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【40代フォアグラ男子】

    筋トレをしおいたから倧䞈倫――そう思い蟌み、15幎間肝機胜異垞を攟眮した40代䌚瀟員。肝膿瘍による入院をきっかけに、健康ず向き合い盎すこずになりたした。本䜜は、その実䜓隓をもずに綎る連茉゚ッセむです。

    第1話 フォアグラ男子だった私

    はじめたしお。40代の元フォアグラ男子です。
    「フォアグラ男子」ず聞いお、察しの良い方はすでにご理解いただいおいるかもしれたせん。
    そうです。ここでは、「脂肪肝」の男性の事を指しお「フォアグラ男子」ず衚珟しおいたす。
    フォアグラは、ガチョりやアヒルの肝臓を肥倧化させお䜜られたす。
    我々の肝臓も「フォアグラ」状態になっおしたう事があるわけです。
    かくいう私も、぀い数ヶ月前たでは、この「フォアグラ男子」の䞀員でした。
    もっずも圓時の私は、自分が脂肪肝だずは思っおもいたせんでした。

    平均䜓重95kgだけど肥満じゃない

    私の20代から30代は、仕事以倖では筋力系スポヌツのトレヌニングず倧䌚出堎を䞭心ずした生掻でした。
    特に20代は筋力アップず䜓重増加のために、ずにかく質より量で䜕でも沢山食べたした。
    お酒も奜き嫌いは蚀いたせん。倧䌚前でなければビヌル、日本酒、焌酎、りむスキヌ。有るものは䜕でもござれでした。
    そうしお仕䞊がった身䜓は95kg。倚少の増枛はあるものの、平均䜓重95kgをその埌の玄15幎間維持しおいたした。
    補足したすが、私は生たれおこのかた、自分を肥満ず思った事は1床もありたせんし、呚りからも肥満扱いを受けた事はありたせん。
    筋肉が目立っお、倚少の脂肪は誀魔化され、それなりの芋た目を保っおいたした。
    これが内臓脂肪型肥満の怖いずころなのかもしれたせん。

    第話 筋トレしおいたのに肝機胜だけ15幎間悪かった話

    仕事ず競技を䞡立する充実した生掻の䞭で、95kgの䜓重が身䜓に銎染んできた頃のこず。幎に1床の健康蚺断で、目立っお来た数倀がありたした。そう、肝機胜の数倀です。
    それたでも、BMIは垞に高い状態でしたが、ドクタヌの問蚺では、「芋るからにスポヌツされおたすね」ずか、「筋肉は重いからBMIは䜙り気にしなくお良いですよ」ずいう、お決たりの耒め蚀葉を頂戎し、内心埗意になっおいたした。
    しかし、肝機胜の数倀が高くなり始めるず、「お酒奜きなんですね。食事量も関係ありたすから」ずか、「ほどほどにしお、䌑肝日もちゃんず䜜りたしょうね」ず蚀われるようになりたした。
    私は、飲酒量こそ倚かったですが、䌑肝日は週に2日以䞊䜜っおいたしたし、「激しいスポヌツをしおいる人は、血液怜査の数倀があおにならない」ずいう、仲間内の噂を郜合よく信じおいたした。
    そしお、䜕より、「筋トレしおいるから倧䞈倫」「運動しおいるから倧䞈倫」ずいう過信がありたした。
    その埌も、毎幎の健康蚺断で肝機胜が匕っ掛かりたしたが、「今幎も匕っ掛かったか」皋床にしか思っおいたせんでした。
    再怜査を受けず。生掻も倉えず。
    15幎間私は「筋トレしおいるから倧䞈倫」ずいう蚀葉を、自分自身に蚀い聞かせ続けおいたした。

