
パズルシリーズVol.7 クロスワード2(感想)
最初に
ハドソンから発売された任天堂DSのパズルゲーム。2006年発売ということで、今から約20年前のゲームということになる。NDSが発売してから約20年も経過しているという事実に何とも言えない気持ちになっているが、ゲームの感想にはあまり関係ないことなので特に触れないことにする。なお、『クロスワードとは何か』ということについても、知らない人に言葉だけで上手く説明する自信が無いため、割愛させていただく。
今作のタイトルは『クロスワード2』となっており、実のところ初代に当たる『クロスワード』をまだクリアしていない。というのも、私が2の方を先にプレイし始めてしまったため(初代を持ってはいる。)。初代の初期出荷版には不具合が存在し、正しい答えを入力しても正解にならない問題が存在する(ためプレイしたくない)という理由もある。修正版か否かはロットNo.で判別可能なのかもしれないが、少なくとも私にはわからない。
さて、それではこのゲームについての感想を以下に記載しようと思う。ただ、何の変哲もないクロスワードという分野であるため、ゲームになったことで生じている何か——良い点や悪い点を中心に話をする。単にクロスワードをするだけなら、紙媒体のものとやることは変わらないからだ。
NDSの機能を生かしたゲーム性
タッチペンを『文字を書く』ために利用するという、当たり前と言えば当たり前に噛み合うゲームとなっている。当時資格や勉強系のゲーム……というかソフトが氾濫したのも、この辺りが関係しているのだろう。鉛筆やペンと違って消すことも簡単であり、要するに書き直しに手間取らないことも長所と言える。
問題数について
紙媒体のクロスワードよりもはるかに多くの問題数を収録している。今作については200問以上存在し、定価が3,990円(税込)である。定価で購入する場合のコストパフォーマンスは微妙かもしれないが、今なら1,000円以下で購入可能であり、冊子のクロスワードを買うよりも安上がりと言える。それでもなお『冊子の方がいい』という人もいるだろうが、私がゲームを基本的にパッケージ版でしか購入しないように、そういうこだわりを持つ気持ちはわからないでもない。
ただし、「7×7」から「15×15」までの問題しかないため、大規模な問題(例えば40×30クラスのもの)を解きたい場合、少なくとも今作においてはその需要は満たされない。そういう部分については、素直に冊子の方に軍配が上がる。あくまで『今作と比較して』だが。
オプション機能について
『BGMの変更』『背景色の変更』『オートカーソルの有無』及び『文字入力時間』の四つが存在する。それぞれの内容について少し細かく見ていくことにしよう。
BGMの変更
クロスワードを解いている最中のBGMについて、1から3までの三種類から選択することができる。デフォルトの音楽は1。私は基本的に1の音楽を流していたが、おおむね半分以上の問題を解き終わってからは3の音楽に変更していた。終盤のステージっぽい曲なので気分的にも合っていると思う。2の音楽については、一言で言うと『眠気を助長する』だけなので試聴して以降流すことはなかった。
背景色の変更
クロスワードを解いている最中の背景(枠外の色)について、『赤』『緑』及び『灰』の三種類から一つを選択することができる。デフォルトの背景は『赤』。全てにおいてそんなにキツい色ではないのだが、目に優しい色としては『緑』又は『灰』になると思う。私は『赤』⇒『灰』の順で選択した。『緑』は選ばなかったが、使用してもよかったかもしれない。
オートカーソル使用の有無
『オート』又は『マニュアル』のどちらかを選択することができる。『オート』にすると文字を入力した後に自動で次のマスに移動してくれるのだが、後述するように少し問題が発生する。『オート』機能そのものに欠点があるわけではない。『マニュアル』は文字を入力しても自動で移動しない、冊子に近い感覚でプレイすることができる。デフォルトは『オート』で、私はそのまま変更していない。
文字入力時間
タッチペンで文字の入力を完了した後、それを判別するまでの時間を設定することができる。『はやい』『ふつう』又は『おそい』の中から一つを選択する。デフォルトは『ふつう』なのだが、文字を書き終わった後に一呼吸置いてからの判別となるため、私としては『はやい』を推奨したい。『おそい』については、触れるのも怖くて選んだことはない。
以上がゲームにおけるクロスワードならではの要素となっている。まぁ、現代であればBGMは何かで鳴らせばいいし、それ以外の部分についても、むしろ『設定しなければならないもの』なので、冊子のそれよりも面倒になったとすら言えるか。しかし、差別化するには、この辺に触れるかしかないためご了承いただきたい。
問題点
先ほど『オートカーソル』の項で記載したもの及び、それ以外にもプレイしていて気になった箇所について記そうと思う。なお、『ゲームのクロスワードとしての問題点』というよりは、今作における問題点であることを申し添えておく。
文字の判別機能が甘い
『お前の字が汚いせいだろ』と言われると否定できないところなのだが、それでも入力した文字と判別された文字に差異が生じることが多かった。ジャンルが異なるのであれば、『そんなこともあるよね』くらいで済むのだが、プレイ時間の大半を文字入力に費やす今作のようなゲームにおいては、そうはいかない。
具体的には『ケ』の入力が『サ』に化けたり、『ハ』が『ト』に化けたりする。そうなると当然書き直すことになるのだが、その際に『オート』モードにしていた場合は、勝手にカーソルが動くため、いちいち書き直す箇所に戻らなければならない。『ケ』が『サ』に化ける頻度は本当に高かったため、ここは若干のイライラ要素であった。
正誤判定について
このゲームにおいては、そのクロスワードにおける最後の文字を入力した瞬間に、自動で正誤判定が行われる。全ての文字が合っていれば晴れてクリアとなるわけだが、問題は間違っていた場合である。何と「残念!間違ってるよ」と表示されるだけで、どこが間違っているのかを知ることができない。この仕様自体がおかしいというつもりは無いのだが、次に触れる部分により、これが問題点と化している。
表記揺れの可能性がある箇所
特に、他の文字が絡まない部分の文字(クロスしない箇所)について、前述したように「間違っている」と言われたところでわかりようがない。具体例としては『リメイク』がダメで『リメーク』が通ったときのこと。さすがに「これはないだろ」と思った次第である。間違いを発見するために20分を要した。
このように横文字については音引き(伸ばし棒)にするか否かで表記揺れが発生するため、どちらでも通るように設定していてしかるべきだと言いたい。少なくとも、クロスしない箇所においては、表記揺れが出る可能性のある配置にしないでほしかった。
総評
クロスワードパズルとして大きく破綻している箇所はない。しかし、ゲームならではというかNDSならではというか、前述したような問題があるのは事実である。特に表記揺れの可能性がある箇所については、ゲーム特有の悪い点なのでどうにも擁護できない。
こういったパズルゲームの感想をまともに書いている人を見たことがないため……というわけでもないが、敢えて細かい所まで触れることにした。いや、私が細かい所まで触れるのは今回に限った話でもないか。
なお、今作については、問題の途中でも中断セーブができるため、解き切るまで電源をつけっぱなし(又はNDSをスリープ状態)にする必要はない。私が全ての問題をクリアした際の合計時間は約24時間だったことから、ボリュームはそこそこといったところ。楽しめなかったとは言わないが、諸々の問題点の印象が強過ぎて、誰かが何らかのクロスワードゲームをやるにしても今作はお勧めできない。そんな出来だった。