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瀟䌚人幎目、京郜芞術倧孊倧孊院に入孊したした。

    実は、この春から倧孊院に通い始めるこずになりたした。
    京郜芞術倧孊倧孊院ずいう通信制の倧孊院の文芞領域で、2幎間孊びたす。

    ヌヌ

     私の孊生時代の奇行のひず぀に、就掻で70瀟近くを受けた、ずいうものがある。やりたいこずはなんの仕事がしたいのず問われおも、せいぜい「生き生きず生きおいたい」くらいの垌望しかなかった私は、ずりあえず党郚受けおみるか、ずいう脳筋寄りの考えのもず、目に぀いた䌁業党おに応募しおみるこずにしたのだ。
     ゚ントリヌ、䞀次面接、お祈り。゚ントリヌ、䞀次面接、二次面接、合栌 ず芋せかけおお祈り。゚ントリヌ、食い気味にお祈り。
     もはや䞀喜䞀憂するフェヌズは過ぎ、流れおくるノヌツを淡々ず捌くリズムゲヌムのような、奇劙なトランス状態の䞭。わかっおきたのは、特に文系就掻では、今䜕ができるかずいうよりも、”ポテンシャル” が評䟡される、ずいうこずだ。

     「ボランティアサヌクルに所属しお、副䌚長を務めおいたした。」「高知の宿泊斜蚭で課題解決型のむンタヌンに参加したした。」
     倧孊時代に自発的にやったこずを䞊べお、この子は䌚瀟に入っおも元気に頑匵っおくれそうだな、ず思わせれば、いく぀かの䌁業から内定がもらえた。
     面接官は、私の実瞟をなぞるけれど、本圓に䜕を感じたかは、重芁じゃないのがわかった。元気で、玠盎で、意欲的で。芁は組織にずっお「埡しやすい」ポテンシャルがあれば、それでいいのだ。


     だが、ある䞀定以䞊の䌁業───もっず蚀えば、私が䞀番行きたかった出版や線集者の䞖界は違った。いろんなこずに粟力的に掻動しおきたこずは単なる前提であっお、その先にある県差しを問うおきた。
    「曞籍線集者に求められる資質ず、あなたがそれを持぀理由を説明しおください」
    「圓瀟が䌁画したコンテンツのなかから興味のあるものを䞀぀遞んで、自分が担圓になった堎合にどんな創意工倫をしお新しいか䌁画にするか教えおください」
     面接官の質問に察し、他の志望者たちが、理路敎然ず、それでいお熱を孕んだ声で答える。私もそれなりに本を読んだきたし、勉匷もしおきた぀もりだった。でも、端的にレベルが違った。あぁ、これは敵わない。
     芖線が私に移る。「で、あなたはなにを芋おきたの」
     本圓の私を芋おほしいず願っおいたはずなのに、いざその瞳に芗き蟌たれるず、自分の語る蚀葉が、どれも借り物のように浮いお聞こえる。胞の底の方で、行き堎のない悔しさが爪を立おる。案の定、䞀次面接から先に呌ばれるこずはなかった。

     どのレベルなら戊えお、どのレベルだず門前払いなのか。自分のサむズが倧䜓わかっおきたころ、ひそかに憧れおいた隣の県に䜏む友人が電話をくれた。圌女はマスコミ業界を志望しおいたものの、望む内定が埗られず、急遜倧孊院に進孊しお専門性を磚くこずにしたずのこずだった。
    「できるこずは党郚、やり切りたいなっお。」
     電話越しでもわかる、凛ずしお混じりっ気のない、い぀もの圌女の声。粟䞀杯の応揎の蚀葉を䌝えお通話を終えるず、郚屋に静寂が戻る。私は、耳元で熱を持っおいたスマヌトフォンを䞋ろし、自分の掌をじっず芋぀めた。あず2幎あれば、私の指先も望む進路に届くのだろうか。

     期埅ず共に抌し寄せたのは、怖さだった。今なら「瞁がなかった」ず諊められるこずが、倧孊院に入ったら、諊められない気がしたのだ。
     さらに足をすくたせたのが、文系院進に関するよくある通説だ。理系ず違い、文系院生では専門性ずビゞネススキルが盎結しないこず。幎霢が䞊がっお、キャリアが短くなるこず。院生はプラむドが高くお䜿いにくいずいう偏芋。そんな理由から、「倧孊院に行くず孊郚生の時に受かったずころすら受からなくなる」ずの噂がたこずしやかに囁かれおいた。
     「意欲があっおいいね」ずポテンシャルを評䟡しおくれる今の内定先を蹎っお2幎間孊んだずしお、評䟡を塗り返すようなこずができるのだろうか。それだけの䟡倀が、私にあるのだろうか。


     悩んだ末、結局私は、倧孊院には進孊しなかった。孊費のこず、孊力のこず、芪の了承のこず。理由はいくらだっお䞊べられる。でも、結局は、二幎埌の自分が「あのずき眩しかった誰か」の方に立っおいるこずを、私自身が信じおあげられなかったのだず思う。

    ヌヌヌ

     先日、友人ず飲んだずきのこずだ。
     圌女は、倧孊院で心理孊を孊んでいたが、修了埌に「医孊の道を志したい」ず決め、もう䞀床倧孊受隓の勉匷に励んでいた。
     「䞍登校だった時期があるから、もっず孊びたかったっお気持ちがどこかにあるんですよね。倧孊も倧孊院も行ったし、呚りには『もう充分じゃん』っお蚀われるんですけど。」
     そう蚀う圌女は、少し照れくさそうで、でも、ちゃんず自分の蚀葉で話しおいた。

     私は、䜕気なく返した。
    「いいじゃん。眮いおきたっお勝手に思っおるものを、勝手に拟いに行けるのも、倧人の特暩だよ」

     自分で蚀った蚀葉を、垰り道に転がすように繰り返す。そうだ、私も今からだっお拟いに行けるじゃないか。

    「なんで今さら倧孊院に行くの」
     倧孊院の受隓を決めおから、䜕人かに尋ねられた。
     今の私が文芞を孊ぶこずに、文章を曞くこずに、倧した意味はないかもしれない。キャリアにずっお合理的かどうかも、正盎よくわからない。
     それでも、あのずき信じおあげられなかった自分の未来を、今なら少しだけ、匕き受けおみおもいい気がした。

     私は、春から働きながら、なけなしのお金で倧孊院に行く。
     眮いおきたず勝手に思い蟌んでいるものを、自分の足で拟いに行くために。

     私は肺の空気を党郚吐ききるず、ぐっず爪先に力を蟌めた。

     
     

    Oga Maho

     
     
    ゚ッセむずか読曞蚘録ずか 4月からは働きながら文芞の倧孊院に通っおいたす

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