
062 ジャラーサンダとの会敵 -マハーバーラタサガ-
「罪のない俺に対して勘違いしているようだ。お前達は今世は王族として会敵したのだろうが、来世では罪人の運命を辿るだろう。俺は秩序の実践に忠実であり、家臣達を傷つけることはない。」
「俺がお前達に対して何かを傷つけたのか、無理を強いたのか、まったく思い出せん。なぜお前達は俺を敵とみなすのか教えてもらおうか。」
「そなたは世界中の多くの王族を捕らえてギリヴラーヤに連れてきた。王を人質に取られた国々があなたに不義を働くなどできようもない。しかし、そなたは王達を残酷に牢に閉じ込め、破壊神シヴァへの生贄として捧げようとしている。捕らえられて、そなた自身の秩序に従った者を生贄とするなど許されるわけがない。」
「俺は敵対した王族を打ち負かさずに王を捕虜にしたことはない。戦争で敗北した王のみが捕虜として収容されているのだ。私は王達をシヴァ神へのいけにえとして捧げる前提で集めてきた。彼らを解放するなどできるはずもない。」
「我々はそなたを倒し、苦悩するすべての人々を助け、種族を繁栄させるためにここに来たのだ。」
「そなたは王族で自分に匹敵する者はいないと考えているだろう。この判断は大きな誤りだ。私はクリシュナ、この二人はパーンドゥの息子でビーマセーナとアルジュナだ。我らとの戦いがそなたの最期の戦いになる。」
ジャラーサンダはクリシュナの名前を聞いて、シューラセーナのカンサ王、側近のハンサ将軍とディムヴァカ将軍の仇であることを知り、凄まじい怒りと闘志が湧き上がった。
「ほう、おまえがクリシュナか。お前が暗躍してくれたおかげで俺の覇道の計画は狂ってきた。しかしもはや、マガダの大陸制覇は時間の問題だ。マガダ国は息子のサハーデーヴァに譲り、私はより広く大陸全土を支配する皇帝となるのだ。」
「俺の最期の戦いとは滑稽だ。俺を不死身のジャラーサンダと知って言っているのか。俺や家族の受けた悲しみの代償をお前たちの命で支払ってもらおう。」
ジャラーサンダは全身に力をこめると、筋肉が一回りも二回りも盛り上がり、上半身の服ははだけて、向かうところ敵無しと歌われた不死身のジャラーサンダが姿を現した。
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