
言葉にならない朝
朝の光がカーテンの隙間から差し込んで、
壁にやわらかな影を描いていました。
まだ完全に目が覚めきらないまま、
その光を眺めている時間が、少しだけ好きです。
心の中で言葉にならない想いが渦を巻いているとき、
無理に整理しようとしないようにしています。
言葉にできないことにも、ちゃんと意味があります。
それは、心がいまも何かを感じている証だからです。
コーヒーを淹れて、ゆっくりと一口。
湯気が立ちのぼる瞬間に、
少しずつ思考の輪郭が整っていくのを感じました。
焦らなくても、無理に表現しなくても、
やがて自然と「ひとこと」に変わるときが来ます。
その瞬間まで、静かに待てばいいのです。
誰にも見せない朝の時間は、
自分の心と向き合うための小さな窓のようです。
言葉にならない想いがあることも、
ちゃんと生きている証のひとつ。
今日もまた、
この静かな朝に溶けていく気持ちを、
そっと書きとめておきます。