事とか作業などの意味があります。なのでProof of workは直訳すると「作業の証明」です。どういうことやねん。
PoWはですね、「マイニング」と呼ばれる作業をこなした人が、取引を承認する仕組みを取り入れています。
まぁ作業っつっても実際に働くのはコンピューターです。正解の数字を見つけるために、とんでもない計算を繰り返します。機械から火が出るほどの計算をします(ガチです)
▼マイニングについてはコチラ!
マイニングは正解の数字を見つけた人に、報酬として新しい暗号資産を発行してプレゼントされます。みんなこの報酬目的で計算合戦を繰り広げていくので、参加者も多いし、どんどんネットワークが強くなっていくんですね。
で、ここが大事なんですが…
コンセンサスアルゴリズム=みんなの意見をまとめる仕組みと言いました。
もし、マイニングをする人の中に「不正してやろ~ゲッヘッヘ」みたいな人がいたら、どうするんでしょうか。二重支払いして儲けようとか、いろいろ考えられるワケですよ。
仕組みとしては、不正はできます。
ネットワークにある計算能力のうち、半分超(51%超)を持つことができれば、データを書き換えられるんです(51%攻撃といいます)

でもね。
ネットワーク全体の計算能力…っていうけど、マイニングに参加する世界中のコンピューターの計算能力よ??半分って、無理でしょ???
だから、絶対にできないことはないけれど「事実上不可能」であり、安全なんだよ!ってことですね。
【PoWを取り入れている暗号資産】
・ビットコイン(BTC)
・ドージコイン(DOGE)
・ジーキャッシュ(ZEC)
・モネロ(XMR)
・ビットコインキャッシュ(BCH)
・ライトコイン(LTC)など
PoWは、ビットコインをはじめいろいろな銘柄で取り入れられているコンセンサスアルゴリズムです。
PoS(Proof of Stake:プルーフオブステーク)

続きましては、Proof of Stake(PoS)です。
Stake(ステーク)とは「賭け金」や「出資する」という意味。自分が持っている暗号資産を預けて、その中から取引を承認する人が選ばれる仕組みです。
預けている暗号資産の量が多いほど&預けている期間が長いほど、承認者に選ばれやすくなります。ランダム性もあるけど。
……暗号資産、預けてなんか得することあんの?
って感じなのですが、あります!
ステーキング(暗号資産を預ける)すると、取引の承認者に選ばれる可能性があります。PoWでもそうですが、取引の承認者になればそのお礼として、報酬の暗号資産がもらえるんですね~。
PoWと違って、計算合戦に参加しなくてもいいし、ガツガツ計算できるコンピューターを用意しなくてOK!持っている暗号資産を預けるだけでいいから、気軽に始められるのがメリットです。
報酬がもらえる
↓
参加者が多くなる
↓
人が増えるとデータが一か所にとどまりにくい
↓
ネットワークが強くなる!
そんな感じ。
【PoSを取り入れている暗号資産】
・イーサリアム(ETH)
・ソラナ(SOL)
・カルダノ(ADA)
・テゾス(XTZ)
・アルゴランド(ALGO)など
DPoS(Delegated Proof of Stake:デリゲーテッドプルーフオブステーク)

Delegatedは「委任」という意味。
それに、先ほど紹介したPoSがくっついています。
暗号資産を持っている人は、その量に応じた「投票権」をゲット。取引の承認者をみんなの投票で決めて、お願いしちゃう仕組みです。
PoSとの違いは、おもにこんな感じ。
■承認の仕組み
PoS:保有量が多い&期間が長いほど承認者になりやすい
DPoS:投票で選ばれた人(少人数)が承認者になる
■取引処理のスピード
PoS:承認者の人数による
DPoS:承認者が少ないのでサクサク
■公平性&分散性
PoS:みんなで参加できるので公平&オープン
DPoS:承認の権限が一部に集中しやすい
どちらにもメリット&デメリットがございますね。
【DPoSを取り入れている暗号資産】
・コスモス(ATOM)
・トロン(TRX)
・リスク(LSK)など
PoC(Proof of Consensus:プルーフオブコンセンサス)

