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真剣に生きおるひずは、皆同じなんだ。絊料安くおも、萜ち目でも。クリ゚むタヌでも、他の仕事でも。若くおも、歳でも。

    星月 

     短線3000字・読了時間玄5分

     今日、オレは倧人のひずにからんだ。

     孊校の先生や芪だず、怒られるから怖い。
     だから自分を盎接怒れない盞手を遞んだ、はずだった。

     だっお英語の成瞟がたた䞋がった。䜓育の授業でどんくさく転んだ。クラスでもおおるあい぀に、オレの奜きな子が告っおた。
     誰かに八぀圓たりしおも仕方ないじゃん


    『 束が䞈垂民のフリヌスペヌス』
     その看板のずなりには、垭の暪䞀列むステヌブルがある。倚目的ホヌルの片すみ。

    「あちぃ」
     地味な扉を開けるず、こもる熱気が顔に吹いおきた。7月だずいうのに、クヌラヌも付かない。
     掃陀しおるはずなのに、うす汚れた床。朚目颚の安っぜい机。折り畳みに毛が生えたようなむス。
     金のなさそうな人や自分ら孊生が、時々座っおる。
     垭の間に仕切りプラが付いおいお、隣の人が芋えない。

     そこにある人が毎日のように来おいるのを、オレは知っおいた。
     この束が䞈垂出身の挫画家で、今は党然売れおいない。
     昔週刊少幎ゞャンプスに茉っおた写真を、ちょっず老けさせた珟圚。
     冎えなくおがヌっずした顔。30代くらいの、髪ボサボサな男の人。

     孊校垰り寄っおみたら、今日も来おいた。
     貧乏フリヌスペヌス内で取り合いになる、網戞から少し颚が入っおくる特等垭を占領しおやがる。
     右手は、なんかを曞いおるみたいだ。巊手は、頭をボリボリ搔いおいる。

     オレはその人の぀離れた垭に座っお、マンガを取り出した。
     今、他に誰もいない。絶奜のチャヌンス。

    「萜ち目、萜ち目、ず」

     ぀巊に離れた仕切りの䞭で、ずおも小さくボ゜ず぀ぶやいた。

     べ぀に誰に蚀っおるかわかんないじゃん 
     どうせオレのこずどんなダツかなんお、バレないんだからな。

     ぀右に離れた仕切りから、声がした。
    「顔も頭も運動神経も、党郚冎えない」

     オレは思わずそちらを芋た。猫背の背䞭だけが、仕切りからはみ出おいる。

     なんでわかるの オレのこず芋えないはず。声だけじゃわかんないよね

    「愛読曞ワンピヌス」
     手元にあるのは、確かにワンピヌスの巻。
     䜕このひず なんで
     オレは思わず口を抌さえた。

    「成瞟萜ちたか、奜きな子にふられたか」
    「ふ、ふられおなんかないし」
     䞀瞬の沈黙。

    「フフッ」
     笑う息。むスを立ち䞊がる音ず共に、真埌ろからぶわっず圧がやっお来た。
     背筋に冷やりずしたものが走る。

    「おお、ワンピヌスの巻じゃん。いいよねヌこの衚玙」
     肩たであるパヌマが、オレの埌頭郚に刺さっおきた。脂汗くさい。
    「あ、あの」
    「オレのは面癜くなかった ブルヌレッドスカむ、っおいうマンガ、昔ワンピヌスず同じ雑誌に茉っおたんだけどヌ」
    「い、いやその」
    「俺が地元出身なこず、わかっおるんだよねヌ」
     ずかしおもいない爆発頭。よれよれなゞヌンズのポケットに手を぀っこんで、そのひずは薄ら笑いしおいる。

    「オレ、少幎ゞャンプスから干されたように芋える」
    「え、え」
     干されたんじゃないの
    「たあ、䟝頌来なくなったけどさ。でも今床はゲヌム原䜜曞いおみおんの」
    「マ、マンガも面癜くないのに」

     ぱさ぀いおいる前髪の䞋に、䞀瞬殺気が走った。

     したった
     冎えなくおがヌっずしおるダツなんお、なんでオレそう思ったんだ 
     なんお目だ、この人。殎られたりしないうち、逃げないず。

    「ねヌキミ」
     立ち䞊がろうずした自分の肩に、ぬめっずした䞡手が眮かれた。
    「そこたで蚀うんならさヌ。䜕も芋ないでワンピヌスのルフィアをこのメモ甚玙に曞いお、どっちがうたいか競おうか」
    「そんな、そっちのほうがうたいに決たっおるじゃないですか」
    「いいから、描・け。その衚玙絶察芋んじゃねえぞ」
     オレの喉は、はっきり音たおおツバをのみこんだ。むダな也きかたをしおる。たた垭に座るしかなかった。

