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「煙草の銙りの猫」幌い頃の、祖母ず煙草ず猫の想い出です

    私が生たれる前から家には
    癜の雌猫が䞀匹居た。

    䜕時も金属加工の䜜業堎に
    眮いたお郚屋箱の䞭で
    食事し寝起きをし、
    気たたにゆったり生きおいた。

    埌に祖母から聞いた話によるず
    祖母は私の家の䜜業堎で
    金属加工の手䌝いをする為
    䜏んでいる近くの団地から毎日来おいた。

    そしお䞀䌑みにず
    すぐ近くの神瀟や公園に行き
    愛飲の煙草「わかば」で䞀服。

    その日、祖母は神瀟の境内に腰掛け、
    手提げかわりの颚呂敷から
    煙草を出しふず近くを芋るず
    箱の䞭に捚おられおいた
    癜い仔猫を芋付けた。

    「なんだおめ、捚おられたんか、よしよし」
    ず仔猫に蚀うずのっそりず起きお
    祖母の膝に乗っおきた。

    産たれおばかりでは無く、
    埌の祖母の話では
    仔猫よりやや倧きく
    成猫䜍には育っおいた様だ。
    人を譊戒しおいない事から
    どこかで飌われおたのかも知れない。

    祖母はそのたた膝に
    仔猫を乗せたたた煙草を吞い終えるず
    さお垰るか、ず腰をあげお
    膝にいる仔猫を抱き䞊げ、
    寒くない様に颚呂敷の垃を
    かぶせお連れ垰った。

    䜜業堎の父も母も
    その猫どうしたの、ず蚊き
    神瀟に捚おられおたず祖母が話すず
    二人ずも特に拒吊はせず、
    あら、可哀想に、
    そんな反応だった様だ。

    「りチで䞖話すっか」ず祖母が決め
    倧き目の䞈倫な箱に叀毛垃などを敷き
    寝床を䜜り石油ストヌブの前に眮くず
    のそのそず仔猫はそこに居着いた。

    名前がミヌミヌになったのは
    祖母も䞡芪も適圓に
    ミヌ、ニャヌ、ネコヌ、おヌい、
    等ず呌んでる内に
    ミヌミヌず決たった。
    殆どミヌ、で枈たせおたらしいが。

    兄が生たれた埌、
    ただ赀子だし母は
    猫の事で䜕か起こらないかず
    䞍安だった様だが
    居堎所は䜜業堎の箱、
    祖母に懐いおいる、
    兄自身もいざ猫ず察面しおも特に
    怖がる事も無かったので
    それで良しずした。

    倧人しくおっずりずした、
    自分のお郚屋箱の䞭で
    家族を芋守る様に気たたに
    ゆったりのんびりず過ごしおいた、
    あたり鳎かないけど
    癜の可愛い仔猫のミヌミヌ。

    家族の癒しにもなっおいた。

    祖母を気に入っおたらしく、
    膝の䞊によく乗っおいた。
    祖母の吞っおいた煙草の
    銙りが移っおしたい
    近付くず「煙草の銙り」のする猫。
    たたに掗っおもすぐ祖母のもずぞ行くので
    たた匂いが移っおしたった。

    その埌、私が産たれたが
    ミヌミヌを自分だけで
    抱っこ出来る様になったのは
    倚分歳䜍の頃。
    赀ん坊の身䜓では流石に倧きな猫は
    抱えるのは無理笑
    祖母の膝の䞊や、お郚屋にいる時に
    撫でたり名前を呌ぶ䜍だった。

    その頃にはもう倧分、
    おばあちゃん猫になっおいた。

    父ず私は仲がよくお仕事の合間に
    䞀緒に近くの土手ぞ散歩に行き
    日向がっこや䞉茪車で蟺りを走ったりし、
    ヒメゞョオン、癜詰草、名前を知らない
    ピンクや玫や黄色の野の花が
    倚く咲く時期には、摘んで束ねたものを
    ミヌミヌのお郚屋に食った。

    匂いを嗅ぐ䜍の反応だったが
    癜のミヌミヌに色ずりどりの
    野の花の花束はきれいだなあ、ず
    自己満足しおいた。

    だけど、残念な事に私が歳の時に
    ミヌミヌは老衰で寿呜を党うした。

    長い間家族の䞀員ずしお、
    䜜業堎の機械音や
    䞡芪、祖母の話し声、
    ラゞオの声がする
    自分のお郚屋の䞭で
    ゆったりのんびり過ごしながら
    皆を芋守っおいたミヌミヌ。

    数日前から眠る時間が増え
    きっず最期も深い眠りに沈む様に
    静かにその生涯を終えたのだろう。

    眠っおいる様に、
    だけど目はもう開かなくなった
    ミヌミヌを父も泣いお涙目で
    優しく撫でながら
    すぐ隣で泣いお保育園に
    行こうずしない私に
    「土手のお花がいっぱい咲いおいる所に
    埋めおきおやるからな」ずそう蚀った。

    父の蚀葉に頷きながら最期に
    もう䞀床撫でおあげるず
    かすかに祖母ず同じ煙草の銙りがした。
    ミヌミヌもきっずこの銙りに包たれお
    倧奜きな祖母が傍に居る様に
    感じおただろう。

    母の自転車に乗り保育園ぞ、
    ただ泣いおいた私はミヌミヌず別れた。

    祖母ずミヌミヌず煙草の「わかば」。
    今でも時折思い出す
    私にずっお初めおの猫だった。

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