    第3話 41℃の高熱。コロナ犍の倜

    その埌も私は、健康蚺断で肝機胜異垞を指摘され続けたした。しかし生掻を倉えるこずはありたせんでした。

    そしお、早くも15幎が経ちたした。
    時は、コロナ犍もピヌクを過ぎた頃。
    この数幎、各皮スポヌツ倧䌚は軒䞊み䞭止や延期が盞次ぎたした。
    私はずいうず、パンデミックが始たった頃に競技者ずしおの肉䜓的ピヌクを迎えおいたした。
    そしお、発衚の堎を䞎えられないたた、トレヌニング䞭に倧怪我を負いたした。
    幎霢的にも、ここからの埩掻は厳しいず蚀わざるを埗ない状況で、内心「ここたでか」ず萜ち蟌み぀぀も、諊めきれずに数ヶ月間リハビリ的なトレヌニングを続けおいたした。
    そんな折、やはり悪いこずは続くものです。
    遂に、こずが起こりたした。
    俗に蚀う沈黙の臓噚。そう、15幎間攟眮しおきた「フォアグラ氏」が長幎の沈黙を砎ったのです。
    ずある連䌑の初日。急に身䜓がダルくなり、「颚邪かな」ず思いながら安静にしおいたしたが、倜䞭に発熱。
    䜓枩を蚈るず41℃を超えおいたす。「これがコロナか⁈」ず、ピンずきたのを芚えおいたす。
    次の日も、その次の日も熱は䞋がらず、倢ず珟実の区別も付かないような状況。
    さすがにおかしいず感じた劻が119番通報し、救急車がやっお来たした。
    私は高熱にうなされながらも、恥ずかしさから救急車を呌ばないように劻を説埗したのですが、どうやら喋っおいる蚀葉が既にたずもではなかったず、埌日、劻から聞かされたした。
    そんな䞭でも、䞖間䜓が気になったのか、矞恥心が勝ったのか、サむレンが聞こえ出すず、「近所迷惑にならないように」ず蚀っおか蚀わずか、䜕ずか自力で倖に出お救急車に近づいお行きたした。
    するず、救急隊員の方から思わぬ蚀葉が発せられたした。「歩けるんですね」「意識もハッキリされおたすね」「それでは、救急搬送の察象には出来たせん」「明日、ご自身で受蚺しおください」ずの事。
    劻が食い䞋がりたしたが、「高霢の方でも断っおいる状況」ず蚀われればそれたでです。
    ふら぀きながら自宅に戻り、ベッドぞ倒れ蟌むず、劻からの「なんで自力で歩いお行くかなぁ」ずいう、お叱りの蚀葉を受けながら眠りに萜ちたした。
    この時の私は、たさか原因が肝臓にあるずは倢にも思っおいたせんでした。

    第4話 コロナじゃないのフォアグラ男子入院する

    救急車に芋捚おられた次の日。
    職堎に䌑みをいただきたした。
    劻はずいうず、発熱倖来を受け入れおいる病院に、片っ端から電話を掛けたくっおくれたした。
    しかし、なかなか぀ながらない。10件目でやっず぀ながった病院ぞ車で向かいたした。
    病院の駐車堎ぞ到着するず、「発熱倖来の方は車で埅機」の指瀺。
    しばらくするず、係の方が車の窓越しに「新型コロナ」ず「むンフル゚ンザ」の怜査をしおくれたした。「これで、ようやく薬が貰えお治るのか」なんお考えお埅っおいるず。
    係の方が戻っお来お、「どちらも陰性です。颚邪ですかね自宅でお倧事にしおください」ず蚀い残し、去っお行きたした。
    思わず「コロナじゃないの」劻ず同時に声が出たした。
    間違いなく、ただの颚邪ではないこずを確信しおいた劻が「行くよコロナじゃないなら、普通に入っお良いはずだから」ず先導し、病院の䞭ぞ。今思えば、あの時の劻が諊めおいたら、そのたた垰宅しおいたかもしれたせん。
    その埌は、看護垫さんず劻の倧バトル。
    「コロナじゃないなら連れお垰っお䞋さい」「普通じゃないんです怜査受けるたで垰れたせん」などず10分以䞊繰り返しおいたした。
    ず、その時、ベンチに暪になっおいた私の身䜓に異倉が起きたした。急な寒気の埌の党身痙攣。 そしお5分埌には高熱。
    先皋の看護垫さんや呚りのスタッフも態床が䞀倉し、すぐに怜査宀ぞ運ばれたした。
    結局、そのたた、私は入院するこずになりたした。

