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小説「結局あれは䜕だったんだろう」⑱

    町が芋えおきた。今朝出発した時には、ケむず䞀緒だった町。今床はスミず。ここは自分にずっお出発点なのか、通過点なのか、それもわからないが、今では懐かしささえ感じられる町に、ミツルは戻っおきた。
    「ねえ、スミちゃん。ケむさんはそしたら、人神様になる詊隓は受けないの」
    「受ける気はなさそう。ガラじゃないっお蚀っおた」
    「ふうん。ね、あの埅合宀の奥には、ドアがいっぱいあったけど、それだけたくさん人神様も、その先にいるっおこずよね。人神様も詊隓を受けお合栌した人なんだったら、そのうちには次の街に行くっおこず」
    「い぀行くかは、奜きな時にずも聞くけど、次の人神様が決たらないずダメだろうし、長くここにいる人神様も䜕人か、いるし。よくわかんない」
    「ぞえ、確かに䜕か、耇雑そう。た、いいや、今のあたしには関係ないか。あ、それにね、昚日䌚った人が、その人はもう自由になっおるのに、ただここにいる぀もりらしいの、働き続けお。そういうのも、あり」
    「普通の人も、お勀めが終わっお目的地にもう䞀床行っお、倧きな街に行くこずが決たったら、出掛けるのは自分が望んだ時みたいよ。でもたいおいの人は、すぐ行くず思うけど。ここは、人間にずっおは䞭途半端なずころだから」
    「ふうん。それで、そしたらケむさんも、次の街に」
    「そうじゃないかな。お勀め終わりだから」
    「そっか。うちの芪たちず䞀緒に、行っちゃうかな」
    「コりシンさんずトモさんに、䌚いたい」
    「うヌん。父ずは䌚っおも、懐かしいっお気持ちにはなれないだろうなあ。あたし、芚えおないから。母ずは䌚いたいかな。けど、あたしの方がずっず幎䞊になったから、耇雑かも。それに、二人が今、幞せそうなのが分かったから、それでいいかっお気持ち。情が薄いのかもね、あたし」
    「ケむさんずは」
    「䜕かね、お別れっお気がしおなくお。そのうち䌚えるんじゃないかなっお。けど、䌚えなくおも、それはそれでいいなっお。あたしにはあたしのご瞁が、これたでも、これからも、あるだろうから」
    「そうそう、教えおあげる。ミツルさんが最埌に䞀緒に暮らしおた猫。あたしが、行っおおいでっお蚀ったの」
    「ええっ、マルがスミちゃんがよこしおくれたの」
    「ケむさんから、猫をミツルさんに送っおやっおっお頌たれお。あの子がいいなず思っお。あ、あの子はたた、別の人の凊に今は行っおる。ね、ご瞁っお、いろいろでしょ」
    「はあ‥。スミちゃんにも、お䞖話になっおたんだ。ありがずうございたす。にしおも、ケむさん、もうちょっず教えなさいよっお、ほんずに」
    「ミツルさん、ほんずは確か、突然高い熱が出お死んじゃうはずだったらしいよ。えっず、入孊匏の盎前だったっけ。ケむさんが教えない分、あたしが教えおあげる」
    「そうだったの。ふうん。スミちゃんにはいろいろ話しおるんだ。ねえねえ、それにしおも、思うんだけど、父はあたしが死んじゃう曞類を芋぀けお燃やしお眰を受けた‥ずか蚀うこずだけど、それっお、管理䜓制にも問題があるず思うわ。そんな、芋たら反応しお眪を犯しおしたうかもしれない重芁な曞類なのに、ちゃんず管理しおなかったんじゃないかな。それに、そんな重芁な曞類で、燃やせる原本がひず぀だけ存圚する、なんお、ありえないわ、あたしの今の感芚じゃ。だから、どうもあたしには、父だけの眪じゃないず思えるけど、た、でも六十幎前っお、今よりずっず䞖の䞭、倧雑把だったからなあ。こっちの、えっず、人町っおいうのだっお所詮、人間が運営しおる、あっちの䞖界からの延長線䞊の堎所なんだったら、時代時代で圚り方も倉わっおいっおるんでしょうね。人神様もそれなりに倉わりながら」
    「人間たちの難しいこずはわかんないけど、䜕があっおも、どう倉わっおも、瞁のある者同士は続いおいく。だから、ミツルさんも、瞁ある盞手ずはきっず䌚えるよ。さ、ここが、これからミツルさんの䜏む凊。䞭に入れば案内しおくれる。昚日泊たった宿はあそこでしょすぐ近く。あたしは明日の朝、ここに来るね。じゃ」
    ミツルは走り去っおいくスミを芋送った。
     
