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最高の一杯は、自分のために。

    コーヒーをひと口飲んだ瞬間、
    「うぁっ!濃い……。」
    思わず顔をしかめてしまった。

    本当は、ゆっくり幸せな朝になるはずだったのに。

    でも、その一杯のおかげで、
    私はちょっと面白いことに気がついた。


    自分が、
    自分のために、
    自分にとって最高の一杯を淹れる。

    そんなバリスタになろう!

    そう思ったのは、
    自宅でモーニングコーヒーを淹れていた時の出来事だった。

    といっても、
    昨夜遅くまで起きていたこともあり、
    目覚めたら10時を過ぎていた。

    モーニングコーヒーというより、
    午前中のブレイクタイムって感じだ。

    さっそく、
    昨日購入したコーヒー豆を挽いて、
    コーヒーを淹れる。

    コーヒーのいい香りが、部屋中に広がる。

    この瞬間が好きだ。

    もしかしたら、
    味わうより、香りに惹かれているのかもしれない。

    それはさておき、
    母がくれた「生八ツ橋」をお皿に盛り付け、
    テーブルにセッティングする。

    寝起きに「生八ツ橋⁉︎」って……(笑)

    と、自分につっこみながらも、
    心の中はワクワクしていて、自然と顔がニヤけてくる。

    「いただきます!」

    まずは、コーヒーをひと口飲んだ。

    ……やっぱり濃い。

    すぐにお湯を沸かして、
    1:1で割って「アメリカン」にしてみた。

    これなら飲める。(´꒳`)

    しきりなおして、
    美味しくいただきながら思ったこと。

    自分が、自分を一番もてなせる人でありたい。

    美味しいコーヒーを飲みに行くのもいい。

    でも、自分のために、
    自分好みの味を探求して、
    最愛の自分にプレゼントする。

    五つ星ホテルのホテルマンになったつもりで、
    今日の自分を迎える。

    美味しいコーヒーを淹れて、
    心地いい空間を整えて、
    「どうぞ、ごゆっくり。」
    と心の中で声をかける。

    そして、お客さん役の自分は、
    その時間を味わう。

    そんなふうに、
    日々の暮らしを過ごしたら、
    どんなに心地がいいだろう。

    コーヒー  一杯だって、特別な時間になる。

    顔を洗う時間だって、
    タオルの肌心地を味わう瞬間、
    とっても豊かで心地良い気分になるだろう。

    それだって、特別な時間になる。

    細部までこだわることって、愛を注ぐってことだから。

    完璧にする必要はなくて、
    愛が注がれた空間が心地いいんだよね。

    これって、少しだけ推し活に似ているのかもしれない。

    そういう、ごっこ遊びみたいな日常を、
    今日から取り入れてみようと思う。

    せっかく買ったコーヒー豆。

    自分には合わなかった。

    そうやって終わらせるんじゃなくて、

    「次は豆を少し粗く挽いてみようかな。」
    「お湯とのバランスを変えてみよう。」

    そんなふうに試していく時間も、
    きっと暮らしを楽しむってことなんだろう。

    今日から私は、
    自分のために、最高の一杯を淹れる。
    そんなバリスタになろうと思う。


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