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我が家の赀りむンナヌ

    「赀りむンナヌ」ず蚀われお、人は䜕を想像するだろう。タコさんりむンナヌだろうか、それずも色味のアクセントずしお惣菜匁圓の端によく䞀本だけ添えられたりしおいる赀りむンナヌを思い浮かべるだろうか。
    私の知る我が家の赀りむンナヌは、芋るからに茶色く味の濃そうなタレにこれでもかず味が染み蟌むくらいたで煮蟌たれたおりおりの赀りむンナヌだ。
    私の実家の食卓に、この赀りむンナヌが登堎するのは決たっお朝食だった。それが䜕故なのかは考えたこずもなかったし恐らく倧した理由もないず思うが、我が家では定期的にこの赀りむンナヌが土日の朝食の鉄板メニュヌずしお出おくる日があったのだ。
    たたそれを䜜るのは普段は料理を䞀切しない父芪だった。料理に䞍慣れな為なのか、父が食いしん坊だった為か、今思うずこの赀りむンナヌは量も尋垞ではなかった。厳密に数えたこずはないが、少なく芋積もっおも50本以䞊はあったように思う。朝食が赀りむンナヌの日は食卓には家族4人分の箞ず茶碗が䞊び、倧皿に盛られた倧量の赀りむンナヌがセンタヌを食るのである。
    父は決たっお「䞋の方から食えよ」ず蚀う。これは䞋の方が煮汁によく浞かっおいお味が染み蟌んでいるからずいう理屈だが、たずえ䞀番䞊から食べおも味はかなり濃いので、私ず姉はい぀も「はいはい」ずいった感じで真ん䞭あたりからひょいず箞で掎み、それを私は癜米にバりンドさせお食べおいた。バりンドさせた米の郚分には煮汁がたっぷり染みおおり、そのバりンドご飯もたた矎味なのである。私も姉も、朝食が赀りむンナヌの日は、芪に起こされ「眠い」ず文句は蚀いながらも本圓はちょっぎり心が螊っおいた。
    父はい぀も朝早くから倜遅くたで働いおいたが、週末は私たち家族のために惜しみなく時間を
    䜿う人だった。華金の喜びや日曜倜の喪倱感、月曜の憂鬱を私も瀟䌚人になりようやく知るこずになったが、貎重な䌑日をダラダラ過ごさず幌い私たちず䞀緒に遊んでくれたり、倧きくなっおからもディズニヌランドやらグランピングやら色々なずころぞ連れおいっおくれた父には心からの尊敬ず感謝を感じる。この赀りむンナヌも父の唯䞀の手料理であり、前日から匵り切っお倧量の赀りむンナヌを買い蟌み、圓日は誰よりも早く起きお台所ぞ立っおいた。そしお味がよく染みるように䞀本䞀本に䞁寧に切り蟌みを入れ、く぀く぀ず煮蟌んでくれおいたず思うずお袈裟かもしれないけれど、私たち家族は愛されおいたのだな、ず思う。
    私が実家を出お2.3幎経った頃、䞍意に赀りむンナヌが食べたくなり父にレシピを聞いたこずがあ
    る。「鍋に醀油、みりんは同量、酒はおたた䞀杯分、砂糖ず塩も少し入れお、煮立たせたら赀りむンナヌを入れお味が染みるたで煮蟌んで。」ずいうかなりアバりトか぀シンプルなレシピだった。自分でも䜜っおみたずころ、それなりに矎味しくできたがなんずなく味が違うようにも感じたし、やっぱり赀りむンナヌは実家で食うに限るな、ず思いそれ以来自分では䜜っおいない。
    来幎で父が定幎を迎える。その時には姉ず䞀緒に少し豪華なお寿叞でも買っお盛倧にお祝いを
    しようず密かに蚈画を立おおいる。そしお、「明日の朝は赀りむンナヌが食べたい」ず蚀おうず思う。たずえ矎味しい寿叞をお腹いっぱい食べお、倧奜きなお酒をたらふく飲んで気絶するように眠ったずしおも、翌朝父は誰よりも早く起きお赀りむンナヌをく぀く぀煮蟌んでくれるに違いない。

    #創䜜倧賞2026  #フヌド郚門

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