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星を運ぶ猫ルミナ|番外編 月の女神のお願い

    ある夜
    月の女神は
    ルミナを呼びました

    「ルミナ」
    「はい」
    「今日は、お休みです」

    ルミナは
    きょとんと首をかしげます

    「……え?」

    月の女神は
    やさしく微笑みました
    「あなたは、毎晩
     星を運んでいるでしょう」
    「たまには
     休まなくてはいけません」

    ルミナは
    少し困った顔をします
    「でも……
     星を待っている人がいます」

    月の女神は、
    空を見上げました

    「だから今日は、
     みんなにお願いしました」

    その言葉と同時に
    草むらの向こうから
    白い鹿、セレナが現れます

    「安心の星は
     私が運びます」

    空からはステラが
    元気よく舞い降りました

    「星なら任せて」

    木陰からは
    少し照れくさそうにノクス

    「ぼ、僕も……手伝います」

    そして
    大きな翼を広げて
    時の番人が
    静かに舞い降ります

    「私は、見届けましょう」

    ルミナは
    みんなを見回して
    少しだけ笑いました

    「…… お願いします」

    その夜
    夜の国は
    いつもより
    少しだけ賑やかでした

    セレナは
    道に迷った子へ
    安心の星を届け

    ステラは
    張り切りすぎて
    星を
    空へ飛ばしすぎました

    「あっ!」
    慌てて追いかけます

    ノクスは
    誰にも気づかれないように
    歩こうとして
    木の根につまずき
    星をひとつ
    転がしてしまいます

    「しまった…… 」

    その様子を
    時の番人は
    静かに見つめていました

    夜明けが近づくころ
    みんなは
    少しだけ
    疲れた顔で丘へ戻ります

    「毎晩って…… 大変なんですね」

    セレナが
    小さく笑いました

    ステラも
    翼をたたんで
    座り込みます

    ノクスも
    ほっとしたように
    息をつきました

    ルミナは
    そんなみんなを見て
    胸が
    あたたかくなりました

    月の女神は
    静かに微笑みます

    「誰かを想う優しさは
     一人で抱えるものでは
     ないのですよ」

    ルミナは
    小さくうなずきました。
    「…… はい」

    次の夜
    ルミナは
    いつものように星を運びます

    でも
    その足取りは
    少しだけ
    軽くなっていました

    夜空には
    今日も
    たくさんの星が
    静かに輝いています。



    読むたびに、
    あなたの心に眠る小さな星へ
    そっと届きますように🌙🐈‍⬛



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    #物語セラピー

     
     
    星を運ぶ猫 ルミナ 🐈‍⬛ 夜のどこかにある 「星の庭」から 小さな星を運ぶ物語 読むたびにあなたの中の星へ 静かに届いていきます この物語は静かに続いていきます🌙 📖 はじめての方は、「第1夜から読む」マガジンからどうぞ🌙 (作品紹介の記事もあります)

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