Proof of Consensusは、XRP(エックスアールピー)という銘柄で取り入れられているコンセンサスアルゴリズムです。
よく「リップル」って呼ばれとるやつ。
ただーーーーし!PoCは正式名称ではありません。
エックスアールピーのコンセンサスアルゴリズムは「XRP Ledger Consensus Protocol (XRP LCP)」です。
ビットコインのPoWとか、イーサリアムのPoSみたいにわかりやすくするため、リップル(その昔の名称)はPoCよ!!と言われていました。
だから、エックスアールピー公式の資料とかだとPoCって言葉は使われてないんよね。今回はわかりやすくするため、PoCと書かせてもらいました。
【呼び方の流れ】
PoC(Proof of Consensus)
↓
Ripple Protocol Consensus Algorithm (RPCA)
↓
XRP LCP (XRP Ledger Consensus Protocol)←イマココ

で。肝心の中身なんですが…
XRP LCPはマイニングとかステーキングとかはせずに、一人ひとりが「信頼する人リスト」を作っています。このリストはUNL(Unique Node List)と呼ばれるモンなんですが、その“信頼”が合意につながる仕組みになっております。
そのリストをもとに「この取引を記録しようと思うんだけど、どう?」と他の人に提案。80%以上のメンバーが「それでイイヨ~」と同意するまで何度も提案を繰り返し、意見が一致したら取引を承認・記録するという流れです。
難しい計算ナシ。たくさん暗号資産持っておく必要ナシ。手数料も安くて速いのがXRP LCPです。
参照:Ripple Research「Analysis of the XRP Ledger Consensus Protocol」
参照:University of Luxembourg「Pub/sub Dissemination on the XRP Ledger」
参照:Bitget「仮想通貨 半減期 リップルの関係性を徹底解説:XRPに半減期がない理由とは?」
PoI(Proof of importance:プルーフオブインポータンス)

こちらはNEM(ネム)という暗号資産で使われているコンセンサスアルゴリズムです。
Proof of Importance(PoI)は直訳すると「重要度の証明」、なんのこっちゃ。
ネットワークへの貢献度が高い人ほど、取引の承認者に選ばれやすくなるという仕組みです。
それってPoSと一緒じゃね?と思うかもしれませんが、PoSは「持っている暗号資産の量」と「預けている期間」が重要ポイント(ランダム性もあるけど)
対するPoIは、保有量だけでなくめっちゃ取引してる=ネットワークに貢献しているかどうかが重要ポイント!
取引額とか、取引相手も全部関係あります。これが全部“信頼スコア”になって、スコアが高い人ほど報酬を受け取れる可能性が高くなるっちゅー仕組みです。
参照:NEM「Ehat is POI」
Its most notable contribution to the space is the proof-of-importance consensus mechanism, which sought to reward on-chain activity and deter the concentration of wealth commonly associated with proof-of-stake.
【訳】
この分野で同プロジェクトが最も貢献したのは「プルーフ・オブ・インポータンス(PoI)」であり、これはオンチェーン上の活動を報奨するとともに、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)にしばしば見られる富の集中を抑制することを目的としている。
PoH(Proof of History:プルーフオブヒストリー)

プルーフオブヒストリーは、Solana(ソラナ)という銘柄で取り入れられている仕組みです。よくソラナのコンセンサスアルゴリズムはPoH!と言われるんですが…違います。解説します。
History=歴史という意味ですが…
PoHは取引データがそのときに存在していたこと&その後改ざんされてないことを示す「タイムスタンプ」をブロックチェーンの中に取り入れた仕組みです。
なので。
PoHは厳密に言うと、コンセンサスアルゴリズムではありません。。。
Proof of History (PoH) is not a consensus algorithm. Rather, it is a tool that aids in achieving consensus. The confusion likely arises due to its nomenclature—”Proof of X” which implies the object in reference is a consensus algorithm for those familiar with Proof of Work and Proof of Stake.
【訳】
プルーフ・オブ・ヒストリー(PoH)は、コンセンサスアルゴリズムではありません。むしろ、コンセンサス形式を支援するツールです。混乱が生じるのは、おそらくその名称「Proof of X」が、プルーフ・オブ・ワークやプルーフ・オブ・ステークに慣れ親しんだ人々にとって、参照対象がコンセンサスアルゴリズムであることを示唆しているためでしょう。