    第5話  シバリングからの幻芚かめはめ波

    入院した翌日から、曎に詳しい怜査が始たりたした。
    どうやら、私が入院したのは、血液怜査で炎症反応が匷く出おいたのず、「肝機胜」の数倀が異垞倀だったから。
    ゚コヌ怜査やらCT、MRIず、色々調べおいただき、蚺断結果は「肝膿瘍かんのうよう」ずいう病気。
    身䜓の䞭に䟵入した现菌が肝臓に入り蟌んで、膿の袋膿瘍を䜜ったような状態ずのこず。
    䞻治医からは、「あず数日攟眮しおいたら危なかった」ず蚀われお、本圓に驚きたした。
    それず同時に、病院に居座り続け、看護垫さんず亀枉ケンカしおくれた劻ぞ、感謝の気持ちが湧いおきたす。
    しかし、䞻治医は続けたす。「ただ、安心は出来たせん。4時間ごずに点滎で抗生剀を投䞎したすが、原因菌の正䜓が分かっおいたせん。抗生剀の効きが悪ければ、そのたた敗血症になっお呜に関わりたす」ずの事。
    「䜕おこった、现菌が死ぬか俺が死ぬか。しかも、こっちは肝臓を人質に取られおる」
    それからの1週間、现菌ず抗生剀が私の身䜓の䞭で熟烈な闘いを繰り広げたした。
    昌間は比范的安定しおいる時間もあり、スマホのAmazonプラむムで映画やドラマを芳る䜙裕もありたした。
    しかし、倕方ぐらいになるず、急に寒気がしたかず思うず、少しず぀身䜓が震え始めお、歩いたり喋ったり出来なくなりたす。
    したいには、党身の筋肉が奜き勝手に収瞮しお、ベッドの䞊で倧痙攣だいけいれん。
    特に、腹筋ずハムストリングス裏モモの筋肉の筋収瞮がハンパじゃない。䟋えるなら、高速で腹筋運動をしながら、レッグカヌルを1000レップしおいるような状況。
    埌から調べたしたが、この症状は「悪寒戊慄おかんせんり぀」や「シバリング」ず蚀っお、䞀気に䜓枩を䞊げる時の症状だったようです。
    ずにかく、寒いし、痛いし、キツむしで、どんな筋トレや運動よりもしんどい。
    「䜕か、めっちゃ筋肉付きそう」ずか考えおいる内に、䜓枩は40℃超え。
    平熱から40℃たで䞊がるのに5分も掛からないから異垞です。ちなみに、1番高い時は42℃を越えたこずもあり、看護垫さんも驚いお「新蚘録ですね⁈」ずか蚀っおいたした。
    そしお、おかしな䜓隓はその埌も続きたす。
    熱が䞊がりきるず、さっきたでのキツさずは打っお倉わっお、しんどくない。むしろ気持ちが良いぐらい意識が朊朧もうろうずしお、フワヌず宙に浮きそうな感芚です。
    芖芚にも異垞が出お、病宀に星が瞬いおキラキラず矎しい。曎には、手の平に意識を集䞭するず「気の塊」のような䞞い光が珟れたした。
    「䜕だ、これ」ず思いながらも、䞡の手を䜿いもっず倧きな「気」を溜めるず、それを壁に向かっお攟ちたした。
    「ドガヌン‌」ず、アニメのように壁が砎壊されるこずはありたせんでしたが、自分でも笑っおしたうぐらいの幻芚を芋たした。
    高熱による幻芚で、自分が本圓に「かめはめ波」を撃っおいるような感芚を40代で味わいたした。
    あの1週間は、高熱が芋せた非珟実の䞖界だったのかもしれたせん。

    第話 匷制プチ断食。貯筋が枛っちたう

    入院しおから、1週間ほどが経ちたした。
    この間、䞻治医の先生が抗生剀の皮類を倉曎しながら、最適なものを芋぀けおくれたした。
    その抗生剀の効果で现菌は激枛。高熱は出なくなりたした。
    人間ずいうのは莅沢なもので、元気になっおくるず次の心配事が出おきたす。
    入院しお3、4日は点滎ばかりで、たずもな食事は無し。その埌もおかゆが䞭心の食事で量も少ない。
    その䞊、怜査の時間垯によっおは簡単に1食抜かれおしたいたす。
    「こんなんじゃ、鍛えおきた筋肉がなくなっおしたう。タンパク質を補絊したい」
    幞いにも、この病院斜蚭内には小さなコンビニがありたす。
    䞻治医や看護垫さんの蚱可は貰えおいたせんが我慢が出来ない。こっそり病宀を抜け出しおは、サラダチキンやペヌグルトなどを補絊し、筋肉を延呜させたした。
    たた、元気になるず身䜓も動かしたくなっおきたす。
    基本的に、患者は自分の病宀のあるフロア以倖には移動出来ないこずになっおいお、階段も䜿えたせん。
    同じフロアを行ったり来たり、りロりロしおるだけでは飜きおきたす。病宀に戻り、ベッド呚りのカヌテンに隙間が出来ないようにしっかり閉めたら、リハビリ開始。
    腕立お䌏せやブルガリアンスクワット片足で行うスクワットの自重トレヌニング。音を立おないようにゆっくり䞁寧にやるので、なかなか効きたす。
    たた、劻にお願いし、着替えの䞭にゎムチュヌブを忍ばせおもらったので、リハビリトレヌニングのレパヌトリヌも増えおいきたした。
    しかし、病院のベッドを䜿ったドラゎンフラッグ腹筋運動の䞀皮をやったのは少し調子に乗り過ぎたした。カヌテンより䞊に脚が出おしたい、看護垫さんに気付かれお、「ちょっず、䜕やっおるんですか⁈」
    「マズむバレた」
    そう思った瞬間でした。
    右脇腹に、今たで感じたこずのない鈍い痛みが走りたした。

    ぀づく

    ※本䜜品は、連茉䞭の「40代フォアグラ男子」第1話〜第6話を、創䜜倧賞応募甚ずしお1蚘事にたずめたものです。第7話以降も順次公開予定です。

    #創䜜倧賞2026 #゚ッセむ郚門

     
     
    40代男性䌚瀟員。若い頃から筋力系スポヌツを続けおきたしたが、なぜか肝機胜の数倀だけは長幎䞍良。「筋トレしおたのに脂肪肝!?」「健康ずシックスパックを取り戻す」をテヌマに、運動や食事法で改善。その経隓則から導き出した、具䜓的な「方法」に぀いお公開しおいたす。

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