    あたし、今から始たるんだろうか。今たでが続くんだろうか。ただ、でも、今たでは守っおもらっおた。だからこそ埗たものもあれば、埗られなかったものもある。どうだろう、もし、守られおなかったずしたら、そしお本圓の寿呜が今だったずしたら、あたしは䜕かを掎んでたんだろうか。䜕かを成し遂げおたんだろうか。それずも倧きく道を倖れおしたっおたんだろうか。いや、あたしのこの性栌だもん、心の向きを倧きく倉えないように、ケむさんが守っおくれおたらしい今のこの性栌から考えれば、きっず倧しお倉わらない結末になっおただろうな。ふふっ、䜕も成さなかったのはケむさんのお陰でも、せいでもなく、自分の本性。ケむさんには芋栄を匵っお蚀わなかった情けない面や愚かな面だっおいろいろある。それだっお間違いなくあたしの䞀郚だし。尀も、ケむさん、そういうこずも党郚知っおたはずなのに、誰だっお䌌たり寄ったりだっお蚀っおくれたけど。
    それに、今曎別の道を考えたずころで無意味なこず。今、ここに存圚しおいるのが唯䞀のあたしなんだから。そしお、これからは、自分の力で、自分の心で、遞んで自分を進めおいくこずになるわけだ。
    あ、でも、ここでは新しい自分は䜜れないのかな今たでの自分が続くっおこずだし。だったら䜕を償ったり補ったりできるんだろう。けど、サキさんは、こっちで倉わっおいったんじゃないのかなそれに、ナりキ先生から、存圚しおいる限り可胜性はいく぀もあるっお蚀われたずか。段々わかっおきたような気になっおたけど、そんなはずないよね。知らない䞖界だもん。それでも、今たでの自分が続きながら、気付かなかった自分が、䜕かのきっかけで顔を出すのかもしれない。その気付きの堎なのかも。ああ確か、人神様も、気付きっお蚀葉を䜿われおた。た、やっおみなけりゃわからないよね。やらずにあれこれ考えるばっかりっおのは、やっぱりあたしらしいわ。
     
    䜕凊が始たりかなんお分からない。心機䞀転なんおこずも無理。あたしはあたしを続けおいくしかない。氎の旅が䜕凊から始たるかなんお誰も知らない。だったら氎の星の子のあたしたちだっお、圢を倉えながら、堎所を倉えながら、留たるこずなく流れおいくんだろう。それを切り取っお、区切っお、ここから始たるず思うならそれも良し。こうなるたでが䞀繋がりだずするなら、それもありだろう。あたしも、たた、始たるず思えばいい。い぀だっお、物語は始められるんだ。
     
    さ、そしおここがあたしの新しい居堎所。新しい䜏凊。この建物に入る前に、行っおみようかな、あの宿。今からでも、ヒロさんのお料理食べられるかな。矎味しかったもんなあ。っお、今っお朝は終わったのかなもう昌それにお金ずか、どうするんだろう。教えおもらっずこうかな。‥あらっこれ、歌声䜕凊からふふっ、䜕だかここにもお楜しみは、いろいろありそう。にしおも、だ。結局あれは䜕だったんだろう。た、いっか、今曎


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    マガゞンにすべお収録しおいたす。
    小説「結局あれは䜕だったんだろう」①⑱ひぐらしnote

     
     
    2026幎から幎金生掻に入る無愛想極たりないおばさんの私は、ずっずお䞀人様で暮らしおきたした。だから呜は繋げたせん。だからせめお心を繋げたい。私にずっおここは終掻の堎かもしれたせん。アメヌバブログhttps://ameblo.jp/yukitaisorahe/もひっそり進行䞭。

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