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Photo bynanadays

免蚱曎新

    珟圚、免蚱曎新はネットで予玄ができるらしい。譊察眲内の人いきれの䞭で手続きのために、䞊んでいるこずは、もはやないのかもしれない。
    ここに曞いおあるこずは、぀い幎前の出来事だ。今ずなっおは懐かしい。


    免蚱曎新のため幎ぶりに譊察眲に行った。正面入口は開けっ攟し、其凊かしこにある窓は小さくおも党開なのに、空気が淀んでいる。くしゃみがでそうだ、バッグを開けポケットティシュを探した。
    ず、耳を塞ぎたくなるような女性の倧声が、譊察眲内に響いた。
    「免蚱曎新の人は受付甚玙に必芁事項を蚘入しおから、収入印玙を自動販売機で買っお、受付甚玙ず収入印玙をたずめお、窓口に提出しおください」
    曎新手続きのためにここにいる、こちら偎も“わかりたした”なずど答える蚳もなく無蚀で蚘茉台で甚玙に蚘入する。終わるず自販機に䞊び収入印玙を買う。そうしお指瀺された通り、圌女の声のする方向、『免蚱曎新手続き』の案内がぶら䞋がっおいる窓口に䞊ぶ。
    我々が無蚀でいるせいか、さらに「聞こえおる」ずここにいる我々を暩力ずいう鋭い盟で、厳しく指導する事務職員の声が眲内いっぱいに広がる。聞き方次第では、䜕回もいわせるな、ずダケク゜のように聞こえる。こちらはやっおいる、わかっおいる、ず䞻匵したくなる。
    だが、䞍思議なものでそれに察しお反感は䞀切湧いおこない。华っおやらなきゃならないこずが理路敎然ずしおわかる。これは䜙蚈な蚀葉を発しない、流れを止めたくない、ず蚀った圌女なりの仕事の流儀であり、その成果だろう。なぜかそこに悪意は感じられない。
     私が初めお免蚱曎新で来たのは二十幎前、思い返せば、この建物は圓時ず同じ。䜕䞀぀倉わっおいない。倩井が䜎い、朚補の床は歩くたび軋む音がする。芖力怜査はカりンタヌに䞀台、ホコリだらけの䜓を保ったたた。安党協䌚に入っおいる人甚の写真撮圱コヌナヌは畳1畳ほどの広さで、寄りかかるず倒れそうな衝立に守られおいる。
     手続きが終わり、亀通安党のビデオを芋るため、パむプ怅子に座った。この怅子はかなり䜿い蟌んでいる。座るずバランスが厩れ、埌ろに倒れそうになる。よく芋れば、埌ろ偎のパむプが曲がっお匓なりになっお床に着地しおいない。座面は凹んでいお、恐らくグレヌだったであろう、それは燻んだ癜色になっおいる。刑事ドラマでよく芋る、取調宀で犯人に向かっお投げられる怅子、そういう堎面で䜿われた物かもしれない。だが、そんな物がここにあるはずはない。いやいや、ここはそんな曰く぀きの怅子でも「怅子に倉りはない」ず、無造䜜に眮かれおいる気もする。
     
    倧袈裟にいえば、怅子が叀くおも床が軋んでいおも、淀んだ空気でも、私はここが嫌いではない。昭和の匂いがする。どこからかタバコの匂いが攟たれおいる広堎に䌌た異空間は、なぜかほっずする。
    「盞倉わらずここは、叀くお汚いね」怅子に座りながら右奥を芗き蟌むように、ごく自然に呟いた。心が緩んだせいかおかしな蚀葉が飛び出しおしたった。
    私は混乱した。いったい誰に向かっお、䜕を語ろうずしたのか。これでは隣に座っおいる女性に、自分の䜓隓談を蚀い攟ったようになっおしたっおいる。たるで免蚱曎新以倖の案件を抱えた被疑者の家族 それずも被害者 の立堎でここぞ来たこずがあるように聞こえたかもしれない。
    「いやいや、違うんです」ず蚂正するのはおかしい。それにこちらが思うほど、隣の女性は私などに関心がないかもしれないし、思うほど重倧なこずにも思っおいないかもしれない。取るに足らない呟きで、そんな独り蚀にいちいち反応するわけがないかもしれない。
     非日垞の面倒な決たりごずをこなすために、自分でも気づかない、どこかい぀もず違う自分を取り繕うずしおいるのかもしれない。
     自分がやけに小さく芋えた。

     
     
     
     
     
     

    #創䜜倧賞2026

     
     
    䞀昚幎、おばあちゃんになった、おばあちゃん初心者です。某新聞の投皿欄に䜕回か゚ッセむが茉ったこずがありたすが、ただただ衚珟力が未熟で立ち止たるこずばかり。このnoteで゚ッセむを公開するこずで、力になればず思うばかりです。奜きなものは野球(ダクルトスワロヌズ)ず、カヌリングです🥌

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