
未来のあなたへ贈る手紙
いつもの窓辺に座り、ぼんやりと外を眺める。
昨日まで肌を刺していた風が、今日は少しだけ柔らかく、微かに春の匂いを運んできた。
季節はこうして、私が気づかないうちに少しずつ、けれど確実に色を変えていく。
それは、私自身の心も同じなのだろう。
昨日感じていたことが、今日には少し違った色に見えることもある。今のこの感情も、きっと十年後の私から見れば、遠い過去の風景のひとつになっているはずだ。
だから今日は、窓から見えるこの穏やかな景色を添えて、未来の自分へ言葉を残しておきたい。
「いま、あなたは笑っていますか」
今の私は、少しの不安を抱えながらも、窓から差し込む光を「美しい」と思えるくらいの余白を持って生きています。
これから先、立ち止まりそうになる日や、自分がわからなくなる夜が来るかもしれない。
そんな時は、どうか思い出してほしい。
かつてこの窓辺で、移ろう日々を愛おしく見つめ、未来のあなたを心から信じていた「いまの私」がいたことを。
未来のあなたへ。
この手紙が、いつかあなたを温める小さな光になりますように。