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「どげん しょーとるなぁ?」―詩―

    立山 剣

    秋空は 高く 遠く 湖色に広がる
    雲は 風の吐息のように 千切れながら
    言葉を忘れた 老人のように
    オサオサと 流れていく

    陽だまりの 猫は
    前足で 銀色の髭を
    梳かし 毛並みを光らせ
    隣り家の おしゃれ猫さんが
    ツイと すまして
    家から 出てくるのを
    辛抱して 欠伸して待っている

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    土手で遊ぶ 子どもたちは
    もう 山に帰ってしまった
    夕焼けトンボを 呼び戻そうと
    破けた網を 何度も
    おおきく 振り回す

    家に 灯りが灯る頃
    電話が 大きな音で鳴る
    「こんな時間に・・・」と思いつつ
    受話器を取ると
    「どげん しょーとるなぁ?」と
    岡山弁が 湯呑から 溢れるように
    流れてくる

    秋の 一日は なかなか 
    幕を 降ろさない

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    心の奥にそっと 風が吹くような詩を書いて 日常の中にある小さな感情や記憶の断片を言葉にしています 詩集『幸せの風景』(Amazon/電子・ペーパーバック)刊行 2024年8月第39回メトロ文学館「詩」優秀作品賞 受賞 フォロー・コメント大歓迎 全掲載詩はすべて著者の創作物

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