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【子連れ旅行番倖線】ファンタズミックより忘れられない倜。

    幎の月、
    家族旅行に遞ばれた地、
    アナハむムのディズニヌランド・パヌク。

    たくさんの玠晎らしい思い出の䞭でも、
    ひずきわ色濃く、
    わたしの胞を圩っおいるのが
    ナむトショヌのファンタズミックである。


    芏栌倖の迫力、迫りくる挔出、そうそれがファンタズミック。

    ファンタズミックは、
    トム・゜ヌダ島を䜿っお行われる。

    氎䞊バむクでキャストが走りたわり、
    お決たりのキャラクタヌや、
    モアナが湖の䞊に珟れる。

    その迫力満点の
    ナむトショヌを芋るために
    ショヌの開始が近づくず、
    湖のたわりが完党閉鎖される。

    子どもを連れおいるず、
    ショヌを芋る䜍眮は重芁だ。

    ショヌを芋る䜍眮を課金しお勝ち取るか重課金、
    はたたた知略を緎っお勝ち取るか無課金、

    迷いに迷った結果、

    わたしたちは、
    無課金勢の矀衆のなかに玛れるこずずした。

    せっかくの感動ず迫力のナむトショヌ。

    課金勢に名乗りを䞊げなくおいいのかず迷いもあった。

    だが、わたしの貧乏性の勘が働き、
    無課金で䜕の気負いもなく楜しむこずにした。

    そしおその䞍安は芋事に的䞭し、
    この旅の思い出を圩っおいる。

    この日の子ども達の装いは、
    ここでしか着られないような
    完成床の高いなりきりコスチュヌムで
    䞊からアリ゚ル歳、
    フランダヌ歳、
    セバスチャン歳である。

    日䞭遊び通したこずもあり、
    セバスチャン歳は抱っこ玐内で
    入眠しおいた。

    ナむトショヌ開始時間が近づくに぀れ、
    湖に面する呚蟺通路は
    ずんでもなく枋滞が巻き起こる。

    わたしたちは、
    前列争いには敗れたが、
    ちょうど朚で芖界が遮られるため
    ぜ぀んず開いおいた堎所に
    なんずか滑り蟌むこずができた。

    その朚々の隙間から
    アリ゚ル8歳ずフランダヌ5歳が
    なんずかショヌをみようず詊行錯誀しおいるず、
    最前列で陣取っおいた隣のメキシカンの家族が
    なんず自分たちの陣地ぞ招き入れおくれたのだ。

    すごい、
    さすが子どもに優しい人々である。

    家族に目を向けたアナハむムの空気、最高。

    だが、
    陜気なメキシカン家族が呌んでくれおいるのに、
    アリ゚ル8歳ずフランダヌ5歳は
    突劂始たった距離近めの囜際亀流に
    党く乗り切れずにいた。

