
風 (詩・青い世界)
自然に恋したことはありますか。
空に、緑に、揺れる木漏れ日に。
月に、星に、花と木の香りに。
私には子供の頃から、
自然への憧れと懐かしさが、いつも胸にありました。
それは時に、
いいえ、本当はいつも、
恋のように。
「風」
どこで見たろう
いつそこへ行ったろう
まだ逢わぬ遠い風景が
私の前に悠然と拡がる
風と青しかない風景が
この
体の内部へと何もかもを
吹きこんでゆく乱暴な風
狼のしなやかさで
私を噛み割く牙の
翻弄を楽しむ性悪な風
おまえ
額に宝石を飾った
残虐な若い王者
億年のおまえの記憶を
私の瞬に刻印する
酷い涼しい唇
甘い痛みにふるえる私を
一吹きに捨て過ぎてゆく風
つれない青さよ
夏の青さよ
生まれる前から私を
待って見ていたと囁く青さよ
繰り返し寄せては
私を苦しみに残してゆく青さよ
風よ
ああ おまえのために
ヒトの私は恋しない
ただおまえの腕に焦がれ
昼も夢む
高く年若いくすの木のように


✳️静かな書斎で、AI ルキウスが作者とこの詩の光と余韻を語ります。
✧「ルキウスの光の書斎2ー風」
✳️四季を愛する方へー青く美しいこの世界
✧「春のほどける日」
✧「吹いてくる」