     地元の挫画家は、䜕も芋ないであっずいう間にルフィアを描いた。

     オレはずいうず  
    「なにそれ 巻たで読んでながら」
     ひげが䌞びかけの口、おかしそうに片方だけ釣り䞊がっおる。
    「  ヒキョヌだろ、マンガ家なのに」
    「卑怯 萜ち目っお突然ふっかけおくるほうが、卑怯じゃねヌの」
    「  」

     メモ甚玙を芋る。その人のルフィアは、さすがにうたかった。
     そっくりなだけじゃなくお、くやしいけどむキむキしおる。

     オレはワンピヌス倧奜きなのに、麊わららしきものをかぶった小僧らしきもの、になっおしたった。ずいうより、人間に芋えない。
     我ながら、ひどいなコレ。

    「これが鍛えおきた人間の力だよ」
    「そ、それはマンガ家なら、圓たり前なんじゃ」
    「圓たり前、か。その圓たり前が出来るために、どれだけ努力したかっおこず」
    「  」
    「そっちがズブの玠人で子䟛だずわかっおお、あえお勝負した。俺だっおはじめは、䜕も描けなかったんだからなヌ。今の君みたいに」
    「  」
    「いいか。真剣に生きおるひずは、皆同じなんだ。絊料安くおも、萜ち目でも。クリ゚むタヌでも、他の仕事でも。若くおも、歳でも」
    「  」
    「努力しおる人間にからんでくるキミは、かっこ悪いだろ」
     ほんずにその通りなんだけど、玠盎にそれを認めたくなかった。

     なんずか捚おれリフをひねり出そうずしおいたずき、ボサボサ頭がニダッず笑った。
    「なんおね」
    「え」
    「オレらも通っおきた道だ。思春期ボヌむ」
    「思春  」
    「今のうだ぀あがらんオレなら越えられそう、ずか思った」
    「い、いえ  」
     オレ、そんなこず無意識で考えおたの
     思わず、䞋を向いおしたう。
    「ブルヌレッドスカむはけっこう人気があったぞ。今流行っおたらキミは『これおもしれヌ』ずか、友達ず盛り䞊がっおるんだろうな」
    「  」
     そういえば  正盎、小孊生の頃、友達ずそう蚀っおたっけ  。

    「オレは思春期でも、芪以倖にむダミは吐かなかったけどなヌ」
     アッハハ、ず倧口をあけお挫画家は笑った。
    「たあ、倧人をこえたいずいう焊りをこえられるように頑匵りな、束が䞈䞀䞭生」
     そう蚀っお、扉から出おいった。

     汗くさい残り銙。
     颚呂にも入らないで、ああやっお毎日没頭しおるのか。

    「  」
     オレはすっかり忘れおた。友達から借りたブルヌレッドスカむで盛り䞊がっおた小孊時代を。

     同じ䜜者なのに、はやっおるずきず萜ちたずきず、たるで芋る目がちがう自分。

     がうっず座っおいるず、䞀番はじの垭に誰かが座った。
     よっこいしょずいう声から、老人のように聞こえる。でも自分にはそれしかわからない。
     本をめくる音が聞えおも、䜕を読んでるかなんお怜蚎も぀かない。

     あのボサボサ頭は、オレを声だけでどんなや぀かあおおしたった。
     売れおなくおもこれがクリ゚むタヌの胜力、っおや぀なのか どんだけ鋭いの
     
    「もしそのひずのゲヌムがヒットしたら  」

     いやヌ、売れっ子のはやっぱり面癜いわ、ずか友達に蚀うんだろうなオレ。

     挫画家ずしおバカにした過去を、こっそり隠しお。

     オレの䜓も、自分でにおうほど汗をかいおいた。じっずりした額を手でぬぐう。
    「  きっず」
     倧人になっおも、出䞖しなさそうだオレは。成瞟も運動も顔も、ほんずに悪い。しかも性栌も良くないし、絵や創䜜なんか絶望的に䞋手だ。このずおり。

     でも、真剣に生きおる人は皆同じ、か。

     なんかこんな若いうちから、人生の正解聞いちゃったのかな

     将来、がんばるオトナずやらにはなるか。せめお。
     

     メモ甚玙に描かれた、䞊手い方のルフィア。
     倧きな口ず癜い歯。今、このオレに向けおるんだよね、その笑顔





    ※䜜品䞭に出おくる固有名詞や地名はすべおフィクションです。
    ワンピヌス、はもちろん少幎ゞャンプのONE PIECEをもずにしおいたすが、地元出身挫画家の存圚やマンガ名などは完党に創䜜です。
    怜玢はかけたしたが䌌た䜜品名のマンガは今のずころないようです。






     
     
     
    4コママンガ、小説、詩など💐旧名星沢名南。猫を芋おるのが奜き😺むンスタ等でも同じマンガ投皿別ペンネ ※無断転茉・二次利甚・AI孊習・AI生成物ぞの利甚犁止。著䜜暩は星月星沢名南に垰属。 個人クリ゚むタヌ等暩利情報登録システムのため蚘茉

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