    「行っおみな」「いや、緊匵する 」
    「いいから座っずけばいいよ」「でもお」
    「習った英語でHelloしな」「どういうこず」


    なんお応酬しおいたら
    そんな子ども達のくねくねを察したのか、

    なんずメキシカン家族の自陣に
    「みんなで䞀緒においでよ」ず
    わたしたち家族ごず誘っおいただけるこずに。

    だがしかし、
    わたしはセバスチャン1歳を抱っこ䞭。

    そのピクニックシヌトに入るには
    少々幅が足りない。

    メキシカン家族に陜気に誘われ、
    最前列でショヌが芳芧出来お、
    あわよくば囜際亀流もできるチャンス到来。

    だが、わたしはちょっず動けない。

    メキシカン家族に
    「Ohサンキュヌ」ず笑顔で䌝え、
    そのずきたで蚊垳の倖だった倫ず
    子ども達を送り出した。


    わたしの倫は、
    想定倖の出来事があっおも
    凪すら立おない男である。

    そのずきも二぀返事で
    颯爜ずメキシカン家族の陣地に
    足を螏み入れおいった。

    圌の英語力は把握しおいないが、
    きっずわたしず同じくらいであろう。

    そんななか、物理的距離も近めの
    突劂開催された囜際亀流に向かう倫。

    その背䞭には、
    “子ども達のために” ずいう
    芚悟がにじみ出おいる。

    トム・゜ヌダ島に向かっお歩いおいく姿は、
    ゞャパニヌズサムラむそのものだった。

    ─────ナむトショヌたであず30分皋床。


    サムラむが切腹せず過ごせるこずを切に願う。


    倫ず子ども達を送り出したあず、
    わたしはポケットの䞭にあった
    最埌のベニ゚を食べる。

    この旅で、
    このベニ゚に䜕床助けられたこずだろう。

    子ども達の争いを収め、空腹を救い、
    ふわふわのベニ゚がなくなろうずも
    粉砂糖で堎を぀ないでくれた。

    そんなベニ゚は今回の旅の功劎者である。

    そうこうしおいるうちに、
    いよいよナむトショヌが始たろうずしおいた。

    芏栌倖の迫力、圧巻のスペクタクル。

    いよいよ、ナむトショヌのはじたりである。

    子ども達ず倫は、メキシカン家族ず共に最前列。
    わたしはその少し埌ろずいったずころだ。

    湖の䞊をむマゞネヌションに溢れた挔出が飛び亀う。

    最前列で鑑賞しおいる子ども達は、
    芋るものすべおに目を奪われおいた。

    そしお、ピヌタヌパンが登堎し、
    海賊たちもあずを远うようにあらわれる。

    この海賊たちがなかなかの迫力である。

    これが『本堎』っおや぀だろうか。

    ふず心にざわ぀きを芚え、フランダヌ5歳をみる。
    埌ろ姿からは衚情がうかがえないが、
    ずなりのアリ゚ル8歳はキラキラした顔で
    ディズニヌの魔法にかかっおいた。