ソラナのコンセンサスアルゴリズムは、PoSとTower BFTという仕組みの合体技です。PoHはそのサポート的な仕組みなので、名前を聞くと混乱してしまいそうですが…ホンマはPoS&Tower BFTということ!
参照:Solana「Tower BFT: Solana’s High Performance Implementation of PBFT」
参照:Solana「EVM vs. SVM: Consensus」
参照:Tangem「プルーフ・オブ・ヒストリー(PoH)とは」
参照:Bitget「イーサリアムキラー銘柄の徹底解説と今後展望」
PoWとPoS、3つの比較

代表的なコンセンサスアルゴリズムとして知られるのが、ビットコインなどのPoWと、イーサリアムなどのPoSです。
よくどっちがええのん?と言われるので、比較してみましょう!
①セキュリティ

まずはセキュリティです。
■PoWの場合
PoWは、ネットワーク全体の計算能力の半分以上(51%超)を持たない限り、不正はできない仕組みです。
“ネットワーク全体の計算能力”って、世界中でマイニングしてる人たちのことだからね!?そんなん事実上無理だよね。
■PoSの場合
PoSは、ネットワーク全体で預けている暗号資産のうち半分以上(51%超)を持たない限り、不正できない仕組みです。PoWと似てるね。
これも、ものっすごい量の暗号資産をかき集めんといけないから、事実上不可能です。
→PoWとPoS、どちらもセキュリティ高い!!
②環境への負荷

続いては、環境への負荷について。
■PoWの場合
PoWはね~~~コンピューターをフル回転させて計算しまくるもんで、電気代がとんでもないんですよね~~。だから、環境負荷が高いから止めろ!!って批判されることも多いんですよね~。
いろんな企業が環境負荷を減らせるようにと、新しいマイニング機材を作ってはいるものの、やっぱりこのご時世環境に悪いって言われちゃうんですよね。
■PoSの場合
PoWと違って計算合戦することがないので、コンピューターの消費電力はそりゃもう少ないです。環境にやさしい。
→PoSの圧勝!
③分散性

最後は分散性について。
暗号資産(ブロックチェーン)って、基本的に銀行のような特定の管理者がいないから第三者が入ってきて取引を制限されたり、不当に没収されたりする心配がないメリットがあります。
データはブロックチェーン上に記録されるので、世界中の人々がいつでも見られるし、普通のサイトとかゲームアプリとかと違ってサーバーが落ちた!使えない見れない!ってこともありません。
こういうのを、分散性が高いといいます。
■PoWの場合
計算能力が高い人ほど有利なので、マイニング機材めちゃくちゃ持ってるぜー!って人とか、マイニングの施設を持ってる企業とか団体が強くなります。つまり、一部に集中しやすいので分散性は高いと言えません。。。
■PoSの場合
ステーキングさえしてしまえば誰でも参加できるので、マイニングをしなければならないPoWに比べると多くの人が参加しやすいっつーメリットがあります!
ただし、暗号資産をたくさん持っている人ほど有利になる面もあるので、分散性についてはコチラも高いと言い切れないかも。
→PoWよりはPoSのほうが分散性は高い
まとめ

コンセンサスアルゴリズムとは、暗号資産の取引がホンマに正しいかどうかを判断するため、みんなの意見を取りまとめる仕組みです。
銀行みたいに、特定の管理者がいなくても取引を安全に記録できるのは、この仕組みがあるからこそ!
暗号資産の種類によってその仕組みは違っていますが、どれが優れているとかどれがオススメとかじゃなくて、目指すもの・用途によって使い分けられております。
暗号資産の取引や投資をしたい人・暗号資産の仕組みに興味がある人、どんなコンセンサスアルゴリズムを使っているのかを知っておくと、その銘柄の特徴や思想がよりわかるようになると思いますよ~!
…ウワ~~~~7000文字超えた~~~~!!!!誰だ3分で読めるって言ったやつ。
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