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フードエッセイ|早朝、キッチンと共に #創作大賞2026 #フード部門 

    早朝、時計の針は4:00。
    「あぁ、今日もか…」 まだ誰も起きていません。

    正直、特別な気持ちはなく、
    やる気に満ちているわけでも、丁寧に暮らしているわけでもありません。
    ただ、今日も一日が始まるから、キッチンに立ちます。

    結婚する前、私は朝から晩まで働いていました。
    ごはんは外へ食べに行く、美味しいものにはお金を払う、そう思っていました。
    そして 「主婦っていいな、家にいられてラクそうだな」
    そんなふうに思っていた時期もありました。
    けれど実際に家庭を持ち、毎日ごはんを作るようになると、
    思っていたよりずっと大変なことに気づきました。

    料理そのものよりも、
    「今日は何を作ろう」と考える時間。
    冷蔵庫を開けて、立ち尽くす時間。
    あの時間が、いちばん重い。
    頑張って振り絞ったアイデアに
    「それ今日の給食で食べたし」なんて言われると、かなりショックを受けます。

    朝昼晩ごはんを作っている人なら、 きっともう、料理は普通にできるんです。
    特別な技術がなくても、ちゃんと作れているはず。

    お弁当作りも同じこと。
    みんな、制限時間の中で、お弁当を仕上げて家族に持たせているはず。
    決して派手ではないお弁当作り。
    完成したお弁当はきれいでも、その裏側は眠気と段取りと、失敗と成功の連続です。
    毎日続けていても、特別ほめられることもなく、「当たり前」の中に溶けていきます。
    時間が経てば、朝の眠さも、段取りの慌ただしさも、
    誰にも気づかれずに過ぎていきますが、お弁当だけは残ります。
    いろんな意味で。
    空になったお弁当箱。 きれいに食べられた跡、「ごちそうさま!」が聞こえる。
    「あの日これ作った」という記憶。
    それは、「ちゃんとやった」という証のようにも思えます。
    努力は、見えにくい。
    言葉にもならない。
    でも、お弁当は残る。
    それだけで十分なのかなと、 思えるようになるまで10年かかりました。

    日頃の投稿に載せるお弁当は、特別な日のレシピではありません。
    冷蔵庫にあるもので。
    揚げなくてもいい日。
    買い足さなくてもいい日。
    赤がないから黄色の日。(ん?)
    野菜がこれしかない日。
    気持ちが追いつかない日。
    それでも、ちゃんと作れた日。




    「今日をなんとかする」ための、お弁当記録を始めてみたら、献立を考える時間がぐんと減りました。
    頑張れない朝もあります。
    人間ですもの。

    朝、眠たい目でキッチンに立つ人。
    夕方、冷蔵庫を開けて「明日のお弁当どうしよう」と考える人。
    忙しい一日の中で、家族の食事をなんとか整えようとしている人。

    きっと、特別なことをしているつもりはないんです。
    ただ、毎日を回しているだけ。
    今日もなんとか終わらせようとしているだけ。
    私もその一人です。

    でも、その「なんとか」が、普通のようで、一番大変な作業。
    緊急事態やトラブルなく、家庭の空気を普通にまわす…
    普通が一番難しい気がします。

    ごはんを作ることは、
    誰かの一日を支えることでもあります。

    派手ではないし、
    誰かに特段褒められることもないかも知れません。

    それでも、空になったお弁当箱を見ると、
    「よし、今日も終わった」と思えます。
    私たちの生活の中に、そんな日が1日でも増えたら。

     
     
    「今日のお弁当作り、 何かちょっと気がラクになった♪」 と思えるお弁当レシピ♪ SNSに投稿したお弁当のレシピです 調理師の夫(元・料理人)、たまに。 時々、息抜き投稿あるかもw

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