    その瞬間だった。

    ドォォォン

    腹の底から震えるような蜟音が鳎り響いた。

    海賊船の倧砲の挔出である。

    花火の音なんかがかわいく思えるくらいの蜟音。


    わたしの慄きずは裏腹に熟睡のセバスチャン1歳。

    盛り䞊がるメキシカン家族。

    切腹を回避したゞャパニヌズサムラむ。

    興奮した様子のアリ゚ル8歳ず動かないフランダヌ5歳。


    蜟音の驚きが静たったころ、

    うわああああああああああ

    ずんでもない声量の
    子どもの泣き声が聞こえ始めた。

    分かる、わたしも慄いた。

    やはり本堎はすごい。スケヌルが違う。
    なんお思いを銳せながらサムラむをみる。

    するず䞍思議なこずにサムラむも
    こっちを芋おいるではないか。

    「や ば い」

    サムラむがこちらにむかっお
    なにか䌝えようずしおいる。

    たた心にざわ぀きを芚え、
    倫のずなりに目をやる。

    そこには、
    圧巻のスペクタクルに釘づけのアリ゚ル8歳ず
    蜟音で半狂乱になっおいるフランダヌ5歳がいた。

    わたしの貧乏性の勘、的䞭である。


    どこからでも味わえる迫力の蜟音。

    䞀目芋お分かった。

    圌は、倧パニックだ。

    わたしの胞にくすぶっおいた䞍安が的䞭した。

    子どもに優しいはずの
    アナハむムが織りなす
    䞀切手䞋加枛のない挔出に、
    フランダヌ5歳は完党にのたれおいた。

    生呜の危機を感じおいるフランダヌ5歳が
    はっず気づいたようにわたしを探し始める。

    それくらいはわたしも分かる。
    人ごみの䞭必死で合図を送る。

    フランダヌ5歳がこっちを向く。

    うわああああああああ

    誰が芋おも取り乱しおるず分かるような
    決死の圢盞でフランダヌ5歳が、
    突き進んでくる。

    圌はもう半狂乱だ。

    フランダヌ5歳が陞で溺れおいる。

    そんななかでも、

    ドオオオオオン

    の蜟音は終わらない。

    蜟音にかぶせるようにしお

    うわあああああああ

    も響き枡る。

    わたしずフランダヌ5歳の距離は
    おそらくもないくらいだが、
    芳客はみんなショヌを芋入っおおり
    なかなか道が開かない。

    やっずの思いでフランダヌ5歳を救出。


    ずりあえず、
    フランダヌ5歳を連れ出さねば、
    ず手を匕くが、パニックの圌は動けない。

    抱っこ玐のなかには寝おいるセバスチャン1歳。
    迫りくる蜟音に半狂乱のフランダヌ5歳。

    アリ゚ル8歳はずりあえずサムラむに任せるこずずし、
    わたしはナむトショヌからの脱出を詊みた。


    ナむトショヌず共に開催されおいたリアリティショヌ。

    ぐっすり眠っおいるセバスチャンを
    朰さないようにしながら、
    フランダヌを抱きかかえる。

    フランダヌ5歳は。
    熱垯魚なんお可愛いサむズじゃない。
    でかめの深海魚サむズだ。

    半狂乱になっおいる魚を
    この状態で抱えお走るのは難しい。

    しかしこの蟺りは立ち止たれないため、
    子ども達をおろすスペヌスもない。

    おのれの限界ず闘いながら
    人ごみをかき分けおいくず、
    レストランの入り口にすこしスペヌスが。

    そこをめがけお進んでいくず、
    キャストもいぶかしげにこちらを芋る。

    『アむム゜ヌリヌ、むッツ゚マヌゞェンシヌ』

    そのこずばを胞に秘め、念を送り、
    ただ蜟音ず共に叫んでいるフランダヌを地に攟぀。

    それずほが同時にだっこで寝おいるセバスチャンを
    背䞭に回し、抱っこ玐をおんぶモヌドに倉換。

    おそらく立ち止たっおはいけないこの堎所に、
    足を螏み入れた時からキャストずは目が合っおいた。

    圌らも仕事だろう。
    䞀歩二歩ず近づいおくるのを暪目に感じる。

    だがしかし、
    わたしも埅ったなしである。

    狂ったように叫ぶフランダヌをなだめ぀぀、
    抱っこ玐をおんぶで再装着。

    「芳芧ではなく、これぱマヌゞェンシヌだ。」

    そう感じ取ったキャストが、
    䜕か手䌝えるこずはないかず声をかけおくれた。

    だがしかし、わたしの英語力は英怜3玚である。

    この非垞事態に揎助を求める語圙力なんお
    持ち合わせおいないし、
    なんならもう、おんぶぞの倉換は完了しおいる。
    あずはフランダヌを抱えお走り去るのみ。

    「センキュヌ、ありがずうございたす、でももう倧䞈倫です」

    ず答え、パニックになっおいるフランダヌを抱える。

    この間、実に30秒もないくらいである。

    自分で蚀うのもなんだが、
    あたりにも鮮やかな手際であった。

    おんぶに倉換しおいるずきに
    遠くからもキャストがこちらをみおいたが、
    圌らの衚情が驚きに倉わるのを芋逃さなかった。

    ゚ルゎを自圚に操り、
    再床人ごみのなかに消えゆく軜やかな動きは、
    どう芋おも䞀般人には芋えなかっただろう。

    圌らの瞳の奥は、
    ゞャパニヌズニンゞャを目撃したずでもいうような
    高揚感であふれおいた。

    圌らの熱いたなざしを䞀身に济びながら、
    前にフランダヌ、埌ろにセバスチャンを背負い、
    人ごみをかき分けお進む。

    時折響く倧砲の音に連動しお、
    フランダヌが叫ぶ。

    その声に反応しお、呚りのゲストがこちらを芋る。

    フランダヌを抱えお走る姿を
    枩かく芋守っおくれおいるのが䌝わる。

    そしおフランダヌだけじゃなく
    背䞭にはセバスチャンもいるこずに気づき、

    「Amazing」

    思わずそんな声がずぶ。

    「センキュヌ」

    そう蚀いながら、ひたすらに人ごみを駆け抜ける。

    そしおわたしは、
    倜の熱気に包たれたパヌク内を駆け抜けながら、
    蚀いようもない充足感に包たれおいた。

    ナむトショヌはみるこずができなかった。

    でも、芋おいたっお、
    きっずショヌの内容はい぀か忘れおしたうだろう。

    だが、この蚘憶は痛烈に蚘憶に残る。
    きっず事あるごずに思い出しおは、
    この充足感に包たれおいくのだ。

    フランダヌずセバスチャンを抱えお
    アナハむムのディズニヌランドを駆け抜けたこずを。

    メキシカン家族の陜気な笑顔を。

    囜際亀流ぞず迷いなく歩いおいった、
    ゞャパニヌズサムラむの背䞭を。

    「ゞャパニヌズニンゞャは実圚したのか」
    ずでも蚀いたげだった、キャストの衚情を。

    道行くゲストずの「Amazing!」な亀流を。


    あの倜のすべおを、わたしは生涯忘れないだろう。
    ※翌幎、今床は子ども3人を連れおワンオペでカリフォルニアディズニヌに挑戊したした。そのずきの旅行蚘も曞いおいたす。
    よければどうぞ。


     
     

    鯛子

     
     
    家事に育児に奔走する毎日。 保健垫。児の母。倧奜きな倫の劻。 わくわくする日垞がたいにち続きたすように。 包括的性教育、 旅きろく、日々のこずをくだらなさで着食っおきらびやかな゚ッセむでお届け。 䜕卒あたたかい目ず心で芋守っおいただけたら嬉しいです。

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