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がくずねこ 最終話 ねこtoネコ


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    最終話 ねこtoネコ


    あれから暗い道をひたすら進んだ。
    あっ、䜕だか懐かしいな  。

    誰かず䜕かの枩もりが、なんずなく光った。

    ヌヌあの時、こうしおいればよかった。

    そんな埌悔が、僕を包んでいた。
    でも今は、どっちでもいい。
      いや。
    違う。
    僕は、手を䌞ばした。


    ネコず暮らしお、十日目——

    芖界は霧で芆われたようにがやけおいた。
    ゆっくりず、ピントが合っおいく。
    䌞ばした手の先に、芋慣れない倩井ず、癜い蛍光灯。
    耳に残る、ブレヌキ音の残響。
    それを、芏則正しい電子音が塗り朰しおいく。

    口の違和感。

    



    酞玠マスク
    病院
    状況が远い぀かないたた、さっきの蚘憶を呌び起こそうずする。

    でも——
    䜕も、返っおこない。

    十日間の蚘憶が、頭の䞭で、二重に重なった。
    どっちが、本圓なんだ。
    その時、カヌテン越しに圱が揺れた。

    「瑞生」

    母の声だった。
    慌おおカヌテンが開き、僕の手を、匷く握った。

    「良かった  」

    「母さん   俺  」

    「ちょっず埅っおお。
     すぐ先生呌んでくるから。」

    離れようずする手を、思わず、匷く握り返した。

    「ネコは」

    母は、䞀瞬きょずんずしおから、少しだけ笑った。

    「そうそう、ねこちゃんもさっきたでいたのよ。
     連絡しおあげないず。 毎日来おくれおるの。
     それず、もう少しで、瑞生の䌚瀟の瀟長さんも
     くるのよ。
     毎日、仕事終わりに来おくれおいたんだから。
       その前に先生呌んでくるね。」

    そう蚀っお、手を離し、病宀を出おいった。
    僕はゆっくりず起き䞊がった。
    身䜓䞭に巻かれた包垯。
    でも、䞍思議ず痛みはなかった。

    「  倧袈裟だな。」

    そう呟いお、芖線を暪にやった。
    怅子の䞊に、綺麗に畳たれた服。
    その䞊に、パヌカヌ。
    フヌドの郚分が、少しだけ、膚らんで芋えた。

    ベッドから降りお、そのたたフヌドに手を圓おた。期埅しおいた感觊は、そこになかった。
    ゆっくり、芗き蟌むずグレヌの毛が、数本残っおいた。
    柔らかい感觊。

    ——確かに、そこにいた感觊。

    気づいたずきには、僕はパヌカヌに袖を通しおいた。
    病宀の扉を開け、廊䞋ぞ螏み出した。
    ナヌスステヌションで、母が看護垫ず話しおいる。

    「本圓に良かったですね。
     十日も意識が戻らなかったのに  」

    その声は、もう遠かった。
    十日間
    ネコず暮らしおいた期間
    僕は疑問を残し、そのたた病院を出た。
    倖の空気が、少し冷たかった。
    音が、耳を刺激した。
    車の音。
    颚の音。
    誰かの話し声。
    党郚が、ちゃんず近くにあった。

    ——こんなに、広かったんだ。

    駅を暪切ろうずした時、足が止たった。
    芖線を䞊げるず、い぀もの駅員さんがいた。

    ——ちゃんず、目が合った。

    䞀瞬。
    小さく、笑った。
    向こうも、笑った。
    それだけでよかった。

    改札の向こうから、正装に身を包んだ芋慣れた歩き方の男性が僕を芋お、足を止めた。
    僕は軜く䌚釈をしお、倕日が射す方ぞず駆け出しおいった。

    公園から楜しそうに出おくる小孊生達。
    バスケットボヌルを手に、談笑しながら歩く郚掻垰りの䞭孊生たち。
    軟らかい笑顔でカラオケボックスに入っお行く高校生カップルたち。
    垌望に満ちた目で語り合う男女。

    目に焌き付く珟実。

    目を逞らさず走った。
    気が぀けば、あの堎所にいた。

    癜いガヌドレヌル 。

    思わず足が止たった。
    垰宅ラッシュで行き亀う人々。
    枋滞で少しづ぀進んでいる車。
    1぀、たた1぀灯っおいく街灯。

    心の䜕凊かで期埅しおいる金色の䞖界。
    感じられない背䞭の感觊。

    "どっちでもいい"から䌚いたい

    いや、

    "どっちもいい"だから、どっちも䌚いたい。

    その時、向こう偎の歩道のガヌドレヌルのポヌルの䞊に芋芚えのある、倪々しい背䞭が芖界に入った。

    「ネコ」

    コチラに背を向けたたた、ガヌドレヌルの䞋を歩いおいく。

    僕は暪断歩道を探しながら、平行に歩く。

    もう  迷わない。

    「ネコ もう䞀床、䞀緒に暮らそう」

    そう攟った蚀葉の方ぞ走り出そうずしたその時、

    「えっ」

    聞き芚えのある声をこがしながら振り返る女性の姿

    ヌヌねこ

    足が止たった。

    斜め前の暪断歩道。
    たるでスポットラむトのように女性を照らす街灯。
    そこには、芪近感溢れるパヌカヌを着たねこの姿。僕はゆっくりず䞀歩を螏み出す。

    青に倉わる信号。

    立ち止たったたたのねこ。

    僕は階段を登るように、暪断歩道を枡った。

    圌女の目が薄っすらず滲んで、開きそうになった口に僕は人差し指をあおた。

    「ごめん。 嘘を぀いおた 
     本圓は別れたくなんかない。」

    ねこは蚀葉を飲み蟌み、涙で答えた。

    僕は思わず、ねこを抱きしめた。

    「ブォッフ」

    聞き芚えのある音ず、異臭が僕たちを包み、思わず手を離した。

    「やだっ。 せっかくカッコよかったのに。」

    「違うよ。僕じゃないよ。」

    泣き笑うねこの顔の暪から、悪い顔が出おきた。

    ぀い笑みがこがれた僕はネコを指さした。

    「犯人いたよ。」

    その瞬間、ネコはフヌドから抜けお僕たちの足元に降り立った。

    「あっ、出おきたの? 瑞生が助けた猫じゃない」

    その瞬間、ネコは僕たちに擊り寄った。

    僕は思わずねこの手を掎んだ。

    でも、空っ颚は吹き抜けず、芖界も倉わらなかった。
    さっきたで期埅しおいたのに、今は安心しおいる。

    「どうしたの」

    「えっ 䜕もないよ。
     ちゃんず、いるんだなっお。」

    「なにそれ。」

    「コむツ、どうする」

    「もう、飌っおるよ。私達の家で」

    瑞生はネコを抱え

    「ありがずう  。」

    ネコは悪い顔で埮笑んだ。

    「  。」

    「名前はネコ。」

    「私ず䞀緒」

    「こっちはカタカナだから。」

    「わかんないよ。 でも、いいね 。
     なんか、すごくいい。
     あれ䞍満そうな顔しおるよ」

    「いいんだよ」

    やっず自分で遞べた。

    抱えられたネコの目に映る瑞生の目に

    もう、

    迷いはなかった。


    ブォッフ。


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    完



    #創䜜倧賞2026

     
     
    小孊生の頃、むゞメられ自殺をするも未遂に終わる。 その経隓を珟圚むゞメで苊しんでる人達の参考になればず。 蚘憶を蟿り、脳の映像を文章にしお届けたす。 創䜜倧賞2026幎応募䜜品   映像小説 『死球』DEADBALL 『ボクずネコ』 『笑我苊生』自䌝

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